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つちやかおりさんに聞く!離婚後の子育てと家族のカタチ

こんにちは。一般社団法人りむすびです。
離婚後も両親で子育てする共同養育を実践しているパパママの声をお届けする「共同養育man&woman」特集。




今回は、とても素敵なゲストにお越しいただきました。

1979年(昭和54年)社会現象を起こした『3年B組金八先生』でドラマデビュー。その後、高校時代からつきあっていた、シブがき隊の布川敏和さんと1991年(平成3年)に結婚したつちやかおりさん。

スーパーアイドルだった夫と結婚し、3人のお子さまに恵まれ、誰もが羨む人生を歩まれていたようですが、実は8年間悩んだ末に離婚されたそうです。

現在も、3人のお子さんやお孫さん、そして布川さんも含めての交流が盛んなご家族のお話をお聞かせいただきました。
(写真提供:つちやかおりさん)



■プロフィール


お名前:つちやかおりさん

お子さんの年齢:長男29歳(既婚) 長女27歳(既婚) 次女20歳 

タレント。1964年、東京都中野区まれ。1997「3年B組金八先生」でドラマデビュー。「恋と涙の17歳」でアイドル歌手としてデビュー(1982年)後、テレビドラマ、レポーター、グラビア等で活躍する。

1991年11月高校時代より交際をしていた、元シブがき隊の布川敏和さんと結婚。芸能界を事実上引退、専業主婦となる。2012年4月、子育てが一段落したことを理由に、20年ぶりに芸能界に復帰。2014年6月に協議離婚が成立。
現在、舞台・TV・バラエティ番組など、幅広い活動と共に、SNSで得意の料理が話題に。

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―対談を受けてくださった思いを聞かせてください。



最初は「私でよいのかな」とも思ったのですが、日本での離婚家庭の親子問題についてお話を伺ううちに、「あれ?!これは、まさに我が家か」と思い、ご協力させていただくことにしました。

離婚後多くのお子さんが、離れて暮らす親御さんと会えないということがあると伺い、ちょっとビックリなので、私の体験談として、皆さまのお役に立てれば嬉しいと思い、お引き受けしました。


―現在の家族構成や離婚までの経緯を教えてください。



離婚前は5人家族で、子どもは長男・長女・次女の3人と夫婦で暮らしていました。現在、上二人は結婚し独立し、私は次女と2人で住んでいます。元夫は、ひとり暮らしです。

離婚したのは、
上のふたりが20歳・19歳、次女が11歳の時でした。
実は私、8年間くらい「離婚をするかしないか」で悩んでいたのです。最終的に、なぜそのタイミングを選んだかというと、上二人の手が離れて、自分たちで生活をしていけるようになったから。下の一人(次女)だけなら、なんとか連れていっても生活ができるかな・・と思ってその時期を選びました。


本当は、8年前に切り出しても良かったのかもしれませんが、当時私は、完全に家庭入ってしまっており専業主婦をしていたので、家を出る術もわからず、仕事もしていなかったので、上の子たちが、成人する頃まで待ちました。

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―お子さんに離婚の話をしたタイミングは?


その頃は、もう子どもたちも色々とわかっている歳ですし・・というか、長男は私の聞き役になってくれていました。多分、その少し前から「母はそろそろ出ていくのだろうな」と、わかっていたと思います。

子どもたちにはわりときちんと話をしましたが、布川さんには一番最後まで言いませんでした。子ども達には、色々相談していましたね・・。

今考えれば夫婦でもっときちんと話をしておけばよかったのかもしれません。

女性って「こうゆうシグナルを出していればわかるだろう」と思うことが沢山あるのじゃないですか。でも、離婚後布川さん本人に直接聞いたら「全くわかっていなかった」と(笑)。「えっそうなの!?」という感じはありますね。


―離婚後、元夫婦や親子はどのような関わり方をしていますか?



別居を2年しておりまして、その時期は会うということもなかったですし、ギクシャクしていたのかもしれません。でも、離婚が決まり成立してからは、私の中でもう「気持ち的に切り替わった」のかなと感じます。

結婚していた時は、あれこれ不満があったものが、離婚後は元夫に対して求めるものもないし、今まで嫌だったことも我慢ができる・・と言ったら失礼ですが、全然気にならなくなったのです。そこからかな。子どもたちも交えて会うようになりました。


次女は別居中からパパとよく会っていましたね。次女の学校がパパの家の近所だったので、私が仕事の時はよくパパの家で過ごしていました。

流石に、元夫婦ふたりで会うことはないですが・・。あっ、でもたまにあります。「ちょっと銀行まで車乗せてって」みたいな(笑) 前はそれも嫌でした。

元夫婦も揃って会食をするのは、子どもが結婚した時のお祝いの席とか、娘が海外から帰国した際とか(特別な)場合ですが、結婚当時に飼っていた犬をちょくちょく預けにきます。
まるで小さな子どもの受け渡しのように、1週間に一度は「犬の受け渡し」で会いますよ(笑)特に会話があるわけではないですが、ペットも家族ですからね。

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―関わりの中で「心がけていること」はありますか?


