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2月の雨とチューリップ。

こんにちは。かがりです。


用事でたまたま降りた駅前のお花屋さんから、目にとまった2本のチューリップをお持ち帰りした。



「まだまだ寒いけど春を感じられていいな~」そんな感情を抱かせる冬のチューリップ。

2月のチューリップ。それはある時期の記憶と結びつく。



ちょうど昨年の今頃、勤めていた会社にてとある事件がありわたしは退社をする決意を固めていた。


メンタルはズタボロ。不眠の症状をごまかしながら日々に追われていた。


プロジェクトの打ち合わせをしていつもより遅くなった夜があった。とても寒く、大雨が降り注ぐ日のことだった。


会社の近くのファミレスで食事を済ませ、帰路につこうと駅のホームへと向かう。

が、電車は運行停止しており振替列車のある駅まで歩くことに。

長い、一本道の坂を登った。納得のいかない現状から抜け出したい。こんなことをしてる場合ではないんだ。


駅へと続くアーケード街が見えてきた。歩いていると軒を連ねたお店の中に小さな花屋があった。

店先には無造作に置かれた花が入ったバケツが数個。それもそのはず、そのころはゆうに9時は過ぎていた。


その中でも10本ほどのチューリップの花束が目に入った。夜の視界が明るくなるパワーを、チューリップたちは放っているように見えた。


振替輸送でこれから乗る電車はきっと混んでいるだろう。それでも気が付いたらその花束を買っていた。



自宅に戻ると、当然ながらチューリップは濡れていた。はじめて買った、チューリップの花束だった。



今日はよく晴れて春を感じるような暖かな日だった。

偶然立ち寄った駅で、偶然出会ったチューリップ。

新しい仕事をはじめたわたしは、去年のきみたちのことはとうの昔の記憶のように、遥か彼方へとおいて行ってしまっていたよう。


ありがとう。2月の今日、わたしと出会ってくれて。




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