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上田薫展ー年齢と情熱の関係ー

昨日、高松市美術館で開催されている、上田薫展に行ってきました。上田薫さんは、日本におけるスーパーリアリズムの第一人者であり、瞬間を捉えた写真をもとにして精巧に描き出す手法で知られています。現在94歳で、2年前から認知症を患っていますが、現在も療養しながらも絵を描き続けています。

シャボン玉の写真を撮影して絵にした作品

上田薫さんの作品は、学生時代の絵から、ビジネスとしてのグラフィックデザイン、そして自身の楽しみとして描いている94歳の絵まで、人生そのものを映し出しているように感じられました。彼の情熱を見て、年齢を重ねることでしか描けない世界があることに気づかされました。

トヨタスプリンターのポスター

さらに、上田薫さんの姿勢から、私自身も考えさせられました。自身の老後や、親世代の老いに対して、何を望むのか、何を大切にしたいのか、改めて考える機会となりました。老いに向き合うことは、私たちにとって避けて通れない現実です。しかし、その中にも新たな発見と楽しみが広がっていることを、上田薫さんの作品を通じて学びました。

認知症になってからの作品。モチーフの貝殻の絵は変わらず。
ラぺ鎌倉というショートステイの施設で描いた絵

私たちは、これからの人生に向けて、彼のような情熱と柔軟性を持ち続け、老いにも新しい可能性を見出すことができるでしょう。老いと向き合うことは、新たな冒険の始まりかもしれません。


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