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採用業務=ユーザー体験意識?

こんにちは、くわです。今回は採用担当向けです(就活生も参考になるかもしれないですが)。組織に属していると書けないことも多く、かなりざっくりした話ですが・・・。

■勉強会を担当したエンジニアからの一言

2年ほど前、エンジニア採用に関して相談していた当時の新卒入社であり、エンジニア部長を務めていた社員が、学生エンジニア向け勉強会を設計・実施した時に放った一言が非常に深いなと思った。

「勉強会はサービスのユーザー体験と同じであり、それを元に設計する」

なるほど、と思った。学生(=ユーザー)に興味(=認知)を持ってもらい、参加してもらう(=使ってもらう)。その勉強会で、どういう知識を得られ、どういう体験(ハンズオン)をすることができるのか、それが今後エンジニア活動にどう活きるのかを設計するというような話だったと思う。
サマーインターンの設計でも、同じような考え方で設計しているので、非常に納得したのを覚えている。

■そもそも採用業務って

その後、私は京都に行ってしまい、採用がメインではなくなってしまった。引き続き採用の手伝いみたいな形で関わってはいたが、京都ではマネージメント以外にも事業(ゲームやらなんやら)にも携わった。

そこで、改めて感じたのは、ビジネスの基本は全て一緒という話はよくあるが、採用業務もサービスやゲーム作りに近いなということである。

上記はよく言われる、採用活動における4つのフェーズである。もちろん、他の分け方もあるが、私はこれで考えることが多い。

ITベンチャーと呼ばれる企業は、大企業等に比べて知名度が低い。そのため、ITベンチャーで採用業務をする際、私は「認知」「接触」に力を入れる事が多い。1次接触・2次接触と分け、2次接触をKPIに置くこともある。

■採用サービスのユーザー=候補者(学生)

今回は新卒採用メインで書くので、採用対象は学生とします。学生がなぜ就活をするのか、を考える。もちろん、社会人になるから働きたいと思う企業を探すため(細かくすればもっとありますが)。
これをサービスにおけるユーザー獲得と大まかに合わせて考えると、こんな感じかなと思う。

サービスに関してはかなり大ざっぱですみません。参考程度に見てもらえると良いかなと。もちろん違うユーザー獲得方法はあると思いますが、流れ的にこんな感じかと。

ちなみに、私は「採用以外で使われる手法を使えないか」みたいなのを考えることがあります(きっかけはカヤックさんの採用手法)。一時期、中途のスカウトにマーケティング手法を使えないかとやっていて、Amazon社員の教科書と言われている本を参考にしたことがあります。そこに詳しくユーザー獲得に関して書いてあるので興味のある方は。

さらにサービスと学生と合わせるとこんな感じかなと。

■学生にどういう体験を与える?

これは私の自論なので、別に違うと思っていただいてもいいのですが、一応この考え方に沿ってだと、学生にサービスと同じような体験を与える。要は、この企業が自分が働きたいと思っている企業であるという体験を与える、ということになる。
一番、体験として近いのが長期インターンだと思う。3~5日間のインターンでは実際の業務に触れることはなかなかできない。ただし、社員がメンターとして入っていることも多く、「どういう社員と働けるのか、働けばどういうフィードバックや指導があるのか」という体験を与えることはできる。それ以外に勉強会も同じようなイメージかなと思う。

中途採用ではあるが、体験入社や社会人インターンシップみたいなのも出てきているので、こういう体験を与えるのも面白いなと思う。

■それ以外は脳内体験?

