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70年続いた会社を守る、使命と覚悟。もやしの食シーンに新たな付加価値を生み出す。

こんにちは。協働日本の広報担当、山根です。「協働」を通じて日本に熱を生み出すことを目指すこのインタビュー企画「STORY」では、協働日本で生まれた事例をご紹介します。

今回は、1953年創業のもやし製造会社である有限会社三吉商店 代表取締役の石橋 隆太郎氏にお越しいただきました。

日本の食卓ではお馴染みの「もやし」ですが、人口減少に伴う消費量の低下や原料種子高騰、後継者不足など環境の変化を受け、この30年間でもやし製造会社は300社ほどが廃業に追い込まれています。
今では北陸三県で唯一の「もやし屋さん」となった三吉商店は、もやしだけではなく「もやしを食べるシーンに付加価値をつけたい」という想いで新規事業をスタート。

もやしを美味しく食べるためのドレッシングの製造・販売という、もやし製造会社の新たな挑戦となるプロジェクトに協働プロが伴走しました。

▼インタビュー全文はこちらからご覧ください!
STORY:有限会社三吉商店 石橋隆太郎氏 -70年続いた会社を守る、使命と覚悟。もやしの食シーンに新たな付加価値を-

もやしを食べるシーンに新しい価値を。事業の黒字化に向けて協働日本の取り組みをスタート。

石橋隆太郎氏が経営する三吉商店は、創業70年を迎えた「もやし屋さん」。
日本の人口減少による消費量の低下というリスクに直面し、新たな事業展開が必要と感じた石橋氏は「もやしの価値を再定義」し、「もやしを食べる場面に付加価値をつける」というアイデアを考案しました。

もやしの特徴である「どんな味にも変化し、食感を加えることができる点」に着目して、無添加調味料ブランド「nohea」を立ち上げました。ドレッシングや焼肉のたれ、パスタソースなど、さまざまな調味料を展開し、大手高級志向のスーパーにも置かれるようになり、月の売上は800万円に達しました。しかし、流通の仕組みや売り方の設計に課題があり、赤字が続く結果となってしまいます。

会社の業績が悪化する中、石橋氏は70年の歴史を持つ三吉商店の事業が上手くいかないことに先代たちへの申し訳なさを感じていたといいます。立て直しに奔走する中で協働日本と出会い、伴走支援がスタートすることになりました。

no-heat、no-addedが売りの「nohea」の無添加ドレッシング

ターゲットとコンセプトを選定し、新たに獲得した販路は「同業者への販売」だった。

まず取り組んだのは、自社の価値を再認識することでした。三吉商店として「もやしにかけたら美味しくなるもの」を作りたいという初志に立ち返り、ドレッシングなどの多様な商品の中でも、特に「もやし屋のまかないダレ」を中心に事業展開を進めることにしました。

最初のステップとして、ターゲット層と販路の整理を行ったといいます。具体的には、高校の文化祭で「もやしとタレ」のセット販売を行い、アンケートを実施することで顧客の声を集めました。その結果、「もやし屋のまかないダレ」がお子様のいるファミリー層に刺さりやすいことが明確になっていきます。

ターゲットが定まってからは、協働プロから流通についてのアドバイスを受けながら、効率的な販路確保の方法も模索しました。石橋氏は、同業のもやし屋さんに「まかないダレ」を仕入れてもらうというアイデアに辿り着きます。もやし業界全体が消費量の減少に危機感を抱いている中で、もやしとタレをセットで販売することで、お互いのシェアを取り合わずに消費量を増やすことができるのではないかと考えたのだそう。

営業をかけていくと、西日本最大のもやし屋さんが最初に「まかないダレ」を取り扱ってくれることに。もやし売り場にタレをセットで置くことで、売上は順調に伸び、営業マンたちも新しい商材を扱うことでやる気が出て、積極的に販路拡大に協力してくれるようになりました。

今後は、提携してもらえる同業者の開拓や、外食店への導入も視野に入れているといいます。1年間の取り組みを経て収益は大幅に改善し、来期にはドレッシング事業単体での黒字化が見込まれています。三吉商店と協働チームによる新たな戦略によって、もやしの食シーンへの新たな付加価値への賛同が広がっていくことがとても楽しみです!

外部のノウハウを取り入れにくい環境にある人こそ、協働を。今後の成長のために今必要なこととは。

柔軟に外部の知見を取り入れることで、継続して事業を成長させていくきっかけになると語る石橋氏。

石橋氏:協働日本のメンバーに加わる方は、ただ単に副業をしたい・お金儲けしたいという人はいない印象です。皆さん、協働日本代表の村松さんの理念に共感して、今の自分のノウハウやスキルを中小企業に提供することによってその企業が回復していくことにやりがいを見出してくれる人が多いと思っています。

私たち中小企業側としては、大手のサラリーマンのスキルやノウハウを学べるメリットがありますが、協働プロのみなさんにとっても、対価としてお金を貰えるだけでなく、一緒に課題を克服することで、やりがいや、さらなるスキルを得られる相互にとって良い場になればら良いなと思っています。

私たち協働日本は、これからも地域の企業の皆様との取り組みを通じて、継続的な事業の成長をお手伝いしていきます。
自分達自身で考え、変わっていきたい!という方、ぜひ一緒に新しい一歩を踏み出してみませんか?


▼インタビュー全文はこちらから

STORY:有限会社三吉商店 石橋隆太郎氏 -70年続いた会社を守る、使命と覚悟。もやしの食シーンに新たな付加価値を-


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