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共感して提案するおもてなし精神で仕事に取り組んで成果を導く。

私は製造業で事務職として事業企画に携わっています。
業績を出すためには、当然設計者や、なによりも工場サイドの活動が不可欠です。

そんな中で私たちのような事業企画をするメンバーは業績や目標を数値目標として示し、「やらねばいけないこと」を説いていくわけです。

例えば経費目標や、原価目標といったものです。「このくらいの予算に納めないと目標利益が出ない」という話をするわけですが、それ自体は必要な情報であり、関係部署も求めているところです。

しかし、目標を示すだけでは当然ですが結果は出ません

次にすることは「各部の活動計画のヒアリング」になります。
経費予算などは、やはり最初は予算に入らないことが多くあります。
私たち事業企画をするメンバーとしては、予算に収めてほしいわけですから、その要請をします。
要請と言いつつ、こちらから予算内容の「審査」もします。

「この費用は何のために使うのですか?」
「この改善案件は、いつどのくらいの効果が出ますか?」
「この内容ならばもう少し安くできませんか?」

など。
ポイントは、ヒアリングの中で「偉そうなこと」を言って終わるのではなく、「実際に予算を削減する動きがあるかどうか」です。予算が下がらなければいけないわけですがから当然です。

しかしこれができる人が少ないのが実情。

先ほど述べたような「審査」をする際に、各部署から説明がありますが、それに対し、その説明内容に対応したレスポンスができていないことが多い。

「とにかく高すぎます」
「そんなの必要なのですか?(自分は必要かどうかの判断をせずに相手に不要だと言わせようとしている)」
「こんな予算で会社の足を引っ張るつもりですか?」
「会社の実情を理解しているのですか?」

など、自分が言いたいことを言うだけ。マウント取りに行っているだけです。
確かに、私も予算審議に入る中で、「さすがにこれはないだろう」という案件や金額に出くわすことは少なくありません。「もうちょっと事前によく考えてよ」というのが本音ですが、実際はその予算が申請されているわけで、それでいいと思っている人に「それでいいの?」と言っても何も変わりません

繰り返しですが、「自分のコメントで相手の行動が変わる」ことが成果です。仮に審議会の中で正論を述べて主導権を握ったとしても、結果的に相手が行動してくれなければ仕事をしていないのと同じです。

こういう時にはどのようなアプローチをとるべきでしょうか?

私は以下のように考えています。

「相手の話を聞き」「共感=肯定し」「相手のやりたいことを提案する」

ということです。

「相手のやりたいことを提案する」はもう少し分解できて、

・相手にとって有益なことと会社に必要なことをすり合わせる

・そして相手にとって有益な言葉で行動を提案する

ということになります。

仕事のゴールをシンプルに考えると、「関係部署が行動して利益が出るようにする」ことですから、「関係部署」の行動を主体に考えるべきです。

私が担当する事業企画は社内調整の仕事ですから「関係部署」は「お客様」です。「お客様」によって私自身の存在価値が定義されます。

ですから、「関係部署」を主体に考えるべきで、「関係部署」にとって利益がなければ当然「関係部署」が行動することはないわけです。

だからと言って、こちらから一方的に「君の利益は~~だ!」と通告しても意味がありません

よって、まずは「聴くこと」が大事なわけです。そこでまず「関係部署のやりたいこととその理由に対して理解する=共感する=肯定する」ことが入り口です。

そのうえで「やりたいこと」に沿って動いてもらうようにするわけですが、「会社の目標」とうまく擦り合わせるところが私たちの存在価値です。

別の言い方をすれば、「会社の目標を関係部署のやりたいことに言い換える」ことが一番大事です。相手の気持ちで、相手のやりたいことを提案する、まさに「おもてなし」精神と思っています

なかなか簡単なことではありません。でも、これをしないと結果は出ないと思います。

関係部署をお客様と思い、その想いに共感し、相手のやりたい行動を提案する」こと、これが仕事で結果を出すマインドセットだと考えています。
このマインドセットで具体的にどのように会話をして進めているか、次の記事で書きたいと思います。

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