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褒める屋さん #5ミカヅキ上田さん

ご、5回目の、褒める屋さんです!驚くのは、お決まりなのです。
が、しかしですよ、1ヶ月の間に5人のお客さんが来るとはまったく想像していなかったので、やはり、ご、5回目の!な訳です。

そして、初の女性芸人さんです!わたしは、女性芸人さんで親しくしている人はほんのわずかです。
今回のお客さん、ミカヅキ上田さんは株式会社デューズに所属する芸人兼女優さんです。(以下、ミカヅキさんとさせて頂く)彼女とは、ライブでお会いして、一度軽くお話した程度。ツイッターは相互フォローしていますが、知らないことばかりです。
ドキドキします。。というのも、ミカヅキさんは少々過激なイメージがあったのです。そんな緊張感を持って待ち合わせ場所へ向かいます。

「お疲れ様です〜」
マスク姿で、気さくに話しかけてくれたミカヅキさん。きれいにメイクもしており、感じのいいお姉さんな印象。一安心です。

だけど、ミカヅキさんと言えば、自称メンヘラで、ツイートも大丈夫かしら!?って時もあったりして。。でも、目の前にいるのはほんとに自然体の気のいいお姉さんです。

喫茶店に着席し、ここから5分間お話します。ミカヅキさんの真の姿は見えてくるのでしょうか。

第一印象での、ミカヅキ上田さんへの褒め言葉は、こちら!

◯ 礼儀正しいヤンキーみたいな雰囲気出してるけど、普通のいい子な、女子の後輩
(私を先輩として扱ってくれる!)

◯ファッションはオラオラ系にウケそうな露出多目だけど、ちょうどいい露出具合
(いい身体してる感じ)

◯メイクは地雷とギャルの中間
(派手過ぎず流行りを押さえてる)

5分でわかったのは、ミカヅキさんの社会人としてのスキルの高さ、優しさ、感じの良さでした。

拍子抜けした気分です。
これから20分間お話して、ミカヅキさんがツイッターで見せるような、禁断の魅力に迫れるのでしょうか。。

まず、ライフスタイルから聞いていきます。芸人としては、体当たりで悪役女子プロレスラーの真似をしたり、貞子の真似をしたりと、芸風は激し目になるかと思います。女優、上田ゆい子としても活動されていて、彼女の活動の幅の広さを感じました。が、それだけではなく、派遣社員としてコールセンターでも働き、さらに、シール貼りのバイトをし、さらにさらに、夜勤のコールセンターのバイトもしているという。。

生活費を稼ぐための労働の量は、とうに超えています。

彼女は言います。

「休みの日は作らないようにしてるんですよ」

えっ!?

「私メンヘラなんで、ボーッとしてると、ヤバい、死ぬ!って思うんですよね」

と、あっけらかんと笑顔で話すミカヅキさん。

出ました。本格派メンヘラ。いや、メンヘラ有段者、とでも申しましょうか。

わたしのメンヘラのイメージと言えば、死ぬ死ぬ言って、すてきなリストカッタータトゥーを刻み、周りの人になんだかんだで助けてもらう、結局はかわいい女の子、というイメージでした。

けれど、ミカヅキさんは、一人メンヘラ更生施設じゃないか。

メンヘラの症状を緩和する方法を自分に課し、過酷な労働と、芸人と女優活動プログラムをこなす。患者であり、指導員であるという、一人更生施設。

もちろん芸人や女優は、表現活動であり、彼女が望んでやっているのは間違いない。喜びも多くあるだろう。

とはいえ、なんと孤独で大変なことを、この人はしているのだろう。。

そのルーツは、ミカヅキさんの育った環境にあります。
父母、妹の4人家族だったミカヅキさん。物心ついた時には父と母の仲は悪かったそうです。お酒に酔って、父親は母親に暴力を振るっていた。けれど、そんなお父さんは、ミカヅキさんには優しかったそうです。

彼女が小学校一年生の時に、両親は離婚します。ミカヅキさんと妹は、お母さんに引き取られます。
ところが今度は、お母さんがミカヅキさんに暴力を振るい出します。ミカヅキさんはお父さんに性格や仕草が似ていて、見ているとお父さんを思い出して腹が立つ、そう言われて、殴られたそうです。お酒も飲まないお母さんに。お母さんに似ていた妹は、殴られることはありませんでした。
その上、彼女は小中高とずっといじめられ続けていたといいます。家庭環境、容姿のこと、自分ではどうにもならないことで、攻撃されてきたのです。

どれだけ人生で大変な単位を取らされて来たのだろう。
またしても、わたしは絶句しました。

怒りをあらわにすることも、同情を欲することもなく、淡々と話す彼女に、この人は、一人で大人になったんじゃないだろうか。そう思いました。

よくこんなにマイナスのスタートで、感じのいい大人になれたな、と心底感心しました。

と、同時に甘やかされて生きてきた人間こそが、腐った大人になるのかもしれない、と自分も含めて思いました。
いい環境が当たり前だと、人は努力しないのではないか、と。

これだけ話すと、それまで少し怖かったミカヅキさんのツイートが、更生プログラムの怖さと戦っていた彼女の、ほんの少しの弱音に過ぎなかったのだ、と気付いたのです。

どちらかと言うと偽悪主義のミカヅキさんは、男性に対しても『どうせやりたいだけなんだろ。勝手にしなよ』とまるで悪役プロレスラーのように挑発していたようにも思えます。

「お酒飲むとダメなんですよね〜」

と、またなに、これ、かわいいんですけど!!「私みたいなのに寄ってきてくれると思うと、ありがとうと思っちゃって。来る者拒まず、去る者追わずです」と、ミカヅキさんは穏やかな口調で言う。

マウント取りたがり女が世に溢れているこのご時世、なんという低姿勢の承認欲求女子!!

しかし、そんな彼女も、好きな人が出来ると、考えが変わるようだ。

「なんか、最近、男性に対しても考え方を変えよう、って思い始めたんですよね」と言う。

ふむふむ、恋してますな、これは。。
それも、とてもいい恋愛の様子。

わたしはその恋がうまく行くことを心から願います。だって一人更生施設という、辛いことを小さい頃からやってきたミカヅキさん、いや、ゆいちゃん(本名)にそろそろ優しい指導員というパートナーができてもいいではないか!神様。

そんなミカヅキさんへの褒め言葉はこちら!

◯ミカヅキ上田さんへの褒め言葉

『一人メンヘラ更生施設、卒業します』

そろそろ、卒業していい頃だと思うんです。
十分一人で頑張ったと思いますし、もう更生施設みたいに自分に厳しくしないで、優しくしてあげて欲しいなぁ。。って思います。

いい友人、信頼できる人に頼れるようになってきたミカヅキさん。力を抜いて日常を生きられる、そんな日が近いのではないでしょうか。

ミカヅキ上田さん、ありがとうございました!

#褒める屋さん

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