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天の川を探して

この記事は、マネーフォワード関西拠点 Advent Calendar 2021- Adventar の13日目の投稿です。
株式会社マネーフォワード の 関西拠点 に所属するメンバーのテーマ自由なアドベントカレンダーです。

12日目はookura keisukeさんの「育児休暇を取得したエンジニアリングマネージャが気づいた5つのこと」でした。

本日は、マネーフォワードiが提供している SaaSの"家計簿"「マネーフォワードIT管理クラウド」デザイナーのかわかみが天の川を探し求めて京阪奈を駆け巡った話について関西開発拠点・京都オフィスからお届けしたいと、思います!

天の川見たことありますか?

多くの人があると答えると思います。ぼくもでした。
キャンプの夜や、トイレに立ち寄った終業後の山奥の道の駅、肝試しにきた真夜中のダム。
ふと空を見上げると、普段見たことのない数の星がまたたいている。目がなれるにつれて、帯状に星がたくさん集まっていようすが見えてくる。

ああ。あれは天の川か。なんだ。肉眼で見ると大したことないね。

ある晴れた春の夜ドライブに行きたいと思いました

春の夜はエアコンいらず。花粉も少なくて風を感じながら走れます。地方や山間を抜ける国道はコロナ禍もあって交通量がぐっと減っています。
ずっと続く青信号、大きめ音量のSpotify、矢のようにまっすぐ、ひとり暗闇を切り裂き進む。

気持ちいい。

でも飽きるんですよね。同じ道は。

もともとカメラ好きなので、星空を撮ることを目的にしよう。と、目的と手段が逆転した発想にいたるまでそう時間はかかりませんでした。
調べると、春は天の川のシーズンだそうで。
天の川の撮影を目標にすることにしました。

撮影の心得 1.0

「天の川 撮影」でググったノウハウを中心に、これまでのカメラ道楽経験からこのような準備をしました。

  • 天気情報のチェック
    星空指数 と PM2.5分布予測 をチェック。
    PM2.5が多いと街の光が散乱して空が明るくなる。星空指数は市区町村レベルまでドリルダウンして確認しよう!

  • 頼りがいのある重めの三脚

    • 目安として1.5kg以上。載せるカメラの倍の重さがあると安心。

    • クイックシューは予めカメラにセット。暗いと三脚の穴がなかなか見つからないぞ!

  • 広角レンズ
    明るさより画角!広く写れば写るほどいい。

  • カメラの事前設定
    暗闇の現地で普段使わない設定に合わせる自信はない!事前に明るい場所でセットしておこう。

    • 露出、ピント合わせ、ISO(感度)は全部マニュアル

    • ドライブモードは2秒程度のセルフタイマーに。手ブレ防止になるぞ

    • 補正前提で記録モードは RAW

    • ファインダーやモニターの明るさは最低に

    • 可能なら、ピント合わせ時にビューを拡大する機能をONに

    • シャッタースピードとISOの変更がすぐできるように練習

  • ネックストラップ付ペンライト
    明るすぎるライトは暗闇に慣れた目を台無しに。まわりの迷惑にも。
    ちいさいライトを首から下げておくとさっと使えて便利。
    受験勉強につかった赤いフィルターを切ってつけるとばっちり。
    Apple watch 懐中電灯の赤点灯モードも使えるぞ!)

  • 星座早見表アプリ
    自信があるのは、北斗七星とカシオペア座、オリオン座くらい?
    それは恥ずかしいね。これを機会に勉強しよう!(実体験)
    赤黒表示モードは必須!星座表と夜空を同時に見れないぞ!

猪名川天文台に決めた!

家から一般道で45分。ワインディングも多いし、天文台というからには、星空の質はまちがいないはず!星空指数は100点。PM2.5が多めなのはちょっと気になるけど…天の川くらい余裕だろう!なんたって天文台だからな!

OM-D E-M1 / M.ZUIKO 9-18mm F4.0-5.6 / ISO400 / 8秒

うーん。。。
肉眼では人生トップクラスに星が見えるのに、写真だと街明かりが空全体を薄く覆ってて、全然ぱっとしない。
天の川もあるのかどうかよくわからない。
星が多くて逆にわからない。←間違った認識でした

OM-D E-M1 / M.ZUIKO 9-18mm F4.0-5.6 / ISO1250 / 30秒

街と逆方向を撮ってみる。
ファインダーが真っ暗でどこをみてるのかさっぱりわからない。当然、ピントもわからない。

遠くの街が見える場所でピントを合わせて、ずれないように場所を移動。構図は試し撮りを繰り返し調整します。
よしよしいい感じに撮れたぞ。

  • Tips
    試し撮りはクオリティ無視で一時的にISOを上げて速いシャッタースピードで撮るのがおすすめ。長時間シャッターではノイズリダクションのために設定の倍の時間かかってだるいぞ!
    最後にISOをもとに戻すのを忘れずに!

