Vengeance is yours.
「Cyberpunk2077」はゲームメイカーのCD Projekt REDからリリースされた近未来を舞台にするサイバーパンクアクションRPGです。
IGN JAPANの”ゲームオブザイヤー2021”にノミネートされた記念で、5周めのプレイを進めているのですが、ちょっとゲームを離れて本タイトルの前身になった”Cyberpunk2.0.2.0.”について少し。
そもそも”テーブルトークRPG”って? という方もいらっしゃると思います。
メジャーかつイメージできそうなものなら「人狼ゲーム」でしょうか。
役割になりきって誰が狼か暴くという、あれ。
もうちょっと複雑で、ルールブックが売られているものも数多くあります。
1990年に発売された「Cyberpunk 2.0.2.0.」も、そんなルールブックでした。
絶版の翻訳版はオークションサイトで30,000円近い価格になっていたり。
このルールブックには、たとえば「サイコロを振って、出目が4以上ならば成功。6なら大成功とする」みたいなことが書かれています。
そのルールに従い、進行する役が口立てでストーリーを物語りプレイヤーも口頭でアクションを伝える。
そんなやり取りで行われる古風かつ大らかな遊びです。
Cyberpunk2077は、このルールブックに基づいたメインシナリオの続き。
このメインシナリオでプレイヤー側を率いるリーダーこそ、本作でキアヌ・リーヴスが配役されたジョニー・シルヴァーハンドでした。
彼を中心とするメインシナリオを知るかどうかで本作の印象も変わります。
もちろん大筋は説明されるので、まったく分からないということもない。
でも詳しく知ると知らずで違って見えるシーンが多々あります。
とくにシルヴァーハンドの絡むシーンは、どれだけ背景を知るかで180とは言わないまでも90度くらいは違ってきてしまう。
ただ、ね。
いま知ろうにも手に入るルールブックは3万円ですから。
ちょっと、さすがにね。
でも知りたい、と興味が湧いたら是非こちらを。
ルールブックの邦訳版も手がけた「楯野降雪」さん直々の記事だそうで、まさに「プレイ前に読みたい」要点だらけ。
このシルヴァーハンドなるロックスターは、そうとは知らず付き合っていた彼女が偶然にも見出した”人格を完全データ化する”技術を巡り、その独占を企むアラサカ社との争いに巻き込まれてしまう。
実在の彼女-オルト・カニンガムは失われ、その復讐とばかりにアラサカ社のナイトシティ支社を小型の核爆弾で吹き飛ばした迷惑な英雄。
ゲーム内で語られるのは、このくらいまで。
でも、もっと深い背景があるので知ったうえでプレイして欲しいところ。
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掲題「復讐はあなたのもの」は、パット・キャディガンの短編から。
これは..もう日本語で読むのは難しいかも。
意見の分かれるところかもですが、個人的にはサイバーパンク作家です。
タイトルのインパクトでも忘れられない「スシになろうとした女」は一読の価値あり! こちらは星雲賞で海外短編小説部門を受賞していて、2014年のSFマガジン3月号に掲載されています。
なんとAmazonで買えちゃうんだから驚きです。
というわけで、また次回はゲームに戻るとしましょうか。