自由詩 春 -壱-

 レンタルした自転車を停めると
 そこはだだっ広い原っぱで
 何もないはずなのに
 人の気配

 雲が流れて日が差した
 草木と共に心もざわめく
 没落した一族は
 僕は今 何を想う
 遠野物語のエピローグ