帰ってPCのモニタでみたら、カメラのモニターでみた印象と全然違う。

2枚目の拡大画像

全体にまだら状にわさわさしてるし、星は伸びてる。
(E-M1の名誉のために書くと、補正前はここまでわさわさしてないです)

撮影の心得 2.0(差分アップデート)

  • 地球の自転はやい
    つまり星の動きは結構速い。シャッタースピード30秒は長すぎた。
    せいぜい15秒に抑えたい。

  • レンズよりカメラボディ
    わさわさはカメラボディのせいだろう。オールドレンズしかもってないけど、暗所につよいフルサイズで再チャレンジだ。

  • カメラのモニターを信用するな
    シャッタースピードやISOを調整して明るめと暗めを何枚か撮っておこう。ISO3200絞り4.015秒を基準にするとよさそう。

  • お天気情報大事
    PM2.5の影響は大きい。星空指数100といっても雲出てる。
    SCWってサイトならピンポイントで雲の動き予測が見れて捗るぞ!

フォレストパーク神野山(こうのやま)

2回目のチャレンジは、当日夜の雲の動きから、フォレストパーク神野山へ。家から一般道90分も、深夜の国道は気持ちよく走れて楽しい。
駐車場につくと驚きの暗さ。自分の足も見えないくらい。
その星空はマイベストを塗り替えました。期待が盛り上がります。

  • Tips
    Google map が示す笠置町側からのアプローチは、車一台がやっとの道。奈良側から行くことを強くおすすめします!
    途中、鹿、猿、たぬきが出てくるので併せてご注意を。

でも、天の川はどこにあるのかわからない。。写らない。。

SONY α7 / OM 21mm f3.5 (マウントコンバーター利用) / ISO1250 / 10秒

家で結果を見てみると…
わさわさしてるし、星は滲んでるし、端っこの星は羽が生えてる。

中央上部の拡大画像

撮影の心得 3.0(差分アップデート)

  • 新しくて専用のレンズのほうがよい
    とくに超広角は進歩が大きいので、新しめのレンズを使おう!
    このとき使ったのは40-50年前のレンズ。雰囲気あって、普段使いには面白いんですけどね > オールドレンズ

  • フィルターは外しておこう
    保護フィルターつけて撮影してました。普段は気にならない影響も、星空のような特殊な撮影だと、ゴースト(乱反射して写る虚像)や滲みとしてあらわれるぞ!

  • わさわさは諦める
    フルサイズでもベターッと黒くはならない。そういうもんだと思おう!

  • レンズよりカメラボディ
    そうでもなかった。削除。

再び猪名川天文台

フォレストパークは正直ちょっと遠かった。空の暗さは少し劣るけど、今度は雲もPM2.5も大丈夫。カメラ2台体制でリトライだ。

OM-D E-M1 / M.ZUIKO 9-18mm F4.0-5.6 / ISO400 / ライブコンポジット

ついてすぐに煌々と輝く月が昇ってきました。天の川なんて見えません。

撮影の心得 3.5(差分アップデート)

  • 月齢情報大事
    月はめちゃくちゃ明るい。昇る前/沈んだ後も空を明るくする。

みたび猪名川天文台

PM2.5 OK!、月齢 OK!、雲…1時間くらいはクリア!GO!

晴れてたのは5分。その後あっという間に、5m先もみえないもやに覆われました。あかりひとつない深夜の山頂でこの状況。怖かったです。

SONY α7 / FE 35mm f1.8/ f2.0 / ISO1600 / 2.5秒

撮影の心得 3.6(差分アップデート)

  • 山の天気は変わりやすい
    行かない勇気、帰る勇気を持とう。

本気だすことにした

どうやら天の川というやつは、思ったより手強いことがわかってきました。
近場でお茶を濁しててもダメ。近畿トップクラスとの呼び声も高いスポットに行かねばならないようです。高速を使ってでも。行く。
あと、レンズ。新しいレンズが必要。魚眼レンズが必要。天の川撮ってる人はみんな使ってる。つまり必然。
この極めて合理的な判断のもと、ヤフオクで TTArtisan 11mm f/2.8 を調達。
虎視眈々とタイミング(雲とPM2.5と月齢情報)を狙います。

鶴姫公園展望台

奈良と和歌山と大阪の県境。標高1180.3mのこの場所についたのは、出発から2時間半後でした。これまでのスポットとは別格であることは、ついた瞬間にわかりました。人が多かったので。

天の川は、車を降りてすぐ、まだ目がなれないうちからはっきりわかりました。南の空に厳かに立ち上がる銀色の帯。

天の川って光の点の集まりじゃなかったんですよ。星々よりもさらにずっと遠くの巨大な銀色の光の帯でした。

圧倒されました。

SONY α7 / TTArtisan 11mm f2.8 / f4 / ISO4000 / 16秒

その後

目標達成後も何度か撮影にでかけています。
不思議なことに、これまで見えなかった場所でも天の川が見えるようになりました。
天体望遠鏡も買ってしまいました。

フォレストパーク神野山
猪名川天文台

最後に

マネーフォワード関西開発拠点は京都と大阪にあり、どちらも、天の川まで車で1時間という好立地です!
光害にお悩みの関東在住のエンジニア・デザイナーの方々、マネーフォワード関西開発拠点で働いてみませんか?
UIターンサポート制度も整っていますので、ぜひご相談ください。
もちろん、関西在住の方々からのご応募も!
みなさんからのご応募どしどしお待ちしております!


Money Forward 関西拠点 Advent Calendar 2021 - Adventar 、 明日は14日目、Rei Tanabeさんです!

お楽しみに!


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