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会わせたくない気持ちが調停中に一転 前向きになって得られたこと 〜大道枝里さん〜

こんにちは。一般社団法人りむすびです。
子連れ離婚後も両親で子育てする共同養育を実践している女性「共同養育woman」特集。今回は、調停中に前向きになったことがきっかけで現在円滑に共同養育を実践されている大道枝里さんを直撃インタビューしました。

■プロフィール 
お名前  大道枝里(だいどうえり)さん
お子さんの年齢・性別 女の子5歳

ホテルで接客業、通信業界で営業などを経て25歳で恋愛結婚。出産を機に退職し専業主婦として子育てに専念した後、新たな挑戦をと思い、結婚相談所の婚活プランナーとして社会復帰。
30歳で別居、32歳で離婚。現在、同結婚相談所にて5年目を迎え、今年秋から本社勤務に異動し、婚活やパートナーシップにまつわるセミナー講師としても活動中。

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■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。

別居中、夫と娘は会わせていたのですが、離婚調停になってから、お互いの感情も複雑になり、3、4ヶ月会わせるのをやめていた時期もありました。当時は会わせたくない気持ちが強くなったりと、自分自身の気持ちを整理することに、必死な日々でした。

なにが最善なのかわからないまま、日々悶々としていて、何冊も本を読んだりネット検索をしたりしていました。調停委員や弁護士が言うことがすべてではないような気がして、いろんな知識を得た上でどうすべきなのかを決めたかったんです。
そんななか、父親に会わせないとデメリットがあるという記事を読む機会があり、なにがデメリットなのか、どうして会わせてたくないのかなど、改めて書き出してみました。

娘が父親に会いたい気持ちは明らかなのに、相手の言葉や態度に対し不安が取れず、自分の感情が優先されていることに気づかされたんです。
娘に対しても本音を聞いてみると、当時4歳の娘も会いたいと素直に言っていたので、自分の気持ちは置いて、きちんと会わせた方がいいんだと確信に変わりました。

調停真っ最中、少しずつ面会交流に前向きになったのですが、娘と会えたことで落ち着いたのか夫からの言葉や行動が変わり、少しずつ関係がよくなりました。その時離婚してもきちんと続けていこうと思えるようになりました。


■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

月1回土日で泊まりというのがルーチンになっています。迎えに来てくれて朝から晩まで丸二日間です。私自身、調停中に面会交流の大切さに気づけたので、回数に制限することなく会わせたいと思っていますが、お互いのスケジュールの関係でこのペースが心地よくまわっているという状況です。

あとは、半年に1回程度、私から誘って三人で食事をすることもあります。理由は娘にとっての両親が離れて暮らすことになっても、安心を少しでも与えられるようにしたかったからです。無理をしない頻度なので、良い距離感で過ごせますね。

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■共同養育するにあたり困っていること、困っていたことはありますか。

今困っていることは、面会交流の受け渡しの時に、私が仕事でも必ず自分が受け渡ししていることです。娘は私と一緒にという気持ちが強く、父親の家に行く時のいってらっしゃいとおかえりなさいは、私じゃないと不安になってしまいます。私の仕事の関係で難しいこともあるため、現在祖父母でも可能か試しているところです。

離婚してから泊まりで過ごすようになったのですが、最初の3回はパパと離れたくないと泣いていて、どうしたらよいものかと悩みました。元夫には帰ってもらい、泣き止むまで私が気持ちを受け止めながら、「またパパと会えるよ」と次回の話をするようにしていました。不思議なことに4回目の時からピタッと泣かなくなりましたね。娘も会えることへの安心と母の気持ちを理解してくれたのかもしれません。


■お相手がどんなことをしてくれたらうれしいですか。

私の仕事のスケジュールに合わせて面会交流の日程を決めてくれるところですね。土曜日は仕事になることが多いので本当にありがたいです。
あとは、娘と会っている時に娘の行きたいことや、やりたいことを娘の意見を聞いて尊重してくれているのも嬉しいです。娘の欲しそうなものを買ってくれるのもありがたいですね。こちらの状況や娘の思いを汲んで行動してくれていると思うと感謝の思いが増えます。

■共同養育はどんなメリットがありますか。お子さんはもちろんご自身にとっても良いことがあれば教えてください。

娘はなにより心が安定します。思い返せば、会わせていない3、4ヶ月の時期はひどく不安定になっていました。本音では、「パパに会いたい」って言葉に出すこともあれば、私に気遣い我慢していたこともあったと思います。どのように答えればいいのかわからず、「もうちょっと待って」としか言えていませんでした。
それが、会うことによって、みるみる自然とパパの話をするようになり、親子で父親の話を笑顔で交わすようにもなりました。

また、私自身、離婚するということに「失敗した」というマイナスのイメージがあったけど、夫と向き合い親同士としてきちんと向き合い関わっていくことで、失敗ではなく、お互いのためであり、自分の新たな人生に希望を持てるようになりました。もし、今でも向き合ってなかったら、離婚=人生の失敗と捉え、自信が持てないままで過ごしていたかもしれません。

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■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。

一度信頼関係が崩れている相手と良い関係をつくるためには、先に自分が変わるしかないと思いました。自分が先に変わり相手も変われば、結果として良い関係になれるのではと思い実践に移しました。

具体的には、やりとりをするなかで相手の意向を聞く姿勢を見せることや、こちらの意向を伝える時には、「こうしてほしい」と一方的に意向を伝えるだけではなく、「どう思う?」と聞くようにも心がけています。最近では、やりとりをうまくコミュニケーションとったことで、娘のランドセルと学習机など元夫も養育費以外に協力してくれています。

■ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。 

私は結婚相談所で、心から信頼関係をもてる夫婦を、既婚者含め世の中に増やしていきたいです。私自身も既に婚活を始めているので、新しいパートナーが見つかり、再婚することになったとしても、娘と父親の関係は今までどおり続けていきたいですね。

そして、自分の経験を活かして、婚活や夫婦のパートナーシップ、子育て、離婚、再婚など幅広く、結婚相談所を通して伝えていきたいです。私の経験が誰かの役に立てたら嬉しいです。

企画・取材 一般社団法人りむすび

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