あの家

いつの間にかあの家がなくなっている
さよならも言わず
ごめんなさいも言えず
痛みに気づかず
ひとりで笑っていたことにも気づかず

いつの間にかあの家がなくなっている
こんなに広かったなんて
ずっとあると思ってた
泡になって消えて
もうそこには誰もいない

あの家はもうない
空が広く見える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?