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〈経糸と緯糸の密度や糸の太さについて〉


例えばこの帯地は

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経糸太さ 200中
経糸密度 76本/寸(丸羽)
緯糸密度 16〜18本/cm

厳密には経糸の太さに合わせて緯糸の葛の糸も太さを変えていますが葛の糸の太さを表す共通の単位はありませんしだいたい揃えても不均一なので書いていません

「丸羽」というのは 「筬(おさ)」という打ち込みの道具の一つの目に経糸を2本通して織っていますという意味で
一つの筬目に一本ずつ経糸を通してあるものは「片羽」と書きます

糸の太さと密度、筬の目の糸の通し方によって葛布の雰囲気はかなり違ってきますので 絹糸と葛糸の特徴が生きるということを軸にして毎回微調整をしています その中で今のところの私なりのベストというのはもちろんありますが主観的な要素も多いので
葛布としての艶の様子、硬さ柔らさ、ハリの様子、薄さ、見た目の風合い、などについて、ご使用になる方の帯の使い方やお好みに合わせて決めるようにもしています

2年に一度開催目標の個展では太さや密度表記と共に実際に帯地をご覧いただけますので
そうした観点からもご参考にしていただけたらと思います

感覚として分かりにくいかもしれませんが 何となくこういう事があると知っておくと 普段の布を見る目も変わってくると思います

これらの表記をするようになったのは1年ほど前で それより以前のものには書いておりません
葛布の帯地をお持ちで表記がないが知りたいという方いらっしゃいましたらお気軽にお尋ねください

葛布八寸帯地『upas 7』

https://kuzunonuno.com/upas2020/




現在、「丸羽」での葛布の帯の生産は終了しております。
(2023.9.11追記)

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