クズ人生9〜クズ雄の名のもとに!!〜

小4の終わりの頃だった。
その頃大流行していたカードゲームの遊戯王の大会が町内の祭で開催された。

1パック5枚入りで150円のカードゲームで小学生のお小遣いでは買うのはまぁまぁ高価な代物だったのだがほしいものはある程度買い与えらていた(クズ人生1参照)ので1パック150円のものが30パック程入ったものを月に2箱は買ってもらっていた。

そのおかげもあってそれなりに強かった。
だが、対戦する友達も居なかったので専ら対戦相手は兄だった。
兄は自分よりも遥かに強くいつも負けていた。
負けるたびに試行錯誤を重ねて挑んだがなかなか勝てなかった。

そしてもちろん大会に私も兄も参加した。
参加者は大人から子供まで200人ぐらいいた。

兄としか対戦した事が無かった私は自分は弱いだろうしどうせ初戦で負けるだろうと思っていたのだが驚いたことに町内の子供達は兄に比べるとかなり弱く軽く準決勝まで勝ち上がってしまった。

もちろん兄も勝ち上がっていた。
そして準決勝の相手は兄だった。

いつも負けていたけど今日は勝つぞと思い挑んだのだが負けてしまった。

当時最強クラスであった、デビルフランケン+ブルーアイズアルティメットドラゴン+ハーピィの羽箒+サンダーボルトのコンボを決められてあっさり負けた。

悔しかったが兄にはいつも負けていたのでしょうがないかと思い、決勝戦の先に行われた3位決定戦に挑んで私は勝って3位になった。

3位決定戦の相手は高校生だったので負かしてしまった時に少し睨まれて怖かったのを今でも覚えている。

3位の賞品でカードパックを10パック貰ってかなり嬉しかったのだが、すぐに兄の決勝戦が始まったので観戦した。

兄は中2でその時の対戦相手は小6の男の子だった。
後に知った話ではその小6の男の子は親が祭りの出店でカードショップを開いていて優勝賞品のカードBOXを持って帰り、レアカードが当たったらその店で売り物にするから優勝してくるように言われていたらしい。

まぁ、その親もいま考えればクズだ。

試合が始まり兄がどんな試合をするのかと思って見ていたらとんでもない事をしていた。
1ターンに1枚しか引けない山札を一度に2〜3枚引いていたのである。
審判もいたのだが町内会のおじさんだった為口出ししてくるのは喧嘩が起きた場合に摘み出すくらいのものだった為全くとして役に立たなかった。
周りに観戦してる子供も居たがほとんど小学生だったので兄の違反に気付いては居たがいえなかった。
真横で見ていた私も違反を注意しようとしたが、兄に黙っとけと言うような目線を向けられ黙るしかなかった。
もちろん、兄は優勝した。
相手の男の子は悔しくて泣いていた。

兄は表彰式で「余裕で勝てました」と煽るような事を言っていた。
聞いていて気持ち良いものでは無かった。

たが優勝は優勝だったので兄は優勝賞品を受け取った。

そして、その大会で兄弟で1位と3位だった私たち兄弟は一躍有名になりとんでもない事になってしまう……

今回はこれぐらいにします。
再就職して仕事て疲れていたので更新遅くなりました。

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