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1時間で世界一周!?素敵な写真とともに。IIBC Cafe Globe #3 石井 誠啓さん

1月10日は第三回、新年初のIIBC Cafe Globeでした。

Cafe Globeを開店することに至った背景はこちら。

今回のゲスト

今回のゲストは石井誠啓さん。通称マサさんですが、今回は石井先生と呼ばせていただきました笑

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都立高校教員。大学卒業後は大学職員をしていたが、自分の生まれてきた意味を知りたくなり退職、世界一周の旅へ。ヨーロッパ、中東、アフリカ、ユーラシア、中南米、4年間の旅の果てに、人や社会のために何かしたいと教員になることを決意。帰国後、教員免許取得。現在、教員12年目。「出逢い」と「経験」の積み重ねこそが「人生を豊かにする」、その信念から外部講師や外部団体と積極的に連携、キャリア教育に力を入れている。
計80カ国訪問、映画「ラストサムライ」エキストラ出演、キリマンジャロ登頂、エベレストベースキャンプ到達、よさこい高知県全国大会出場、キックボクシング歴7年、大型シェアハウス副管理人2年経験、異業種交流お花見会10年主催、2児の父。

石井先生とわたし

石井先生とは2017年、NPOの活動で学校にお伺いした時に初めて知り合いました。NPOの名前は「コモンビート」。ミュージカルや表現活動を通じて、「自分らしく、たくましい個人を増やし、多様な価値観を認め合える社会の実現を目指す」活動をしています。

私は2016年にこの活動に参加し、今は学校訪問をして学校の授業やイベントとしてミュージカル体験や表現活動を提供するファシリテーターをしています(詳細は以下のnoteに)。そして、その時に、都立高校から依頼を受けて、出会ったのが石井先生でした。

石井先生は「イキイキとした大人がいるコモンビート」の大ファン。生徒さんを東京公演に連れてきたことがあるほど。そんな石井先生が、私が伺った高校で、自分の教え子たちの事を本気で考え、色々な「大人」と出会わせる機会をどんどん学校内で創り出している姿に衝撃を受けました。というのも、コモンビート以外にも5,6団体さんや企業さんで「キラキラした大人」が学校に来ており、それぞれの提供する「授業」を、学生たちが選んで参加していたんです。

そして、その活動の帰り道、ご自身の旅の体験がつづられた、四角大輔さんとTABIPPOの共著「The Journey 自分の生き方をつくる原体験の旅」をお借りし、読んで、とても感動しました。

去年2020年も新しく異動になった学校で30名ほどの色々な年齢、職業、働き方をしている大人をお呼びし(私含む笑)、1人の大人に対し5~6人の高校生がお話しを聞くというローテーションを4,5回繰り返すイベントを総合的な学習の時間で開催。(学生の写真は出せないので、登壇者の集合写真を。)

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こんなにも素敵な先生いる?!と衝撃を受けたもので。カフェでもっとお話しをお伺いしたいと思い、ゲストとしてお呼びしてみました。

今回のお茶

Cafe Globeでは、ゲストのゆかりのある「お茶」と、ナビゲーターの私がその時おすすめしたいと思った「お茶」を交換して、飲みながらお話をしています。

私が先生にお送りしたのは、「日本茶をデザインする」がコンセプトの「貴茶」のお茶。Instagramのフォロワーが4000人以上もいる、鹿児島の小さなお茶屋さんです。一口飲んで感動して速攻購入しました。

すぐに届いて、当日も淹れたてほやほやで参加くださいました!

一方先生が私に送ってくれたのは、世界のコーヒー(4か国)を味わえるもの。まさかの、で届きました!エチオピアはコーヒー発祥の国だとのことで、今回はエチオピアのコーヒーで過ごしました。先生はエチオピアに行かれたとき、それを知り(カファ州でできたからカフェと呼ばれているとか?)現地でもたくさん飲んだそうです^^

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今回のカフェ。

ということで今回のカフェ。20時の開始前から会話が盛り上がり、21時以降の録画していない時間のトークもぶっ続きで盛り上がりました。笑

開始前の雑談タイムで、今私が鹿児島に住んでいる話の流れから、日本で一番行くべきところとして知覧の知覧特攻平和会館をおすすめしてもらいました。中高の修学旅行は知覧であるべきと思うくらいだそう。「永遠のゼロ」を読むか映画見てから行くべきと。行きます。

