「花屋日記」42. 世界にまだ絶望しなくていい。
七夕の時期になると、私たちは笹のラッピング作業に明け暮れる。すぐに乾燥してしまうので、セロファンで1本ずつ包装する必要があるのだ。そして大きな笹のディスプレイに短冊を書いてもらうのも、大切な仕事の一つ。店の前を通りかかる子どもたちに
「願い事を書いていきませんか?」
と声をかけると、「ほいくえんのせんせい」や「けーきやさん」や「ちありーだー」への夢が次から次へと語られ、それはとても微笑ましい光景だった。
「来月の福山雅治のライブを晴れにしてください」なんていう親御さんの願い