見出し画像

<第49回> 転職先が決まる前に、会社を辞めてしまいました。

こんにちは、安斎響市です。


今日いただいた質問は、

壮絶なパワハラ環境で、新卒入社1年目でしたが、鬱になり辞めてしまいました。 安斎さんの本には転職決まる前に辞めてはいけない。とありましたが、既に辞めてしまっている身として、アドバイスや、見たほうがいいnoteありますでしょうか。 やっと医者にも転職活動してもOKと診断もらえたので、次の職場選びはしっかりやりたいと思っています。

 というものです。

※この週刊連載:安斎響市の「転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。

かなり込み入った質問や、人生相談のような投稿も多く、Twitterで140文字だけの回答だと私の意見を説明しきれないため、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。

質問の投稿は、こちらから



私の持論の一つに、「転職先の内定が決まるまでは、絶対に現職の会社を辞めて無職になってはいけない」というものがあります。


キャリアや転職に「正解」はないので、私は普段あまり「絶対」などという言葉を使わないのですが、これだけは「絶対」だと思っています。

転職先が決まる前に会社を辞めるメリットって、基本的に何一つないからです。


「持論」と言うより、ごく当たり前の「常識」でしかないかもしれません。「転職先が決まる前に辞めてはいけない」なんて、わざわざ言うまでもなく、めちゃくちゃ普通の話でもあります。

え? 会社を辞めたくて転職するんだから、転職活動に集中するために会社を辞めることの、いったい何がそんなにいけないの? という話は、以前出した本に散々書きました。

気になる人は、本を読んでください。



でも……

実際には、「もう辞めちゃったんだけど」という人もいますよね。


「すでに辞めてしまったものは、もう仕方がないじゃないか! 今から一体どうすればいいんだよ?」という質問も、過去に何度かいただいています。


今まで、そういうの、ほぼ無視してきたんですが、2022年の頭に先ほど紹介した本を出版したこともあり、同様の質問が増えてきて、「辞めちゃった人は、もう、おしまいDEATH!」(半沢直樹風)というわけにもいかないな、と思い、重い腰を上げて、今日の記事を書こうと決意しました。


・・・。


「決意しました」って言っても、なかなか難しいんですけどね。

やっぱり、転職先の会社の内定が出るまでは辞めないのがベストです。むしろ、「次が決まってないのに退職届を出す」って、最初から選択肢に入らないと思います。個人的には。

勢いで辞めてしまった時点で、相当派手にやらかしています。結構、絶望的です。


とはいえ、劣悪な環境で精神を病んでしまって、どうしても辞めるしかなかった、という人も世の中にいると思います。

その決断が良かったか悪かったかは別として、現実的にそういう状態になって、現在「無職」ですという人も、いるでしょう。


今日の記事は、そういう方々へ向けたものです。


ここから先は

2,703字
この記事のみ ¥ 300

サポートいただいたお金で「餃子とビール」を購入させていただき、今後の執筆活動に役立てたいと思います。安斎に一杯おごりたい方は、ぜひサポートをお願いいたします。