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人生の線路

これは、私の中一の頭で考えた事なので、意見はそれぞれあると思いますが、聞いて欲しいです。

私たちA組は隣のB組の教室を使って数学の授業をすることがある。B組は、違う教室を使っているそうだけど、忘れ物を取りに教室にやってくることも多い。

私の数学の先生は、人生の為になることをたくさん教えてくれて私はそんな先生で良かったと思っていた。でも、その話を真面目に聞かない子もいる。それはしょうがない事だと思っていた。

ある日、1人のB組の女の子が、いつの間にか数学の時間に教室に入ってロッカーをガサゴソやっていた。しばらくは、その女の子に気づいていなかったほどに無音だった。

「入る時は、失礼しますと言うんです。」

先生は、優しくそう言ったけど、女の子は聞こえてないふりをした。2回目に先生が言った時、女の子は反応した。どうやら聞こえてないふりを辞めたみたい。すると、

「え?‪w言いました!けどぉ?」

と、注意されているのにもかかわらず、変な笑みを浮かべて言った。それは、あの子がみんなの前で怒られることが恥ずかしくて強がったんだ。そう見抜けたけど、こんなに強がる子なんて初めてだ。

「聞こえてないんです。もう1回やってみましょう。」

その態度にちょっと驚いた先生は、少し大きな声でもう1回やらせることにした。

「カナぁ(仮名)これってもう1回やった方がいい系かなぁ?じゃあ、私やりま〜す!!はいせーの、失礼します」

みんなが驚いていた。カナちゃんなんかに聞かないで、自分で考えろって思った。

そして、ドカドカとやってきて忘れ物を取るとお尻を向けて外に走りながらめちゃくちゃ小さな声で失礼します。と言って帰ってった。

先生からは、少しだけ態度について話された。私はあの子の変な強がりのおかげで、為になることを聞けたし、みんなもポカーンと女の子を見ていたから、あの子だけが今間違えた電車に乗っちゃったんだと感じていた。

きんこーんかんこーん🎶

教室にチャイムの音が鳴り響いた。私の親友は、授業の大半は寝てしまうことが多い。そんな親友が可愛いなといつも思う。(笑)

やがて、B組の女の子たちが帰ってきた。私たちはA組に帰んなきゃ行けないんだけど、親友も私も女の子を見つけたくてその日は直ぐに帰らなかった。女の子もやってきた。何もなかったような顔をしていた。

「じゃ、帰ろうか!」

私が言った時だった。A組のクラスメイトがあの子の元に駆け寄って、慰めだした。え?‪w冗談だよね?私も親友もそう思っていたと思う。

「あの先生が聞こえてないって言ったけど、私たちにはちゃんと失礼しますって聞こえてたよ!」

(なんだよ、、ポカーンとしてたくせに、聞こえてない証拠やん、、)

「うんうん、あのおじさん先生なんて気にしちゃダメだよ。」

(おじさんだからダメとかあんの?)

カナちゃんもユカリちゃんも、みんな間違った電車に乗ったな、そう思った。今日が分岐点だったんだ。私は正しい電車に乗れたと思った。自分から正しいと思えるならきっと正しい。
間違った電車に乗った子達はどんどん離れていく。私も自然とその場を離れた。親友は、先生の話を聞いてないので、しばらくホームで右往左往していた。でも正しい電車を見抜くことなんてできると最後は迷いなく正しい電車に乗ったように思う。


次の日の算数。
またB組で行った。昨日のことがあってか、半分の女の子は先生の話を聞き流しているように思った。流れる車内アナウンス。そう例えるとしよう。間違った電車のみんなはそのアナウンスを聞かずにどんどんどんどん先へ進んでしまう。私は、正しい電車で親友と先生と頑張っていこうと改めて思った。

きっと、あのみんなはこれからも間違った電車に乗っていくであろう。だって、友達もいておじさんの悪口を言うのが楽しいならきっとそっちに乗った方が正しいと思ってしまうのだ。

いつ気づくのかは分からない。まだしばらくは同じ駅に止まっていくはずだ。急に電車と電車が離れた時かな。1度電車に乗ったらほかの電車にぴょんぴょんと飛び乗ることなんて出来ない。人生の線路も、本当の線路だって脱線することはできない。大変な乗り換えをしてまた戻ってくると思う。

これは、私の小さな脳みそで考えた妄想だけど、確かなことは一つある。

今気づければ、乗り換える時間なんて必要ない。人生の線路を確実に進んでいき、目的地に近づいて夢という駅で降りることが出来るのだと。

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