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ニッチな市場

2020年、シューズメーカーのニューバランス(NB)が「シューズを美しく見せるため」という着眼点でスーツを発売した。ファッションに敏感な若者のニーズを捉え、コロナ禍で在宅でも通勤でも使える共用系ファッションとして注目を集めた。

オアシススタイルウェアが立ち上げた「ワークウェアスーツ」も有名である。水道会社が母体のオアシスが若い社員の確保を狙い、お洒落で動きやすい作業着を考えたのがきっかけだそうだ。試行錯誤しながら「外回りをするワーカーが着る堅ぐるしくなく動きやすいスーツ」というニッチな需要を補足した。

新型コロナの影響で在宅勤務が増加し、スーツを着る機会がめっきり減った。スーツ専門店の青山商事は全国の160店舗を閉鎖すると発表している。

既存の事業者が創造性を持ち、外部環境や顧客のニーズの変化の仮説を立て意思決定を継続できなければ「よそ者」がニッチな市場を作り出し既存事業者や業界、周辺事業の収益を奪っていく。まだまだ、ニッチな市場はゴロゴロしている。