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丹沢 -四季の思い出-

丹沢は、私が愛して止まない山域の一つです。

都心から1時間程度でアクセスできるアプローチの良さや一つ一つの山が個性的であること、沢登りのメッカなど、手軽に行けてかつ何度登っても飽きることのない山域です。

私の場合、山梨や長野の山に出かける前のトレーニングとして、何度も丹沢に通っていました。

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丹沢山塊の最高峰、そして神奈川県最高峰の蛭ヶ岳(1,673m)は、2000mにも満たない山ですが、丹沢を侮ることなかれ。

丹沢の山々の登山口は、かなり市街地に近いところにあります。

したがって、登山口から山頂までの標高差が想像以上にあります。

たとえば、丹沢のシンボル的な山である塔ノ岳をみてみましょう。

最も有名な大倉尾根コースでは、登山口付近の大倉の標高は300m程度です。

塔ノ岳山頂の標高は1,491mですので、何気に1,000m以上も登ることになります。

久々に丹沢に登ると、クタクタになります。

日本アルプスや八ヶ岳などの難しい山に登りに行く前に、

「山は甘くないぞ」

と丹沢は私に山の厳しさを思い出させてくれます。


さて、そんな丹沢の四季の思い出を今日は書いていきたいと思います。

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4月頃に塔ノ岳・丹沢山に登りました。

山の木々はまだ芽吹いていない時季でした。

ただ、所々に春を感じさせてくれる景色が見られました。

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塔ノ岳山頂から。平地の春の暖かさとは違い、山頂はまだ肌寒いです。

春霞の先に富士山の頭が。

今年の夏は富士山に登りに行けたらいいねと山仲間と話しながら、山頂での時間を楽しみました。

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7月に、ヤビツ峠~三ノ塔~塔ノ岳~大倉尾根~大倉というルートで登りました。

灼熱の?丹沢登山でした。本当に暑かったです。

平地が35℃以上の猛暑日だと、標高の高くない丹沢では、30℃以上の山のなかを歩くことがあります。夏に丹沢に行く場合、熱中症に要注意です。

暑さには苦労しましたが、下山中にヒグラシの鳴き声を聞いて涼しさを感じました。時おり吹く相模湾からの風も気持ち良かったです。

そして、下山後に食べたレモン味のかき氷は、1日の暑さを吹っ飛ばしてくれました。

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11月に大山(1,252m)に登りに行きました。

本当は、友人と登りに行く予定でしたが、当日に友人がドタキャン。

一人寂しく、雨の大山に登りに行ったことを覚えています。

雨でしたが、ちょうど紅葉のシーズンで秋の丹沢を堪能できました。

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少し話が逸れますが、丹沢では雨の日に特に気を付けなければいけないことがあります。ヒル(ヤマビル)です。

この登山ではなかったのですが、雨の日の丹沢登山の下山後の温泉で、靴を脱いでビックリ。靴下が真っ赤になっていました。ヒルに噛まれたことに全く気が付きませんでした。

彼らは私たちの皮膚を噛むときに麻酔物質と血液を固まらせない物質を出すようです。痛みなく血液を吸われ、傷口から出る血液はしばらく固まりません。

色々ヒル対策はあるようですが、彼らはわずかな隙間を狙って容赦なく侵入してくるため、私はこの一件以来、雨の日の丹沢登山はなるべく避けるようにしています。

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上の写真は、12月に丹沢山(1,567m)に登ったときのものです。

丹沢のベストシーズンは冬だと個人的には思います。

冬は空気の澄んだ日が多く、四季のなかで一番きれいな富士山を眺めることができます。また、私の血を吸ったヒルたちは大人しく眠っています。

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1~2月に南岸低気圧が関東の近くを通過した後は、丹沢でも雪が積もっていることがあります。

写真は、1月の三ノ塔山頂(1,204m)からの景色です。雪山の丹沢には、軽アイゼンの練習などで登ることが多かったです。

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丹沢といえど、山頂は厳しい寒さです。12月に登ったときは、ペットボトルの中の水がシャーベット状になっていました。

風が吹けば、叫んでしまうほどの寒さ。そのなかで食べたカップ麺が忘れられません。

湯気が立ち昇る、温かいカップ麺を富士山を眺めながらもぐもぐ。

うーん!おいしい!

都心から近くて、これだけ冬山の魅力を味わえるのは丹沢ならではだと思います。


以上、私の丹沢の四季の思い出でした。

丹沢は、四季や山一つ一つに魅力があり、何度登っても楽しむことができます。

人によっては「登山は丹沢に始まり、丹沢に終わる」

というほど初心者からベテランまで多くの登山者に愛されている山域です。

私も丹沢に通うことで、山の基本的なことを学べたと思いますし、これからも通い続けたい山域です。

丹沢には、他にも鍋割山の鍋焼きうどんや沢登りなどまだまだ良い思い出がありますが、それはまた別の記事で。

今日はここまで。最後まで読んで頂きありがとうございました。






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