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全ての思い込みを外して、自分にとっての幸せが何かを研究していきたい〜平野夏子さん〜

こんにちは。一般社団法人りむすびです。
子連れ離婚後も両親で子育てする共同養育を実践している女性「共同養育woman」特集。
今回は、夫婦と親子関係は別ものだと語り、離婚後も「一緒に暮らしていない家族」のカタチを実践する平野夏子さんを直撃インタビューしました。

 
■プロフィール

・お名前 平野夏子
・ご職業 特定社会保険労務士
・お子さんの性別・年齢 小学1年生男子

2003年に早稲田大学を卒業するも、就職活動を一切せずフリーターに。
留学など、やってみたかったことをして暮らす。
2008年頃、ボーナスをもらってみたくなり就職するが2011年に退職。
2012年にまぐれでスピード結婚し、2013年妊娠出産の際に社労士資格を取得。2017年に離婚。



■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

離婚後に元夫は大阪の実家へ帰ってしまったため、頻繁に会うことはできませんが、特に何の制限もしていません。
元夫も元義父も好きな時に会いに来てもらっています。ラインでテレビ電話などもします。子どもは単に、お父さんが大阪にいる、としか思っていないようです。

前回会いに来た時は、子どものリクエストにより、3人で家でレゴの大作を作りました。毎回夜は3人でスペシャルな外食をしています。
最初から気まずくも険悪でもなく、ただ「一緒に暮らしていない家族」という雰囲気です。


■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。

夫婦関係を解消しても、親子の関係は当然に一生続くものと思っていました。子どもをどうするか考えたこともなかったです。

世の中には、離婚後に子どもに会わせていない人がたくさんいるという事実を後になって知って、大変驚きました。
養育費はほしいけれど、子どもには会わせたくないというのは、筋が通りませんし、親が夫婦をやめたことと、親子関係は全く別ものですね。
どのように交流するか、何かの取り決めをするということもなく、自然とこのようになりました。

できれば離婚しない方がいいとも思いませんし、そもそも結婚しなくてもいいですが、生まれた子どもには、父母両方から愛されて育つ権利があるはずだと思います。


■共同養育するにあたり困っていること、困っていたことはありますか。


私たち当事者同士は、何の疑問もなくこの形になりましたが、それぞれの親世代には、理解し辛いことのようで、変に気を遣わせてしまったり、やりきれない気持ちにさせてしまっているように思います。

それと、元夫は大阪に帰ってしまったので、頻繁に行き来することができないため、なかなか交流を持ちにくいところですね。行くにしても、来るにしても時間と費用と体力の消費が大きいので、そこが残念です。


■お相手がどんなことをしてくれたらうれしいですか。

公正証書で決めた以上のことをしてくれたら、何でも嬉しいです。なかなか来られないですが、来たときは最大限に一緒に楽しもうと、色々手配してくれたりするのも嬉しいです。釣りなど、私だけではできないことをしてくれるのも助かりますね。
適切な距離感になって、必要以上に構って来ないでくれることもありがたいです。

ただ、別居や離婚を経験したパパママが集う「りむすびコミュニティ」で他の元ご夫婦の共同養育の様子を聞くと、近くに住んでいて、預かってくれたり、何か買ってくれたりしている方もいらっしゃるようで、それはもっといいなと思います。

■共同養育はどんなメリットがありますか。お子さんはもちろんご自身にとっても良いことがあれば教えてください。

メリットがあるかという質問もちょっと変な気がするのです。メリットがあるから選ぶ斬新な選択肢ではなくて、親がどんな関係でも、共同養育することは前提に思えます。

なので、私にとっては、一般的な家族像をやめて、離れて平和かつ自由に暮らすメリットと、他人の常識や法律に縛られないメリットがある、ということですかね。
義務的な儀式も作業もなく、甘えで関係を腐らせることもなく、相手のせいにすることもできません。それにより、自分が自分の機嫌の責任者であるということがわかるようになりました。

子どもについてですが、お父さんは大阪にいるとしか思っていませんし、我慢とイライラの家庭で育てられるより、子どもにとってずっといい環境にすることができたと思っています。

これは後でわかったことですが、自分も、子どもも、相手方も、究極的には自分なので、自分のために共同養育した方がいいです。それが、今はわかるようになり、本当に良かったです。


■お相手との関わりにおいてご自身が心がけていることはありますか。

この状態に慣れきってしまって、なぁなぁにならないように気を付けています。そんなときは、自分たちはもう何の義務もない他人であり、全てボランタリーであるということを思い出すようにしています。
やってもらって当たり前のことなど、一つもないということを思い出します。

逆に、なぁなぁになられているなと感じた時に、どう修繕するかは気を遣うところですね。それを指摘するとしても、相手は自分なので、自分がされたい態度で、相手に接するということを意識しています。


■ご自身のこれからの夢やビジョンがあれば教えてください。

これからは無理して一般像に合わせることなく、自分で自分を幸せにして、溢れた愛で、なんの境界もなく、周りの人を愛していたいです。そうすれば、誰だってみんな家族です。

そして、全ての思い込みを外して、自分にとっての幸せが何かを、今後も研究していきたいです。結婚して同居することも、就職して賃金をもらうことも、別に無理にやらなくても大丈夫なのだとわかりつつあります。

この世界の原則さえ外さなければ。そのことがわからなくて、ずっとずっと苦しんでいたので、同じように悩んでいる人と、一緒に研究して世界の真理を探していきたいです。


企画・取材 一般社団法人りむすび

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