強炭酸

潤いと刺激とパンチのある毎日がいいです。

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潤いと刺激とパンチのある毎日がいいです。

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  • 5分間小探訪(改め)

    できるだけ毎日、5分くらいで、詩のようなものを投稿しようと思います。

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    業務連絡とか、取るに足らない話とかはこちらです。

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マガジン「5分間小探訪(改め)」にて掲載している詩のようなものを月別にアーカイブしています。 マガジンからも月別にはご覧いただけますが、探しづらい場合に使ってみてください。 随時更新予定。 1月 1 無菌室 2 今際の際の別れの言葉 3 5 4 まやかし 5 2番街 6 煙 7 Cutty Sark 8 蜃気楼のまち 9 嵐を待つ人 10 SinあるいはCos 11 空を分つ 12 夢の中へ 13 邂逅 14 ある夕べの思索 15 秘密 16 不滅 17 旧家 18 鼻歌

    • kika

      もう何もしたくない もう何も出来やしない 何もかも自信がなくて 何もかも好きじゃなくて ただもう わぁっと泣きたくなるような そんな日は空気に溶かして kika 頑張ってきたよ 耐え忍んできたよ 色々なことを乗り越えてきたよ 苦難の連続に もう疲れたんだよ そんな君を連れて kika 時々 雲を見てみないか? 蒸散する境目 有耶無耶の美学 変化という確かさ 限りなくグレーで 不確かな透明 少し眠ろう 今日は何も考えなくていいよ おやすみ 空を飛ぶ夢を見ようね 幸せな顔を

      • ずっと何か探していたよ 変わる理由 変えるきっかけ あるいは言い訳や口実 平穏な毎日に僅かに寄せる漣のように 本当はずっとそこにあったのに 瑣末なことさ 要はそれを見つめるか それとも何も無いものとして見逃すのか お腹を好かせた捨て猫に そっと手を差し伸べるのかどうか きっとそんなものさ さて 君ならどうする? 今 好きな方を選ぶんだよ

        • やかんの音を聞きながら

          暖かい店内ではコーヒーの香り 石油ストーブの爆ぜる音 湯気 外はもうすぐ春になる 窓辺から眺める景色ももう移ろう手前 少しだけ 開いた本の上を滑る意識 宙空に浮かべた記憶 絵本のような情彩 時計が指す午後某時 昼下がりのなだらかな隙間 幾何 永久に彷徨っていたい 微睡のような時間 やかんの音を聞きながら

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        • 5分間小探訪(改め)
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          4本

        記事

          夢見た遊び場

          陸を泳ぐアシカ 何も疑わず僕らは 愛でては跨り あるいは押したり引いたり 気ままに泳いで貰うばかり 子どもたちは笑うから きっとそれで良いのだろう きっとそれで ひとりぼっちの馬 何も疑わず僕は 愛でては駆けり あるいはおどけて引いたり 気ままに歩を進めてもらうばかり 子どもたちは遊ぶから きっとそれで良いのだろう きっとそれで あくる日に全てが滅んでも きっとそこで人を待つ きっとそれで良いのだろう きっとそれで

          夢見た遊び場

          アーチ

          乳白色の柔らかなアーチに包まれたなら 怒りも恐れも退屈も きっとどうでも良くなるんだろう 枝垂れる優しい命に頬を撫でられ 産まれたばかりの子どものように ひたすらに泣きじゃくっている 大丈夫だよ よく泣いてよく笑いなさい 穢れを知る前に ひたすらに無垢を味わって 透明の命を育んで欲しい いずれ誰しもきっと荒んでしまうから いつでも帰ってこられるように いつでも思い出せるように 雨が降った日 花から滴る雫のように 美しく純粋な命

          均整なる虚構

          美しく着飾った ただそれだけの人 静謐に包まれた 虚像の足音 ねぇ、今何見てた? 空虚たる私は口を噤む 人工の森 造り上げた海 捏造された記憶 あの頃は素晴らしかったね 飛沫 弾ける偶像 事の顛末を君は知らないでいて 何もかもを溶かすには充分なほど 明日はきっと暑くなるよ 翌朝のことを 私たちは知らない けれど近く 透明な殻が破れる それは多分ずっと近くのこと

          均整なる虚構

          皐月

          新しい日 新しい月 灯す火 滴る水 萌ゆる木 映える黄金 育む土 周り回って今年もまた訪れる季節 気持ち加速している風光明媚 薫る花 やっと取り戻す自身 今年も今日を迎えられて良かったと いつかの僕からいつかの君へ 遍く全て変わっていくこと それが自然で それが普遍 それでも毎年きっと思う 良い季節だ

