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きゃらをの世界

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過去に書いたショートショートです。当時は1500円とか 結構イイ値段でだしました。 全部まとめました。
シュールな笑が欲しい人には向いているかと思います。
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#ネタ

ただの藁しべ

真面目に働いていても 全然暮しが良くなることもない そこで、こうなれば神頼みだと 観音様にお願いすることにした。 そうしたら声が聞こえてきたんだ 「きゃらをよ、明日起きて  最初に触ったものを手放さずに  大事に持ち続けなさい」 いや寝ぼけていたから どうかなぁとは思ったのだけど その声がずっと残っているんだ だからなんか信じてしまう。 ところで起きたけど 何を触ればいいんだろう? 住んでいるところは ぼろ屋だけど扉もあるからな 扉を開けてまず外にでよう 「ガラガラ」

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マジカル霊媒師

俺は人を深く愛さない傾向にある 20代のときにいけない関係になってからは こんなにも辛いのかという想いが 俺をそうさせたのもある つまり、恋愛観で言えば 本当に好きになってしまうと 物凄く弱くなってしまう傾向を 自らに理解してしまっているから どうしてもセーブがかかってしまう 申し遅れたが我が名はきゃらを 現在幽霊ど真ん中である。 事の経緯を説明しよう そんな俺ではあったが どうしても会話が合い 心が惹かれた女性がいた 二度と人を愛するものかと 頑な俺の心を溶かしてくれ

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オオカミが来たけど早い

俺の名はきゃらを 物心がついたときから両親はいなかった 今、田舎の村で羊飼いをしている 将来の展望もないまま 無為に日々を過ごしていて 変らない日常に不意に飽きが来たんだ どちらかというと自棄な感情がある それでこの間、オオカミが来るぞーと 嘘をついたんだよね。 そうしたら、村の皆が慌てふためいて 本当面白かった。 だからまたやってやったんだ 慌てふためく様を見て また俺は楽しんだのだけど 今回は流石に2回目だから 悪戯では許されないということで 村の有力者の家に呼ば

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ハロウィンの夜に

俺の名はきゃらを15歳になる。 この時代は自分が石を投げた距離だけ 土地を与えられた。 その与えられた大地を自由に栽培し 生計を立てる。それが15歳になる男子は 元服して行われる だから俺達はずっと 幼少期は石投げをしていた 隣国との戦争があるとき 男たちは総出で戦うのだが 屈強な男をつくるために 王様が考えた政策だ 俺には友達がいたゴガーとヒタペンだ 3人でいつも石投げをしていたが 3年前からはヒタペンは 一緒に石投げはしなくなっていた それでも石投げ意外の時は 野を

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鶴ではない者の恩返し

お腹が空いた。極限状態に近い 何か食べ物をと思って鹿を追いかけていたら 何処か分からない森に迷いこんだ もうだめだな動けそうにない 目の前に鳥たちが泉で水浴びをしている あれは鶴かな?鶴って喰えるのかな 最後の力を振り絞って追いかけたが 人類でもフォルムのおかしな俺が 鳥類にかなうはずもなく 遂に力尽きて気絶した もはや、ここで終わるのか・・・・ しかし終わらなかった 気づけば俺はどこかの民家にいた そして起きて周りをぼんやり見渡すと 見知らぬ男性がいた 男性は凄く優

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占い師きゃらを

俺が暮らす街は港のある城下町だ 仕事は手相占いをしている もちろん師について勉強はして ある程度、手相の知識はつけたが 正直言ってしまえば 会話のキャッチボールで相手の心理を見抜き 時には相手の求めている優しい言葉をなげ 時には方向性を間違えてやれば叱ってやる 要するに手相をもとにした 人生相談に近いかもしれないな 多くの人の相談に乗りアドバイスすることで 当たり外れはあるものの精度が上がってきたので そこそこ評判だったりもする。 目もくらむような稼ぎはないものの 細々

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もう一つのシンデレラ

概要 ガラスの靴を履いて社交界に現れた女性が忽然と姿を消した、馬鹿な王子はそのガラスの靴がぴったり合う人を探したが、まさか女性ではなく、とある男の足にしてしまったジャストフィットしてしまった。 タイトル『もう一つのシンデレラ』 俺は村でキャベツを栽培していた 小さな村だけどそこそこ仲間達とくらし 幸せだった。 王侯貴族達に搾取はされていたが それでも命を取られることもない そんなある日、村に王子直属の憲兵隊が やってきたんだ。 なんでもガラスの靴をもってきて それがピ

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