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親権を手放し自由に会える環境づくりをー苦渋の決断を子どものためにー 〜斉藤麻由さん〜

こんにちは。一般社団法人りむすびです。
離婚後も両親で子育てする共同養育を実践している女性「共同養育woman」特集。今回は、お子さんは父親と暮らし自由に両親の元を行き来できる環境を整え、現在PTA副会長としても育児に関わる斉藤麻由さんを直撃インタビューしました。

■プロフィール
お名前:斉藤麻由さん
お子さんの年齢:24歳男子(大学4年生)、17歳女子(高校2年生)、15歳男子(中学3年生)

出版社に就職後、メンタルヘルスにまつわる相談室を運営。趣味であるネットゲームの仲間から誘いを受け、2016年11月秋葉原にシューティングカフェ&バー「AKIBA★BASE 」をオープン。現在はオーナーとして世代を超えた居場所づくりを行う。夢は昭和レトロな喫茶店を開くこと。
プライベートでは、開店と同時期に離婚。子どもたちは父親と暮らし、別居母親の立場として子どもたちとの交流を深めている。

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■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

長女と次男が父親と暮らし、長男は独立してひとり暮らし、私は子どもたちの住む家から30分位のところでひとり暮らしをしています。

離婚の際に特段取り決めをすることもありませんでしたが、子どもたちは私の家やお店によく来ています。私は自営業のため元夫より時間に自由がきくので、学校関係のことを担当していて、現在PTAの副会長をやっているので学校で子どもたちと会うことも多いですね。会えない日は子どもたちとLINEやテレビ電話などでやりとりしています。

元夫婦同士の関係は、顔を合わせたり話したりすることに抵抗はありませんが、特に話す必要もないので、子どもの情報は事務的にLINEで共有程度で、ほどよい距離感でうまくまわっていると思います。


■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。


離婚する際に、夫婦の問題なのでまわりに迷惑かけないようにしたいということにお互い同意できていました。子どもはもちろん、お互いの両親や親族に対してもです。

どちらが子どもと暮らすかについては悩みましたが、私は親権にはあまりこだわることはありませんでした。もちろん、私も子どもと暮らしたい思いが強かったのですが、私の方が時間に融通がきくから子どもと日中会いやすく、一方で元夫は夜しか子どもと過ごす時間がない。であれば、父親と一緒に住んだ方が子どもたちは両親と関わり続けやすいのではないかという答えに至りました。
同居中も夜の時間は父親と過ごすことが多かったんですよね。その時間を私が奪う権利はないと思ったんです。
今の時代は、子どもたちもスマホを持ち自由に連絡が取れるので、その点でもこの選択をするきっかけになれたと思います。

もし私が子どもと暮らしたいと譲らなかったら、明らかにもめるのも目に見えていましたし、子どもにとってなにが最善かということに絞って考えたら、この選択が最善だと自然に至ったんですよね。

家を出る時は辛かったですが、子どもの様子を見ているとこの選択は間違っていなかったと思います。

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■お相手がどんなことをしてくれたらうれしいですか。

仕事と育児の両立を本当によくやってくれていると思います。子どもたちのために、食事の面も食材選びから気をつけてくれているようで感謝です。
料理の面では子どもたちも自分でできるので心配ないですね。特に次男は魚が好きで、釣りをしては自分でさばいたり食べたりするんですよ。


■共同養育はどんなメリットがありますか。
 お子さんはもちろんご自身にとっても良いことがあれば教えてください。

子どもの世界って学校と家庭だけではまだまだ狭いですよね。両親と関わり続けることで、両親のその先にある人脈とも触れる機会が増えることも良いことだと思います。たとえば、私のお店に来れば、さまざまな大人と出会えって刺激があると思います。お店自体が居場所的なコミュニティになってるので、子どもたちが来るとお客さんが子どもの面倒見てくれたりするんですよね。

私にとっては、離婚したことで自然体でいられるようになりました。離婚する前は家に居場所がないように思えていてどこか休まらなかったんです。今は家もお店も私の心地よい場所です。
子どもも夫婦仲が悪い様子を見て気を使っていましたが、今は親の顔色を見て気遣いすることなく会いたい時に自由に行き来できるようになってよかったんじゃないかなと思います。

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■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。

 深入りせずにビジネスライクというか事務的なやりとりがちょうどよい距離感ですね。LINEのやりとりは要件だけで済むのでとても便利です。もめるほどやりとりしないのもコツかもしれません。


■ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。


大人が本気で遊べる場所を増やしていきたいです。ネットゲームにハマる人って離婚率高いんですよ。大人だからこそ突き詰められる趣味ってあるはずなのに、夫婦同士で相手の趣味を否定しがちなんですよね。
ゲームででもアイドルの追っかけでもゴルフでもなんでも、大人だってやりたいことを本気でやっていいんだよという社会にしたいですし、子どもたちに大人になったらもっと面白いことあるよって言い続けたいんです。

シューティングバーはそういった居場所のひとつではありますが、私にはかねてから昭和レトロな喫茶店を開きたいという夢があります。昔ながらのパンチのあるコーヒーを飲みながら、お客さんが各々好きなことをできる自由な喫茶店を。ルールで規制するのではなく、各自のモラルで善悪を考えて自由に過ごせる居場所をつくりたいと思ってます。

今、長男と同い年くらいの子と一緒に働いています。その子たちや自分の子どもたちが大人になっても好きなことを追求していってほしいと心から願っています。

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企画・取材 一般社団法人りむすび

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