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聴いた曲を紹介する日記(2023年11月6日)第240回:世界はそれを愛と呼ぶんだぜ/サンボマスター

世界はそれを愛と呼ぶんだぜ/サンボマスター

「笑っておくれ」で久しぶりにサンボマスターの曲をちゃんと聴いて、他の過去曲も聴いてみているのだけど、自分の中のサンボマスターのイメージは思った以上に最新曲の「笑っておくれ」に引っ張られていて、「あれ?意外と希望に満ちた前向きな歌を歌ってるやん」という感覚があった。
勿論、山口さんの心からの魂の叫びとも言えるボーカルは基本的にそのままなので、「希望に満ちて前向きなように見えて、その裏に見え隠れする悲哀」みたいなものは過去曲からも感じるのだけど、「笑っておくれ」ほどそれを感じなかったのは、歌詞の差が大きいのかな、と思う。

今回紹介する曲「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」もだけど、過去曲では「〜だぜ」「〜しちまう(しちまった)」という歌詞表現がよく使われていて、サンボマスターのコンセプト的に「不器用でかっこいいところを見せるのが苦手な男がカッコつけたいときにわざと使うキザな台詞」として機能していたように思うのだけど、「笑っておくれ」を聴いて、「これらの台詞回しを意識的にしているときは、現実にはまだ少し心情的に余裕があるんだよな……」ということに改めて気づけた……そんな感じ。
勿論、だからといって「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」含めた過去曲もそれはそれで名曲で、陳腐化するわけではないのだけども。

「笑っておくれ」でも、たとえば「さがそうぜ みつけだそうぜ」「キミは光なんだぜ?」などの「〜だぜ」表現は使われてるのだけど、そこから続く言葉は「キミにいてほしい キミにいてほしいの」「キミこそ光 キミこそ光なの」「気づいておくれ」「笑っておくれ」と「ついに台詞回しでカッコつける余裕もなくなって日本語としてはちょっと女々しい感じの言葉遣いになってしまうけど、純粋に湧き出た心からの魂の叫びで歌うしかない男」という印象になっていて、これがサンボマスターの変化なのか従来から根底のコンセプトとしてはあったけど今まではまだ楽曲の中で表現できていなかっただけなのかわからないけど、自分はこれはサンボマスターの進化、深化と感じた。

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