就業型のインターンを実施できれば良いのかもしれないが、実施する側の工数で難しい企業も多いと思うし、学生も学校や研究やアルバイトで忙しく、望まないこともある。では、それ以外に多くの時間を割いているであろう、説明会や面談や面接で「何の体験を与えるのか?」という話になる。

私は、冒頭で話した通り、自社の新卒採用自体はメインではなくお手伝い程度であるが、年間100人くらいキャリア面談をしている。自社に合う子は採用につなげるために本社の社員(まずは新卒3年目くらいまでの社員)に面談を依頼するのですが、基本的に「どういう子で(経験・志向性)で、どういう話をして欲しい」というのは伝える。

面談や面接というのは面接官と学生の「対話」であり、何かを体験するという事はできない。ただし、学生は企業・事業・働き方に興味を持って望んでいる。なので、働いた姿をイメージできる、もっと言えば働いた姿をイメージしてワクワクするかみたいな、「脳内体験させる」という意味の体験を与えてあげるのが良いと思っている。
それを踏まえて、ここらへんを面談者(ここでは若手だが)は、整理して、学生に合わせて話できれば良いかなと思う。

・なぜ今の会社に決めたのか
・入社後の仕事(大変だったこと、楽しかったことなど)
・上司、同期、チームメンバー
・入社時と比べて、ついた能力(客観的、主観的)
・今後どうしていきたいか
さらに、主観的でいいので、
・今の会社の良いなと思うこと
・今の会社の課題

ただ、先ほども書いた通り、面談・面接は「対話」であり、一方的に話しても学生の求める脳内体験かはわからない。よって、どういう脳内体験をしたいのかを対話によって引き出しつつ、話す必要がある。

■学生が使う就活ツールも体験重視?

少し違った角度の話になるが、先ほど、「認知・接触」に力を入れることが多いと言った。力を入れる入れない別にしても、ターゲットにどうリーチするかが必要である。ターゲットとなる学生はリファーラルで直接会うこともあれば、就活媒体やサービスにいる学生にリーチするという事もある。
媒体やサービスを使っているターゲットに関しては、それぞれに対して、「なぜ学生がその就活サービスを使っているのか?」ということを考える。要は、「その学生がその就活サービスにどういう事(今回は体験だけではないが)を望んでいるのか」を元に、様々な認知・接触方法を考える。

組織に属している以上、自分のやっている採用手法を言っていいのかわからないが、少しだけ話をすると、ITベンチャー(自社)でも、リクナビ・マイナビで採用につなげることができているし、4年以上前からニクリーチで採用できているし、同時に生まれた「肉会」という仕組みも変化させながら、ずっと機能している。
これらは、それぞれの媒体やサービスがどういう学生が使い、どういうことを望んでいるかを考えて、「○○の学生がいて、そのうち●●の学生がターゲットになるから、こういう(望んでいるものを与える)方法で認知・接触し選考につなげる」といった感じで考えたものである。
もちろん、流行り廃りもあるが、あまり理解せずに使っているなと思う企業も多い。
今回は趣旨がちょっとずれるので、また違う機会に書こうと思います。

■まとめ・補足

だらだらとまとまりのない内容ですが、候補者にどういう体験を与えるかが重要という話を書いてきました。
今回は面談・面接がメインになりましたが、採用において、面白い「ユーザー体験」を与えるような企画をどんどん仕掛けている企業もあります。それを見るたびに、素晴らしいなと思います。(それと同時に、どういう仮説でどういう体験を与えようとしているのかを考えたりする)
今回は、各社が持つ、採用基準・ジャッジについては書いていません。それによって、選考フローや与えたいユーザー体験は違ってくると思います。
また自分も「肉会」など書きましたが、コストと工数の問題もあるので、何でもできるわけではない。
それでも、今は素晴らしいSaas(採用管理ツールなど)も多く出ています。テクノロジーがやってくれるところは任せて、データを見ながら、各社(もちろん自社もですが)、採用対象に合った面白いユーザー体験を与える仕掛け・企画がどんどん出るのを勝手に楽しみにしたいと思っています。

■学生・若手向けの方へ

仕事以外でもキャリア面談をしています!現在は関西中心ですが、ご連絡いただければと思っています!

#人事 #採用

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