見出し画像

着物が教えてくれた家族の話⑧

先日記事に書いた『百人きもの』

画像1

(写真は2018年開催の百人きものより)

2年前から筑波山で開催されているイベントの発起人の1人で、体温を上げる料理研究家、小川原智子さん(以下もこさん¨̮♡︎)と朝活をしてきました✨

もこさんとの出会いはまさに、『百人きもの』のイベント会場。もこさんの夢は、365日着物!!

憧れます(^^♪

着物好きなもこさんが教えてくれた、”着物とわたし”のエピソードには、とても大切な方との思い出が✨

画像2

↑もこさんと私♪↑

「着物のエピソード、お話聞いてもらえて嬉しいです。ありがとう。」

もこさんは、そう私にメッセージをくれた。

私は、”ありがとう”という言葉に少しだけ違和感があった。なぜなら、ストーリーを聞かせてください、とお願いしたのは私のほうなのに、なぜもこさんは「ありがとう」と言ったのだろう...。そんなもやもやから朝活はスタート☺

『百人きもの』の立ち上げ秘話や、今年の企画概要をお伺いし、気が付くと身を乗り出して話をしていた。

なぜこんなに未来を想像するのは楽しいのだろう!

久しぶりにテンションの上がった水曜日の朝。

(最近の私は、コロナの影響で会社の臨時休業が決まり、時間を持て余していたため、こんなに楽しい午前中は過ごせていなかったのである。)

しばらく話は盛り上がっていたが、時間制限がある私たちの朝活。

焦った私は、早速本題を切り出した。


「もこさん、是非もこさんの着物のストーリーを聞かせてください♡」

「きょんちゃん、あら!お話、させてもらっていいのかしら♪」

「是非是非!教えてください!」

「私の着物の思い出はね...結婚式にさかのぼるのよ~

画像3

私の結婚が決まった時に、私の祖母がね、結婚式には着物を着てほしい、とずっと言っていたの。でも当時私は、着物よりドレスが着たかったの。新しい結婚式のスタイルに憧れがあって、素敵なガーデンウエディングのイメージしかなくて。

祖母にとって、私は初孫で、生まれたときから、嫁ぐときにはこの着物を着てほしい!と私のために誂えてくれた着物があったの。だから結婚が決まった時、どうしても着物を着てほしいと懇願されたのだけれど...会場も和の雰囲気には合わなかったし、結局頑に断り続け...祖母を泣かせてしまったのよ。

結婚式のあとしばらくは、着物のことはすっかり忘れていたわ。

でも、だんだん私も年を重ねてきて、ふとお着物に興味がわき、着物って良いな、と思い出して。積極的に着物を着る時が巡ってきたの。

母が出してくれたお着物は、本当に質の良い素晴らしいお着物がたくさんあったのだけれど、普段着のお着物がなくてね...新しい着物を買いたい、と母に相談したときに、母が祖母のお着物をたくさん見せてくれたの。買わなくてもたくさんあるわよ、って。

祖母の残してくれたお着物は、本当に素敵なものがたくさん!!

その時すでに、祖母は認知症が始まっていて。怪我もして車いす生活に。

そんな祖母を目の前にしたとき、ふと結婚式当時のことを思い出してしまってね。祖母は本当に私のことをかわいがってくれて、結婚式の着物をわざわざ用意してくれたり、こんなに素晴らしいものを私のために残したいと言ってくれていたのに...と突然湧き上がる後悔。

今なら祖母の気持ちがよくわかるし、晴れ着を見せてあげたかったと心から思う。そして、その夢はイラストで叶えてもらったのよ!

画像4

祖母は亡くなってしまったのだけれど...

もうすぐ迎える結婚25周年の記念にお着物を着てお祝いをしたいなぁ、って考えているの。祖母を喜ばせたい気持ちもあって、結婚式をもう一回、というわけではないのだけれど、旦那さんと二人で、着物で写真が撮りたいな。」


私もそうなのだが、着物に興味を持ち始めたばかりの時は、新しいものを誂えることを夢みがちになる(笑)柄をみることに興味がそそられたり、自分に似合う着物を求める、という作業そのものに興味が惹かれるからだろう。(多分!)

でも最後にもこさんはこのように話してくれた。

「手元にある着物を通して、祖母やご先祖さまとつながることを実感できて、今自分が元気で楽しく過ごせているのもご先祖様のお陰なんだなぁ、と着物に袖を通すたびに感じられるのよね。その経験が日本の素晴らしい伝統をつなげて行きたいという強い思いにもなり、それが今の『百人きもの』をスタートさせたきっかけになっているのよね。

こんな風に、私の今の活動につながる大切な家族のストーリーを思い出させてくれてありがとう。

私は...その時初めて、もこさんの

"ありがとう"の意味を知った。

そして、もこさんの気持ちに完全にシンクロした私。。。

このイベントを通じて着物に興味を持ち始め(興味)...着付けを習い始め(関心)...着付けのコンテストに出場し(プライド)...着物を着る楽しみを知り(贅沢)...今まさに母の着物を着ては昔のことに思いを馳せている(親孝行)のである。

興味を持った理由は人それぞれあってよいと思う。でも同じような人たちの中でも、ほとんどの方が

日本の素晴らしい伝統をつなげて行きたい

と思っているような気がする。

そしてそれを伝えるためにどうしたらよいか?ということも同時に考えている。

もこさんの素晴らしいところは、もこさんはご自身の活動を通して

”健康”という分野にしっかり着物を紐づけ、着物の健康効果を感じ、
できるだけ着物を着ていたい!という思いを発信しているところ。

着物は正絹(シルク)でできているため、優雅な光沢やしなやかな肌ざわりに加え、吸放湿性があり、保温性にもすぐれた、とても優秀な天然繊維なのだ。『冬は暖かく、夏は涼しい』ことが最大の魅力。

また、帯を巻くことで腰周りが温かくなり、さらに帯のお陰で背筋がすっと伸びる。姿勢がよくなる。なんて理にかなった衣服なのだろう!!

また私は、着物のメリットを知り、いまよりも健康になりたいために、あえて着物を着続けたいと思った雑学大好き四十路であることに気が付いたのだ。

もこさん、ありがとう♡

私が”自分で着物を着られるようになりたい”と思う第一歩となる『百人きもの』を立ち上げてくださり、本当に感謝しています!!

画像5

画像6

(写真は2018・2019年開催の百人きものより)

そして、とても大切な着物のエピソードのシェアをどうもありがとうございました☆

次回の朝活のドレスコードは、着物!ですかね(^^♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?