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10月8日

静かな雨の朝。7時間眠って気分よく起床。
朝っぱらからmとおしゃべり。渋谷についてtちゃんは社会的な切り口、kさんはあの再開発については語らず、心地よさから建築を語るという話から。kさんは服を作る人間としての一つの答えが旅館と書いていた。映画、構造、歴史など建築を語るのには無数の切り口があり、ひとり何種もの切り口をもつが、その割合は人によって違う。mは物質だよね?そう、あとは動きの中で捉えたい。とりとめのない話。

朝食はパン半切れにバターを塗ったものと紅茶。
昨夜、連歌についてルールを勉強していたら楽しくなった。連歌のサイファー感。そもそも俳句すら作ったことがないので、できるのかは別の話。しまってあった古い楮和紙を出してきて測ってみると連歌用懐紙のサイズとほぼ同じだったので二つ折りにして四枚準備しておく。やる気はある。

今朝はヒザの具合が今ひとつ良くないのでMさんに休みの連絡。区のボランティアセンターを通じた訪問朗読の募集に応じるかたちで視力が弱い老女を訪ねて、前髪のないボブの前方だけ鮮やかな青に染め、全身黒ずくめのふくよかなマダムが現れるとは想像もしていなかった。年に一度はNYに住む娘の家へ、歩けないためシルバーカーで一人旅。インシュリン注射を打ちながら、夜にウイスキーの牛乳割りを欠かさない。世事にはシビアだがクリスチャンで根は優しく、何より食い道楽な彼女とはなんとなく気が合い、もう三年近く朗読に通っている。
祖母が会社創業者で、幼少から虚弱だった彼女の「わたしね、生まれてから一度も無理というものをしたことがないの」という言葉にびっくりしてから、無理をしない自分を許す練習をしている。無理しかしたことがない、無理をすることで自分を超えていくのをよしとしていた。以前の自分ならヒザが痛くても朗読を休むという選択肢はなかったはずなので、進歩。

おやつはコーヒーをいれて焼きたまごパン。焼くと劇的にうまくなるたまごパン。ジル・ボルト・テイラー「奇跡の脳」の続きを読む。ヘレン・ケラー「私の宗教」、ドナ・ウィリアムズ「自閉症だったわたしへ」と似た読み口。知らない著者の本は「信頼」するまでに時間がかかることがあるが、一度「信頼」すると盲信に変わる。信頼できないこともあるし、もちろん信頼が失われることだってある。
昼は昨夜のおでん、ごはん。___________________________________________

雨合羽をしっかり着込み、電動自転車のバッテリー切れにひやひやしながら帰宅。

ビリヤニ用にギーを作ってみる。バターを煮詰めるだけだが、ごく弱火にしないと焦げるとのことで、五徳にオーブンとトースターの網を重ねて鍋を載せてみた。なんとか成功したようす。キッチンペーパーで濾したら200gのバターがジャムの瓶ひとつになった。明日はフライドオニオンと、フライドカシューナッツを作っておく。

夜は焼きビーフンとかき玉スープ。秋映りんご。

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