のぎゆうた

会社員をしながらのんびりエッセイを執筆しております。地元の方言で表現しながら、読んでく…

のぎゆうた

会社員をしながらのんびりエッセイを執筆しております。地元の方言で表現しながら、読んでくださった方の癒しになればと思っております。 家庭内の話や推しの話自分が取り組んでいることなど書いております。 新米の不妊症不育症ピアサポーターです。

最近の記事

風に乗って~高校野球~

高校野球春季大会が終わった。 子供のころ、今は亡き父に連れられ高校野球の 夏の地方大会を観戦しに行った事が頭をよぎった。 父は、おもっせけん、観に行くか。(おもしろいから、観に行くか。)と、私を連れて球場に向かった。 野球のやの字も知らない私は、野球の試合よりも熱を浴びた応援に夢中になった。 帰り際、父が、おもっせかったか?(おもしろかったか?)と、聞いてきた事に、応援が楽しかった。と答えた。 父は、そげかー(そうかー)と、微笑んでいた記憶がある。あまり理解し合えな

    • 愛しのチンピラ

      息子が少年野球を始めたのは小学3年生のときだった。 友達がサッカーを始めていた為に息子もサッカーがやりたいと言っていた所を野球好きの旦那の勧めで始めたものだから、最初はしぶしぶ参加していたのだが、月日が経つにつれ、どんどんのめり込んでいった。  5年生になるとキャッチャーを任されそのまま高校2年の秋の始めまでキャッチャーをすることとなったのだが、夏大会にはキャッチャーとして出場せず、秋大会にはキャッチャーとして出場したものの、その秋大会の終わりに腰椎椎間板ヘルニアを発症して

      • 事と次第によってはこれはなんと呼べばいいんでしょうか?

         それは今年の春から始まった。 何やら私の部屋の中でかさかさと音がする。音のする方向に目を向けても探ってみても何も見当たらず首を傾げるだけだった。 すると、春から実家から仕事に通うようになった娘の部屋からカリカリと音がする。書き物の多い職業だから夜な夜な仕事しているんじゃないかと思っていた。 「あんたも遅くまで大変だねぇ。」と、娘に聞いてみた。 「なんで?」と返事が返ってくる。 「いや、夜な夜な部屋からカリカリ音がしとるけん」と伝えてみると。 「違うよぉ。部屋の扉の敷居をね、

        • 父の威厳とは

           今は亡き父は子供の私から見ても、見た目からも雰囲気からも体型からも厳ついオーラを放っていた。 体型は格闘技系、怒ればゴジラの様に火を噴き、見た目も普通の職業と信じてもらえない。休日にはアロハシャツにサングラスで街を闊歩する様な父だった。  子供の頃は、この父と一緒に歩くとどんな人混みでもまるでモーゼの十戒のように私達親子の目の前の道が広がっていった。その道を肩を揺らしながら歩く父の後ろを首を竦め周りをキョロキョロ見ながら小走りでついて行く怪しげな私がいた。 そんな父の背中を

        風に乗って~高校野球~