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Z世代は、短文でゆるゆるなラリーを求めているということ


中村さんが、若者とのコミュニケーションについての記事を投稿されていた。首がもげるほど納得したが、読んでいてさらに気づいたこともあったので、Z世代(現在の10代後半〜20代前半あたり)の視点も交えて私もnoteを書こうと思う。

内容を簡単にいうと、面識のある学生から『ワーキングホリデーでおすすめの場所あれば教えていただきたいです』というLINEが届き、どう返せばいいか戸惑ったということが書かれている。

なぜ戸惑ったかというと、面識があるとはいえ、具体的な条件や背景などが書かれておらず、どうお薦めすればいいか分からなかったそう。

このような短文質問が送られてくるのは、やはりLINEやチャットの文化の影響が大きいのでは?!というのが、中村さんの回答。

LINEやチャットの文化にはもう抗えないから、ぼくらの世代ほどかしこまらなくてもいいけど、せめて「相手が答えやすくなる質問の仕方」は考えてもらえるとありがたい。

若者とのコミュニケーションで感じた違和感の正体 から引用

確かに私も、このような短文質問をされたら「うーん、なんて返そうかな」と悩んでしまう。

が。ちょっとまてよ、既視感がある。

私も『されたことある』し、

なんなら『したこともある』し、

『見たこともある』。

つまりこの短文質問形式は、Z世代の間でかなりデフォルトとなっていることを、まず知っていただきたいと思う。

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なぜかという説明へ入る前に、私もこのような短文質問メッセージを送ったことがあるので、Z世代を代表して謝罪します。分かりづらい質問をしてしまいすみませんでした…!

まだ人生を10年20年しか過ごしていませんから、学習して根気強く生きていこ!!!!!

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ではなぜこの短文質問形式がデフォなのか。

まずひとつは、中村さんがおっしゃっている通り『LINEやチャット文化』がデカいと思う。

メールのような

・2〜3通で終わる
・長文

の形式ではなく、

・何度かラリーを行う想定
・1チャットが短い文章

のほうが、形として見慣れている。

簡単に図に起こしてみたが、お分かりいただけるだろうか。

仕事だと左の形式で送っていただきたいが、私たちのような世代(特に社会人経験のない学生)だと、左のような形式は、少し重く見える。

さらに、左の形式を作る作業は、大半のZ世代にとって結構キツい(と思う)。

目上の方への文章を書くことが大好きな人にとっては肩慣らし程度だと思うが、Z世代とは、『画像、動画世代』でもある。ブログはもちろん、手紙すらもあまり書いていないのではないだろうか?

メール形式の文章は見慣れていないし、そもそもどう書けばいいか迷ってしまう。ラリーが前提のチャット形式は、相手の時間を奪っているという意見もあったが、Z世代側は、逆に長文のほうが、相手も自分もキツいと思ってしまう。

チャット形式という呪いは、かなり影響がデカそうだ。

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それと、もうひとつ。

『短文質問を作る文化』も、めちゃくちゃデカいと思う。

Instagramで例を説明しよう。

Instagramのストーリーには、「質問スタンプ」という気軽に短文質問を投稿できる機能がある。テキスト形式で回答できるものと、選択肢から選んで回答できるものがあり、実は質問や回答に文字数制限がある。

使い方はこの記事が分かりやすくて良い。この記事によると、文字数制限は36〜45文字程度。端末によって異なるそう。

スタンプ内の文字数に制限はあるものの、もちろんこんな感じで、周りに文字を足すことはできる。でもわざわざ、ぎっしりと文字が詰め込まれた質問ストーリーはあまり見たことがない。

実際過去に投稿してたやつ

ではほかにどのような質問があるかというと、

・明日暇な人〜〜!?
・最近聴いてる音楽なにー?
・東京行くのでおすすめの居酒屋おしえて!!

本当にこんなかんじなのだ。そしてインスタグラマーやYouTuberもよく短文質問を投稿している。

このような背景にあるからこそ、ざっくりとした質問で盛り上がる文化がひろまるのは、ある意味自然なことだろう。

さすがに東京の居酒屋は広すぎるだろ!!とは思ったけど(笑)。

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よくよく考えてみると、調べれば出てくることを、なぜわざわざ質問するの?と思った方がいるかもしれない。

Z世代なんて検索スピードがめちゃくちゃ速い。絶対に調べたほうがよさそうだろう。

なぜか。

それは、ネットはあまりにも情報が多すぎるから、近しい人の意見を参考にしてから絞りたいのだと思う。これはあくまで私の意見だけれど。

「東京行くのでおすすめの居酒屋おしえて!!」に関しても、ネットの情報より、その人の近しい人の情報の方が信頼できると思ったからこそ、質問スタンプで募集していたのだと思う。

で、教えてもらった情報の場所に行けば、その教えてくれた人に「ここ行ってきたよ!!」なんて新たなコミュニケーションが生まれる。

と考えると、やっぱり、Z世代は短文でゆるゆるなラリーを求めてるなあ、と改めて感じた。

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ワーキングホリデーの話に戻る。

それこそ「ワーホリ おすすめ」なんて調べれば大量に出てくるだろう。それでも中村さんにお聞きしたかったのは、大量にある情報を少しでも絞りたかったのでは?と私は仮定している。

絶対に中村さんが推していたところに行ってやる!!!という意気込んだ感情より、中村さんの意見も参考にしつつ、ネット記事やSNSを駆使して絞ってみよ〜という感情のほうが、近いのではないだろうか。

自分やまわりの経験をもとに、ワーホリの学生さんの立場になって考えてみると、なんだかそんな気がしてきたのだ。

もちろんZ世代全員がそうではないだろうし、データを取ったわけではない。けれど私のInstagramは小中高の友達・知人、先輩後輩、SNS友達・知人、音楽友達・知人、スケボー友達・知人、旅先で知り合った人、飲み屋で知り合った人、などなど、多方面でいろんなフォロワーさんがいるので、文化の方向性は大きく逸れてはいないと思う。

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だからこそ、『ワーキングホリデーでおすすめの場所あれば教えていただきたいです』と送ってしまう気持ちは、よくわかるなあと思った。

もしZ世代あたりの人に短文質問をされたら、『こういう背景があるのだなー』と軽く思いつつ、ラリーをしたければラリーをして、面倒であれば『こういう質問の仕方が配慮あっていいんだよー』と教えてスパッと切るのがベストかと。

チャットと短文質問文化がデフォで育つからこそ、『相手によって質問の仕方を変える』ことは、大人がしっかり教えるべきだと思う。

でもやはり、仕事や目上の方への配慮は忘れてはならない。そこはめちゃくちゃ反省するべきだし、Z世代はより学ばなきゃいけないことだろう。自戒も込めて。

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以上がZ世代側の意見でした!

コミュニケーションってめっちゃむずいよね。LINEのすれ違いを中学生のころからたくさん見てたよ。あのころはLINE初期時代。そして中学生。10代20代は、何度も何度も失敗して学ぶしかない説〜〜!

くじけんなZ世代〜〜〜!

おわり。



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