          滲んでいるのだ

          外 夜 夏の香りがする 湿度を孕んだ温い風 今年も一際暑くなりそうって ニュースキャスター 語っている まだ知りもしないのに 忸怩たる想い 抱えている 思いもよらない罠にハマる それが それが どうしてだか 心地よい夜 これじゃぁまるで破滅を望む ペシミストのようだね そうだね? そうだよ 明日を待たずに 明日をまた好きになる 明日になるまで あたしになるまで 明日を待たずに 明日をまた好きになる あたしの気持ちが 滲んでいるようだ 滲んでいるのだ

          滲んでいるのだ

          よあそび

          混乱している頭ん中を ちょっとずつちょっとずつ取り出して まとめるでもなくそのまま放置して 歩き出した夜半 イヤホンから大丈夫って声がするから きっとどこまでも行ける ぐちゃぐちゃの心ん中を 少しだけ、少しだけ覗いてみて? 覗き込んだその先にいるのも君 叫んじゃった夜半 友達の声が聞こえるから もう少し歩けそう ねぇパトリック 君の事もっと教えて 夜はまだまだ長いから

          よあそび

          全てを肯定したい 嘘も作り笑いも虚栄も 大事な何かを守り抜く為なのだとしたら その全てを肯定したい 遠回りで歪んだ形としても 間違うことでしか辿り着けないのだとしたら 君のその全てを肯定したい 偽物であることは 本物であることと同じくらい難しい 誇りはあるか? 消えない灯火を持っているか? つまるところはそれ次第 天秤の上で踊る言い訳など 何の役にも立たないことを たぶんもうずっと前から知っている フェイクショー 誠意と共に吐き出す嘘 絡まり合う時計の表と裏 幻が創り出す

          昔話

          昔話をしようか 引っ込み思案の少年は 長く続いた冬からついに抜け出すことなく 長い眠りについた 二度と戻らぬ春に思いを馳せて 長い永い眠りについた 夢の中で彼が見たものは 憧れた麗らかな景色ではなく 荒涼とした、しかし見慣れた風景だった 愕然と力が抜けた足に まとわりつく後悔と羨望 永遠を彷徨う少年はそれでも歩き続けた ふと空を見上げたとき 無限に繰り返される夕焼けを かつてのロマンスに重ねている その瞬間だけを切り取ったように 絵本のページは破り抜かれてしまっている

          ハイウェイ

          北に向かう深夜高速 真っ暗い道と光になって過ぎていく景色には いつも何かしら寂しさと孤独と いくらかの郷愁が振りまかれている 時刻は23:30頃 サービスエリアでは数多のトラックが 鼾をかいて眠りこけている 生活のこと?仕事のこと? 待っている家族のこと? 排気ガスに乗って夢が大気に溶けていく もうすぐ県境を超えて 新しい街が見えてくるだろう 朝焼けはまだ遠い 朧の月に見守られてまた ひた走り過ぎていく夜

          ハイウェイ

          ライト

          正しい 正しい 正しい 大丈夫、君は正しい 正しくあろうとする君は正しい 違う 違う 違う 間違うことを恥じるのは違う 過去を顧みることで何を知るか 右 左 右 どっちにしても選ぶのは君 どうせ往くなら後悔はなく 一方通行でも 進んだら勝ちの価値

          塵芥

          煙ふかして ため息ついて 明日になれば忘れるさ 悪態だって 嘘つきだって 風に吹かれて消えてくさ 夜になって 寝落ちる前に 素敵なことだけ思い出す 先のことなど見なくたって 今日を生きれば十分さ 悲しみだって 悲観だって タバコと一緒に燃やしてしまえ 灰になって 芥になって 真っ白く世界を塗るのさ いつか僕らは死んでしまう その時笑っていられるように 塗りつぶしたキャンバスに 美しい絵を描くのです

          灰色の朝

          排気ガスに塗れたこの町に 今日も朝はやってくる 恋しい人と別れ雑踏を歩む 馴れない都会に目眩がする 何も知らない僕にとっては とにかく誰よりも心強い君は いつも誰か知らない人の話をしていたね 恋と呼ぶには脆弱で 他人と呼ぶには無機質すぎる 触れるには近すぎて 焦がれるには遠すぎる 灰色の朝迎えて 1人でも生きていけたのは 遠くを見つめる君を見ていたから 灰色の朝を知って 寂しくても生きていれたのは 温もりをくれた君がいたから