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そして20時からカフェがスタート。私から毎回のコンセプトの説明の後に、先生を紹介して、先生のストーリーを聞く時間が始まりました。

都立の高校で英語を教えて12年目の石井先生。最初の学校で4年、次の学校で6年、そして今の学校で2年目を迎えるそうです。でも、先生のキャリアは、新卒ですぐ学校の先生になったわけではなく、出身の大学(中央大学)の大学職員になるところから始まります。たまたま学内で説明会があり、参加してその流れで応募し運よく内定。一般企業を受けてもピンとこず、するすると大学職員に…。学校の先生になるとは、今も不思議に思うほど全く考えていなかったそう。

そして大学の職員として、理工学部の学部事務室で勤務。大学職員はもともと休みが多く、まとめて2週間と休みが取れたりするので、その間にペルーやカンボジア、アメリカなどをバックパックで旅行に行きまくり、「海外って最高に楽しい」と思うようになったそう。「次どこに行こう?」と常に考え、「旅の合間に仕事をする」というようなスタイルになっていったそう。そして、だんだんと長期で旅に行きたいと思うようになった、と。

自分の仕事には満足。給料も悪くなく、休みももらえて、人間関係も良かった職場。しかし、生きがいややりがいを考えたときに、ここじゃないかも…と考えたそう。そんな時、27歳でカンボジアに訪れたとき、自分と同じ人生、時間軸の中で、内戦の中を生きる人々と触れ合い、「自分が知らない世界が沢山ある」「日本で生まれて自由にできる自分は…」と考えることがあり、3か月後に大学職員を退職、周りに驚かれ、反対の声もありながらも、一度決めると「自分の人生だ!」と自分の考えを曲げない先生、「自分探しの旅」として世界一周をスタートさせます。

旅のテーマは「自分のやりたいことを見つける」。(当時はテーマを決めて旅するようなのはなかったそう)行きたい国や順番や期間を考えず、友達の結婚式で挨拶をして、その翌日に出発したそう!

最初はニュージーランドに1年ワーホリ(4か月語学学校にも通学)。もともと香港からスタートの予定が(当時のバックバッカーのバイブル「深夜特急」と同じルートをたどりたかったそう)、当時のSARS(感染症)の流行により断念。そこから最初はヨーロッパへ。イタリア・ローマに入り、旅がスタートします。そこからトルコ入りし中東縦断、エジプトを出て南アフリカへ陸路縦断。

この後は写真を見せてくださいながら色々とお話しくださいました。世界一周の時や、それ以外の旅の時の写真も混ぜて紹介してくださいました。(先生がカフェのために用意してくださった写真はこのnoteの最後に全てまとめてあります!ぜひごらんくださいー^^)

元々山が好きで、山登りもされていた先生。エベレストも10日かけて5000m強まで登ったり!初日の出をサハラ砂漠でみたり、と自然と触れ合いながら、もともと子どもが好きだったようで(日本で児童養護施設でボランティアしてた)、どこいっても現地の子どもと絡んで遊ぶこともしていたよう。

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世界一周をしていてマストなアイテムは折り紙。途中で合流する日本からの友達に持ってきてもらったり、現地で購入したりをしつつ、大量の折り紙を常に持ち歩き、鶴はじめ色々なものを折っていたそう。中には子供だけではなく大人も欲しがることもあったそうです。また、日本の友達から支給されるもので嬉しかったのは「いわのり」!

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世界で一番優しい人たちがいるのはスーダン、と先生。宿がなかった時にたまたま仲良くなったタクシー運転手のスーダンの方のところにお世話になり、ご家族みんなと仲良くなったとか。「イスラムの人たちは皆優しい!」

また、ブルガリアで睡眠薬強盗にあい、全部所持品を盗まれたエピソードも。詳細はぜひYouTubeで観ていただきたいです。こうした経験を学生に話すと「海外こわ…」と思われがちですが、「100万倍楽しいことの方が多い」と伝えているそう。「荷物は全部取られたけど、旅をするっていう意思は盗られなかった」。他にもいろいろなトラブル(スリ、カメラ盗られた、etc)があったものの、そうした経験がたくさんあるからこその今の先生の視野の広さ、寛容さ、余裕さがあるのだなーと思うと羨ましくなる次第…。先生曰く、トラベルとトラブル、どちらかが語源だそう。トラブルがないと面白くないじゃないか、スムーズだと印象が残らないではないか、とのこと。