極力、結婚当時できなかった「相手を受け入れよう」ということをしています。 自分の中で離婚をしたことにより、何かがパーンと弾けて、色々なことが成立して、彼に対しても寛容な気持ちができてきたのかな。ちょっとおかしいですけど「どうぞ!何でも好きにして」みたいな。

子どもたちの父親には間違いないことなので、子どもたちにとっての父親を奪うという気持ちは、私の中にはなかったですね。
離婚した当時、下の子は小学校5年生だったので、上の二人が平気で、その子を連れてくれば私自身は「生活できる」と思っていても、次女にとっては、まだまだ両親一緒にいてほしい歳だったと思うし。


―お子さまが成人しても家族全員で関わるのは、どのような想いがあるのでしょうか?


お祝い事など・・孫も生まれましたが、そういう時にどちらかの親だけというよりも、家族全員で集まりたいなと。

子どもたちって、なかなか「お父さん呼び出して一緒にご飯食べようよ」ということが言えなかったりするのですよね。母親には気楽に言えるのに。

なので、私が頑張っているのは、子どもたちに「パパ誘いなさい」「私はいいから、パパ誘いなさい」って言うことです。そうすると子どもは「ママがいる時でも、“誘う?”と聞くので、OK出します」 内緒ですよ(笑)


母親って、自分のお腹から産んでいるので、子どもと離れていてもどこかで繋がっている感じがあると思うのですが、男の人って子どもと関わっていないと・・って思うんです。だから、できるだけ沢山、関わらせてあげたいと思います。
誘うと絶対に来ますからね!(笑)ひょいひょい来ます。

犬を預けに来る時も、朝来て、そのまま次女を車で送っていくというのが朝ルーティンなのですが、いつも嬉しそうにしてますよね。

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―日本における離婚後の親子関係の現状をどう感じますか。

離婚後、会えている方々が3割しかいない・・。本当に驚きましたが、それはまぁ、色々な事情はあるのでしょうね。

お話の中で、母親で会えない立場の方が増えていると聞いたのですが、それは私にとっては考えられないことですね。小さければ、小さいほどでしょうけど、母親がいるのに会えないというのは・・う~~ん、私には辛い現状ですね。


例えば、どうしても憎み合って離婚しちゃったとか、どうしても子どもに会わせたくないとか、私には気持ちはわからないのですが、それはそれで仕方がないのかもしれません。

でも、もっと違う形もあると思うのです。両親の背景にある、周りの環境(祖父母等)が会わせないとか、そういう事例は何か解決策がないのかと思います。
できる限り、会わせるようにしてあげてほしいですね。

子どもって平気そうな顔をしていても、どこか傷ついたり悲しい想いをしたりしているのではないかと思うのですよね。


―最後に、別居離婚後の子育てなどで悩まれているパパママに、メッセージをお願いします!



私の話が参考になるのかわからないのですが、離婚は仕方ないし、それぞれの理由があると思います。でも、ふたりの間に生まれた子ども達が悲しいことだけは辛いな・・と思います。

「会えない」事情は人それぞれ、ご自身の問題ではないこともあるでしょう。
でも「会わせたくない」という気持ちがあるのであれば、何かしらのきっかけで、もう少し違う考えを持てたらいいのではないかと。会わせてあげてほしいな・・って思います。

きっと、色々な理由があるから、全ての方が交流できるとは思わないのですが、是非お子さまのことを一番に考えてもらえたら嬉しいなと思います。


―貴重なお話をありがとうございました。家族のパイプ役となられているつちやさんから私自身も多くの学びがありました。また、これからの家族のカタチをお聞かせください。今回のお話が、別居離婚後の子育てについて悩んでいる方の後押しや、気づきのきっかけになると嬉しいです。つちやさん、ありがとうございました!

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企画:一般社団法人りむすび
撮影:川嶋章浩

\\12/4土19−21時離婚後の子育てオンライン講演会開催//


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