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「日本は醤油の匂いがする」は本当か検証しました

「日本ってやっぱり醤油と出汁の匂いがするよ〜」って、よく聞きません?

いろんな国や地域を行き来するような人に言わせると、それぞれの場所での特徴的な香り、空気のようなものが各地に必ずあるのだという。

まあ、想像すれば理解はできる。
確かにイタリア料理店に入ればオリーブオイルとニンニクの最強コンビの香りが出迎えてくれるし、築地市場に入れば魚の匂いがするし、横浜中華街を歩けば確かに何かしらの醤(ジャン)と胡麻油の香りがするように思う。

そう考えれば、もっと広い「国全体」という規模だとしてもそれらの匂いの粒子が薄まっていくだけで、かすかに日本全体としては醤油と出汁の香りがして、タイはわずかにナンプラーとパクチーの香りがして、インドは少しだけスパイスの匂いがするのかもしれない。
うん、理論上は。

そういうわけで。
今回は「日本は醤油と出汁の香りがする」は本当かどうか検証してみました。

やり方は至ってシンプル。
自分で一度外国に出かけて、日本に帰国して、そのタイミングで日本の香りを吸い込むだけ。

今回はどうしてもこの検証をしたかったので、わざわざこのためだけにアメリカへ。
そしてこの検証のためだけに、8泊アメリカに滞在。
8泊するのは、滞在が短いと日本の匂いを纏ったまま帰国することになり、検証がうまくいかない可能性があるからだ。
費用のものすごくかかる大変な検証である。
もちろん大嘘である。
普通に仕事で渡米したのでついでもついで、である。

さあ、では単刀直入に。
結論からズバッと行こう。
そう。
僕はあまり回りくどいのは好きではない。
検証した、というタイトルならば、本来は1行目に結論がまず書いてあるくらいでも僕としてはいいように思っている。
最近の世の中にはタイトルだけ興味をそそるようなものにして、結論があまりに貧相なものが多すぎるように感じる。
いわゆる「釣り」というやつである。
これはもう見た目はいいけど中身がないということなわけで、僕としては決してそんな大人にはなりたくないのである。
これだけ情報化が進み、あらゆるものに瞬時にアクセスできるのにも関わらず「ネット記事」というやつはほしい情報までのアクセス時間が極めて長くなる。
そしてたどり着いた先の内容が薄い。
極限まで薄めたスープでしかないのに、料理名だけは仰々しく飾っているかのような。
ああいった記事は、もしやもはやそういう文章力を競っているのか?と思ってしまうくらい、核心に迫りそうで迫っていかず、ひたすらに行数と文字数を稼いでいくためのテクニックを駆使しているようにすら思えてくる。
最初の文章で書いた疑問提起から、どんどん脱線していき、ちょっと社会問題らしきものに切り込み多少の毒を吐き、そしてその話を膨らませ、さも文章力があるかのような顔をして、技巧的なだけで全く心のない文字だけを重ね、最終的に、当初の疑問への結論を言うのかと思いきやなんとも薄い根拠の上に他の場所で活かせば素晴らしい才能であろう豊かすぎる想像力を発揮し謎の推測を重ね、永遠に名乗り出ることのないみたことも聞いたこともない「関係者」の登場によってさも筆者だけの意見ではないかのように繕い、そうして重ねた誰も責任を負う気のない謎の議論の結果、最終的には読者へ疑問の答えとその先の想像を投げかけて終わる。
そんな記事はこのnoteという媒体には必要ないのである。
そういえば、「これはnoteだけの問題ではないんだよ」と某一流出版社の関係者も語っていた。
こうした薄い、質の悪い文章がインターネット上に溢れかえってしまうから、結果的に文章を読むことそのものが敬遠され、質の高い文章を読む能力を鍛錬する機会が減り、奥深い表現や文章の手触りを感じ取れる人間がどんどん減ってしまう。
一瞬でいかに目を引くかということだけを考えた誰にでもわかる、浅くて刺激的なタイトルたちがペラペラとネットの海に浮かび、結果的に質の高い一部の文章や素晴らしい記事は埋もれ、何よりその価値に気づける人間が少なくなってしまうのである。
こうして質の高い文章を書く人間が減り、いわゆる負のスパイラルのように、素晴らしい文章という市場がどんどん小さくなっていってしまうのである。
noteをお読みのあなたは、この現状をどう捉えているだろうか?
noteを読み、もしくは自分で書いているという皆様は現代では相当に文章リテラシーの高い人間であろうことは想像できる。
そういう人間が団結して、少数であれども質の高い文章を書き、守り、育てていかなくてはならないのではないだろうか?
文章の未来は、あなたにかかっているのだ…。


…はい。
ごめんなさい書いている途中で変なスイッチが入ってしまった。
今回の文章は全てがふざけてるな…。


(…あ結局、日本は醤油と出汁の匂いはしなかったです。)
(なんか土系の匂いがした。濡れた校庭の土みたいな。)

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