蜂の巣

へやの窓を開けて風を通してたら
黒っぽいアシナガバチみたいなんが入ってきてん

カーテンレールカバーの上を
なんか機嫌良さそーに歩いて行き来すんねん
まさか巣ぅ作ろうとしてるんちゃう？と直感してん
うん！ここにしよ！ゆー蜂の心の声がきこえてん

ここはやめて〜のつもりで
うちわでゆるゆるあおいでみてんけど
小さい生きもんにあんまり強ぉもでられへんし
むこうもあんまり嫌そうにしてるふーもなくて
外に出た隙に窓を閉めてん

あの感動的な六角形が作られていくのんを
目の当たりにしてみたいという気ぃもちょっとした
まえに窓の外の鉢植えに毎年蛙が来てやすんで
こっちも和んだってこともあったけど
直感の通りなら寝てるとこのうえが蜂の巣ぅになって
ぜんぜん和める感じとちゃう

あくる日ぃ また窓を開けて風を通して
しばらくして部屋にもどったら
今度は泥玉抱えて飛んできてん！

下見してたカーテンレールカバーのとこにはもう
うすく泥を塗りつけてあって
基礎工事が始まっててん

諦めてなかったんや！
邪魔したのになんとも思われてない！！
姿や巣ぅの材料が泥ってことから
スズバチゆー種類ちゃうかなーと

そーやったら
巣ぅ六角形じゃなーい

鈴型の泥の巣ぅにこどもとエサを封印したら
春にこどもが成虫になって出てくるまでは
出入りしぃひんらしー知らんけど
害なさそーやけどな

とはいえ
さすがに寝どこに蜂の巣ぅ仰いでは
眠りも浅くなりそーやし
ごめんやけど、入れへんようにしといた
ごめんな