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外資系で働くということ

仕事柄、お客様の6割以上が外資系企業です(企業のPRのコンサルティングと現場支援をやってます)。そして私自身も、外資系企業の社員として数年間働いた経験があります。過去にこんなブログも書いたりしました。


そんな中、とてもタイムリーな本をいただきました。これです。「外資系で自分らしく働ける人になる一番大切なこと」(ダイヤモンド社)

自分自身の体験と、筆者が書いていることは同じなのか、それとも違うのか、どんな新しい知見が得られるのか。先に中身を読んでしまうとネタバレしてしまうので、私の考える大切だと思われることをまず書いてみてから、筆者の考えることと比べてみたいと思います。

基本のおさらい(英語、遠隔勤務当たり前、結果重視、給料が良い、自由、明文化、突然の解雇)

とはいえ、まずは外資系企業の基本を整理したいと思います。(注:基本といっても私の体験談、友人、知人、元同僚の体験を元に書いていますので、企業向けテクノロジーを提供している外資系の情報が中心です)

英語力はそれなりに必要

まずは英語です。とにかく日本法人の社員もバイリンガル(海外の大学を出ている、海外で生活した経験がある)の人が多いです。ただ営業やエンジニアはそこまで英語力は重視されていない印象です(流暢に話せなくても読めればいい)。人によっては英語力を武器として、あらゆる外資系企業を渡り歩く人も。社内に講師を呼んで英語を勉強したり(私も某社では英語プレゼンのクラスを受講してました)、TOEICを受けたりということもあります。電子メールは全部英語の会社、会議がほぼ英語の会社も多いです。ちなみに私は片言英語なので、Skypeを使った英会話を時々サボりながら継続中です(最近はレアジョブ、以前はDMM、QQも少し試しました)

遠隔勤務当たり前

職種にもよると思うのですが、上司が隣の席にいないことも多いです。今期はこれをやるよ、という会社の方針を聞いて、それを決められた予算内で組み立て、進捗や結果をネット経由(Microsoft Teams、Zoom、WebExなど)で報告したり、指示を仰いだりします。上司は車に乗って移動していたり、自宅で育児の傍らにアドバイスをくれたりします。言い換えると自分も朝から会社にいなくていいのです。

給料が良い

不安定(解雇の危険性)で福利厚生があまりない(保養所とかないですし。ただ最近は変わりつつあるかもしれません)せいか、日本撤退でオフィスクローズで解雇などがありますので、比較的給料は良いです。BtoBのITなどは営業が破格のボーナスをもらえることも。年俸の交渉の余地があります。年功序列ではないです。

結果重視/突然の解雇は当たり前

とにかく結果重視です。下位2割は半年で入れ替える会社もあります。いきなり解雇され、電子メールや社内データベースにアクセスできなくなり、もう自分の席につけないという話も聞いたことがあります。社内に置いていた荷物はダンボールに入れられて自宅に送られてきたりするそうです。ある日本のベンチャー幹部は「日本企業は解雇が難しいから、どんどん冒険して人を採用できなくて不利」と言っていました。これはあるかもしれません。まず採用して、口先だけで結果が出せないなら切る。そんな感じです。

結果を出せるなら自由な働き方

結果を出せるなら、独自ルールを持った人が認められる環境でした。関西に在住しながら、東京オフィスにたまに来る社員の人も見たことがあります。自宅をオフィスにしている社員もいました。日本企業がやっていたらニュースになることが当たり前になっていました。社内でも、ワイン好きでぶどうの木を育てている人、熱帯魚を飼っている人、個性的なファッションの人、全社員参加の会議に出ない人、仕事中に中抜けして歯医者に行く人、ランチの時間の長い人、みんな認められていました(結果が出せれば)。どこで何時間働くか、ではなく「結果を出せるか」が重視されています。

ざっくりとこんな感じでしょうか。

私の考える、自分らしく働くために必要なこと

そんな環境で、自分らしく働くために、何が必要なのでしょうか。

伝えないと伝わらない

暗黙の了解みたいな考えは危険です。起きている問題はこれ、解決策はこれ、今はここまで進んでいる。今後の予測はこんな感じ。なんでも文字にして(場合によっては進捗を共有するツールを使って)共通理解をしておく感じです。察してもらう感じではなく、宣言しておく、相手が理解できるフォーマットで示しておくことが大事になります。問題点を示さずに「達成できません」は通じません。達成が難しい目標が示された時は「こうすれば達成できる」「これがないから7割しか達成できない見込みだ」と事前に示す必要があります。

言われた通りにやらない(データを示して論理的に理解してもらう)

上司は、日本についてはよく知りません。ですので、海外でうまくいった活動を日本でもやってみるように言ってくることもあります。そんな時にはうまく行くと思われる代替案を根拠とともに示して了解を得る必要があります。上司のいうままに仕事をして結果が出ない場合、自分が解雇されるリスクがあります。

単なるディスパッチャー(作業の割り振り担当)、翻訳者にならない(意思を持つ)

単に外国人の上司に言われたことを翻訳し、誰かに伝える役割をこなすだけの人がいます。それでは仕事のやりがいもないですし、自分のアイデアを仕事に生かす場面もありません。こういうの、つまらなくないですか?上司は翻訳者が必要なわけでなく、自分の考えを持って結果を出せる人と働きたいはずです(注:たまに、翻訳だけしてくれればいい、意見を挟むな、という人がいるようですが、そんな人がいたら早めに逃げることをお勧めします)

セルフスターターになる

何かが与えられる、降ってくると思っていると何も来ないこともあります。そんな時でも役割を見つけて仕事をし、「私がこれをやりました」と伝えなければなりません。「誰も教えてくれない」ではなく、周りを観察したり、与えられた資料を読んだりして、自ら動いていく必要があります。

他社のやり方、日本企業のやり方などを知っておく、パワーアップしていく

自社ばかりを見ていると、自分の見方が偏ってきます。また。、外資系は移り変わりが激しく、場合によっては3年くらいで撤退したりします。骨を埋めることはできないため、外部の人とも交流しながら、他社の仕事の仕組みを理解したり、コネクションを作ったり、社会人向けの大学院(私は青学に行ってました。ここ数年はたまにABSで講師させてもらってます)や様々な講座(最近はオンラインでも色々学べるようになりましたね)も増えており、学びやすい環境が整っているように思います。

なんと、本にたどり着く前に自分の考える「大切なこと」で長くなってしまったので、次回、本の内容に入っていきたいと思います。

あ、でも、ちょっと(下品な?)裏技も書いておきたいので、付け足しておきます。

裏技はちょっと微妙な内容なので、見なくてOKです。課金しても5行しかありませんので、課金しないようにお願いします(単なる実験でやっているだけなので)

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