当時はスマホはもちろん、SNSがまだ今のように普及していない時代だったので、今もつながっている人たちは少なく(FBでつながる人は若干名)、本当の「一期一会」体験。星の数ほどいろんな人に会った、と石井先生。

そして、ケニアでは日本人の方が学校を作っていて、アフリカを旅する人たちが皆行ってボランティアをするそうで、石井先生もボランティアに。生まれて初めて石井先生が「先生」をしたのはここだそうで、算数と英語を教えたそう。そして、先生が「教師になろう」と決めたのはインドのブッタガヤ。お釈迦さまが悟りを開いた時の瞑想が「ヴィパッサナー瞑想」だそうで、それを体験するべくお釈迦さまが悟りを開いたところの近くの瞑想センターに10日間行き、世界中から集まった人たちと一緒に1日10時間瞑想をしたそう!詳細はまたYouTubeで聞いていただきたいのですが、ここで、「自分は色々な人に関わったことで今ここにいる、生きているのではなく生かされている」とパッと思い、「ここからの人生は、世の中のために返したい」と思ったそう。その時、色々な旅をした国は何でできている?と考えたときにそれは「人」だと気づき、人は何でできている?と考え、「教育」だ、と思い、日本で教師になることを決めたそう。帰国後、社会人学生として大学で教職を学び(4年間の世界一周で400万つかってしまったそうですが、当時は映画「ラストサムライ」のエキストラの仕事でお金を稼いでいたそう!)、34歳で免許取得、東京都の教員として採用されて今に至るそうです(アフタートークで話していたのは、免許取得・教員採用が確定してすぐまた世界に旅に出たそうで笑、採用された人たちの説明会(皆スーツ姿)にバックパック姿で行ったそうです笑)。高校を選んだのは、世界のこと、人生のことを共有したい、話したい、と思った時、大人の会話ができるのは中高生かな?と当時は思い、中高の先生になったそう。正解かどうかは今でもわからないそうですが。


この時代の旅と今の旅と違うのは、スマホがないから情報源が出会う人からになるということ。日本人だろうが外国人だろうが、「どこが美味しい」「どこがおもしろい」「どこが危ない」…出会ったら人と会話し、そこから情報を収集する。とにかくコミュニケーションをとる(先生は文字に書くという筆談は中国でとるくらいで、基本話すメインだったそう)。その会話量がとんでもない量だったからこそ、危険からの回避力、そして「英語の先生なれるくらい英語力が身についた」そう。なんと、世界一周前のTOEICが480点→世界一周後920点に!「スマホ持たないで世界一周しよう」と先生!笑


先生ご自身の体験談からも、自分の軸ができるのはどれだけ色々な人に出会い色々な経験をするかどうかだと信じ込んでいるそうで、12年で500人以上の大人を呼んだり出会わせているそう(学校に関わってもらっている人数)!「目標にしたい人に出会ってほしい、僕じゃなくてもいい」という言葉が印象的でした。とても多忙なイメージですが、タイムマネジメントには苦戦し、2回救急車で運ばれた経験もありつつも、この仕事が好き、と先生。「きっかけになる種まきを続けていきたい」「周りの声を多少参考にしつつも、後悔のない人生だったといえるよう、真似したり染まったりするのではなく自分で決めていきたい」。先生の言葉一つ一つが、本当にきらきらしていました。


アフタートークでは会中に聞くことができなかった質問を。

先生の辛かった経験、モチベーションアップの方法などを聞いてみたのですが、先生は基本辛い経験がないそう(さすが、世界一周の経験による寛容力!)で、唯一困っているのは「今」で「育児」!でも、そうした時に困ったことや辛いことを周りの親友にシェアしたことでお互いが気持ちが軽くなれたとのことで、「シェア」することがいまの自分がやっているアクションだ、と教えてくださいました。

