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蛇の道(1998年版)

U-NEXT で、黒沢清監督の「蛇の道」を観ました。

黒沢清監督によるセルフ・リメイク作品が2024年6月公開予定ですが、そのオリジナル・バージョンです。

いやぁ、素晴らしかったです。
さすが黒沢清監督。さすが高橋洋脚本。

そして役者陣の演技も素晴らしかった。
中でも、やはり主役格の2人、哀川翔と香川照之の存在感は突出していました。
この2人が居るだけで絵になります。
顔のアップだけで観るものを魅了します。
少年っぽさ、狂気、緊張感、そして色気がむんむんです。

柳ユーレイ(現在は柳憂怜ゆうれい)の組長も良かったです。
Jホラーでは情けない「やられ役」を演じる事が多いですが、この作品では、いかにも組長らしい怖さがにじみ出ていて、流石さすがだと思いました。

現在(2024年6月1日)、角川映画の YOUTUBE 公式チャンネル「角川シネマコレクション」で、オリジナル版「蛇の道」の本編と、黒沢清監督へのインタビュー動画が配信されています。
そのインタビュー配信によると、アニメ映画「君の名は。」などの美術を担当している丹治匠が役者として出演しているみたいです。

どこに転がって行くか分からないストーリーも素晴らしかった。
最初から最後まで、ずーっと緊張感が続きます。

余談ですが、前述のインタビュー動画で、黒沢清が、

「復讐って……『ハムレット』でも『忠臣蔵』でも『モンテクリスト伯』でも良いんですけど、最後ハッピーエンドって有りえないんですよ」

と言っていて、ハッとさせられました。

「復讐譚にハッピーエンドは有りえない」

個人的に、このテーマをしばらく考えてみようと思います。

それはそれとして、今月公開されるリメイク版が楽しみです。

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