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骨粗鬆症で折れやすい部位

骨粗鬆症の方は、骨が弱くなっていて骨折をしやすくなっている。
という事を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。


骨粗鬆症による骨折を脆弱性骨折(ぜいじゃくせいこっせつ)と言います。

骨粗鬆症による4大骨折とは

  • 椎体圧迫骨折

  • 大腿骨頚部骨折

  • 橈骨遠位端骨折

  • 上腕骨近位部骨折 

椎体圧迫骨折(ついたいあっぱくこっせつ)


椎体圧迫骨折とは、背骨の骨折です。
背骨の骨折は、ポキッと折れるのでは、グシャッと潰れる骨折です。
背骨の骨は横からレントゲンで見ると四角い感じで写ります。

真ん中あたりの背骨が潰れている

背骨は、頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個、仙骨という感じで並んでます。
圧迫骨折が起こりやすいのが胸椎の下の方と腰椎の上の方の骨です。

骨粗鬆症の方だと尻もちをついた、トイレでいきんだ、咳をした程度でも骨折する場合があります。

気づかない間に身長も低くなっていますし、背中が丸い高齢者の方は、圧迫骨折を起こした人です。

大腿骨頚部骨折(だいたいこつけいぶこっせつ)

大腿骨頚部とは、脚の付け根(股関節)の骨折です。
転倒をして、おしりを強くぶつけた等の刺激で起こりやすい骨折です。

大腿骨頚部骨折を起こすと歩行ができなくなるので、基本的には手術となります。

高齢者で、さまざまなリスクを考えたときに手術をする方がリスクが高いという事であれば、保存的に置いておく事もあります。


橈骨遠位端骨折(とうこつえんいたんこっせつ)

橈骨遠位端とは、手首の骨折の事です。
前腕の骨は、親指側の骨を橈骨、小指側の骨を尺骨といいます。

親指側の橈骨の遠位とは、体の中心から遠いという事なので、手首に近い骨折という事になります。

前のめりに転倒して、その際に手をついた事で骨折しやすいです。

写真のように転位(てんい)がひどいと手術になります。
この場合の転位とは、このまま保存的に治療して骨が治ったとしても手首が変形して治ったり、機能障害を起こしてしまう状態と理解して下さい。

転位がさほどない骨折であれば、ギプス固定で治療をしていきます。
写真のように転位がひどいと手術になる事が一般的です。

上腕骨近位部骨折

上腕骨近位部とは、肩の骨折になります。
今度は、近位部なので上腕骨の体の中心に近い方の骨折で、肩の骨折となります。

後方向に転倒して、手をついた時に起こりやすい骨折です。
この骨折も手首の骨折同様、転位がひどいと手術の対象となります。

転位がさほどない骨折であれば、三角巾で腕を吊るして、さらに腕が動かないように幅の広いベルトのようなもので固定します。

このような4大骨折を起こしているにもかかわらず、骨粗鬆症治療どころか検査もしてもらっていない事が多いです。
もし、骨粗鬆症の検査や治療をしていなければ、今からでも遅くないので、検査や治療を受けるようにしましょう。

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