英語の大切さはどのように伝えていますか?という質問に対しては、「英語のその先」を意識しているそう。使うことをイメージしてほしい、色々な人と繋がるための便利な道具なんだよと伝えているそう。入試や資格をゴールにすると「なんで勉強しているんだろう?」と思ってしまいやる気が出ないけれど(ご自身の体験談)、英語が話せると自分の見ている世界が一気に広がり、1億2千万人の日本人だけでなく、70億人の人とつながるチャンスがある。見方・考え方、楽しいこと、ワクワクすること、知らないことと出会えるようになる。自分という人間を日本語だけでなく英語があることでより表現できるようになる。

また、旅の最中には「日記」を日本語でカンタンに書いていたそう。何をしたか、何を感じたか、何にいくら使ったか、思い返しながら書いていたそう。(途中で盗まれたりもしているので全部ではないけれど未だに押し入れの奥にあるそうです笑)

世界一周の最中は毎日ワクワクしていて、体中の細胞が踊っていたそう。今日は何が起こるだろう?陸路を超えると言葉、通貨、食事が変わり一新され、またイチから新しい出会いが始まる。1つの国で「飽きた」ら、次の国に陸路で渡ればいい。その考え方が素敵ですね!

海外で働くということは考えましたか?という質問に対しては、考えなかったとのこと!海外の子どもたちの方が純粋無垢で活き活きとしていて、日本の子どもたちの方がもっと悩んで苦しんでいるなあ、と思い、日本の教育を何とかしたいと思ったそう。日本の子どもに、大人になるワクワクを感じさせたい。人生は楽しい。これから楽しいことが待っている!枠を決め付けてほしくない。世界の広さを知らしめたい!その種まきをしたいんですね。



今回は、事前にいただいた先生への質問も、会中の質問やリアクションも非常に多く、でも、80か国以上回られた先生の話も濃く、広く浅くになってしまった印象で、反省。本当に、先生とのカフェはVol.2を開催したいです…。

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看板猫の「らて」にも、今回もたくさん助けていただきました。

でも、私がとても魅力に感じている石井先生の素敵な一面を、世界各地での素敵な体験を少しでも皆さんと一緒に共有できて、本当に、良かったなと思います^^

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そんなカフェの様子はこちら

当日のカフェの様子は、こちらにて!

このnoteに書ききれていない各国での経験談を観ることができます!

もっと石井先生

1時間(懇親会も含めると1時間半)だけだと物足りない、石井先生のお話し。たまたま今回3連休の中日の10日だったのでお願いができましたが、普段は先生として、そしてお子さんがいるパパとして、とても充実されていらっしゃる石井先生。SNSもされていらっしゃらないのですが、先生のことをもっと知ることができるのは、私もお借りして感動したこちらの本。

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勤務先の学校名は控えたいとのことでお伝え出来ません。ごめんなさい( ;∀;)

ただ、コモンビートでは毎年先生の授業のお手伝いにお伺いしているので(昨年はコロナの為中止)、コモンビートと関わるといつか先生と先生の元で学んでいる学生たちに会えるかも?笑

わたしもまた先生や先生の生徒たちに会える日が楽しみです^^


次回のカフェ。

ということで、次回のカフェ。2月10日20時からです。尊敬する後輩、宮川南奈さんをお呼びします!

私と同じ帰国子女ですが、住んでいた国はインドネシア!大学はフランスに留学し、去年インドに行く予定がコロナで変更に。いまは結婚して(おめでとうございます!)金沢に移住しています。彼女の考え方、生き方、価値観が大好きなので、久しぶりにお話しできるのを楽しみにしています^^

Peatixの申し込みサイトをしばらく使わないことにしたので、お申込みは以下のサイトから。

来月も楽しみです^^



おまけ:石井先生の旅の写真集!

最後に、先生に許可を特別にいただいたので、先生の世界一周の旅の写真をこのnoteにて一挙公開!ダウンロードはお控えください。

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こちら、ケニア族のおうちが背景に映っています。牛の糞を使った屋根をだそうで、後あと調べてみると、半乾燥地域なので「村落部の多くで家屋の壁や床を土で構築し、一部では土間の強化のためウシの糞尿を加える」そうです(Wikipedia談)。

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こんな私ですが、ぜひサポートお願いします。 いただいたサポートは、自分に沢山の学びと気付きの機会を与えてくれた人や団体、そして社会に還元していきたいです。