聴いた曲を紹介する日記（2023年10月5日）第208回:好きだ/YOASOBI

好きだ/YOASOBI

最初にタイトルを知った時は「物語性としての比喩表現を多用するYOASOBIにしては感情をストレートに表現したタイトルだなあ」と思ったものだけど、曲を聴いて、歌詞を聴いて、「やっぱりいつものYOASOBIだあ、これが自分の好きなYOASOBIだあ」と再認識した曲。
なんと、というほど大げさな話ではないかもしれないけど、歌詞には一度も「好きだ」という表現は出てこないのである（厳密に言えば「君の好きなものが私の好きなものになったんだ」という歌詞はあるものの、それは対象の「君」に対するストレートなものではない）。
歌詞の中ではあくまでも「好きだ」に至る理由、エピソードがひたすらに語られるのみで、その結果としての「好きだ」は「Ah-ah」という言葉にかき消されるという仕掛けは、ストレートな「好きだ」という言葉よりもより一層リアリティをもった物語として迫ってくる。