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札幌国際芸術祭SIAF2024 

札幌国際芸術祭(2024.1.20~2.25)SIAF2024に行ってきました。
今期のテーマはLAST SNOWということで、3つの会場と、3つの”実験区”で開催される、地域アートイベントです。3年に一度のアートイベントですが、今回は6年半ぶりで、冬季での開催は初とのことです。

*札幌の冬のメガコンテンツ雪まつり(2024.2.4~11)の期間中は大通り公園が”実験区”の一つとなるので、随分の賑わいになるでしょうね。

明和電機 《ライブステージ》

最初に訪問したのが実験区の一つである @札幌芸術の森美術館 です。
こちらの会場のサブテーマは
 「メディアアーツの森」

雪に埋もれたサインボードが、冬に来た美術展! って感じがして、何とも気持ちを盛り上げてくれました。
@明和電機 という知る人ぞ知るの展示が、なんとも不気味でかわいいという矛盾した感覚を呼び覚まします。
テクノロジーと人間の関係が、まだ手探り状態のような雰囲気で、昭和的?に”懐かしい”という感じも。
「メディアアーツ都市」という札幌の一面も紹介されていて、ふむふむと鑑賞するも、まだLAST SNOWをテーマに掲げる芸術祭の醍醐味が今一つ堪能できていない気も…

宮田彩加《MRI SM20110908》

バスの乗り継ぎが悪くて、次の訪問先に予定していた @北海道立近代美術館 についたのが14時過ぎに…(ランチをゆっくり食べたからという説もあり) こちらの会場のサブテーマは
 「1924‐2024 FRAGILE[こわれもの注意]」

ここでは過去から現在に至る100年間(の北海道)を、作品を通して巡るという感じ。
人間の営みの積み重ねという「歴史」が、本当に壊れやすく、一瞬のはかなさを帯びたものであること、そんなことを意図してるのかなぁと、考えすぎながら鑑賞してました。 
特に印象に残った作品としては…

@平野偵邦 《タラ延縄船、北千島》
@宮田彩加 《MRI SM20110908》
@あべ弘士 《アリューシャン・マジック》

かなぁ。
時間のつながりと、どこでその時間を意識するかで「過去」「現在」「未来」と呼び名が変わることに気づき、LAST SNOWのLASTの”時制”を考え始めました。*まぁ、ぶっちゃけ、この辺の”意図”はちゃんと全体ガイドブック読めば、理解できるんですけど…感じることが大事かなと(汗)

チェ・ウラム 《Red》

時間的に余裕がなくなってしまったので、 @札幌国際芸術交流センター は飛ばして、 @未来劇場 に向かうことにしました。こちらの会場のサブテーマは
 「2124 ーはじまりの雪ー」

旧北海道四季劇場を会場にした展示が、何とも圧巻で、これだけ見に来るだけでも、チケットも元とったぜという感じでした(貧乏人コメントですみません)
「タイムトンネル」で音をびんびんに感じながら会場に入ると、最初に出会う作品が 《素敵に枯れていきたい、君と。》

チェ・ウラム 《素敵に枯れていきたい、君と。》

実際には三つの作品から構成されていて、劇場のならでは高い天井と、深い「底」がインスタレーションの肝でして…うーん、何とも言えない世界観。じっくり浸れます。
以降、「未来劇場」の様々な演目として、作家さんたちの作品が「そんなこと考えるんだ!」状態で色々と迫ってきて、時間忘れちゃう体験になりました。メッセージ性が本当は強いんですけど、「わぁ~綺麗」で終わっちゃう見てくれに、簡単に騙される?自分もいて、それがまた作品の凄さかなと。

で、最後の方で「雪」と向き合っちゃんわけですよ。昔習った気がする、世界で初めて雪の結晶をつくり出した中谷宇吉郎氏の研究成果の展示…。

 雪は天から送られた手紙である  中谷宇吉郎

「天とは?」 
「誰が?」「いつ?」「誰に?」 
「どんなメッセージ?」
詩のような一文にうっとりしながらも、手紙について色々と疑問がわいてくるわけですね。うーん、面白い。

とここまで会場を巡って時間切れ。
翌日に後の会場も巡ってみようと決意。
LAST SNOW 、なかなかいいじゃん! 
*次回に多分続く(笑)


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