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三日月町の境界線シリーズ

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シリーズ小説です。基本1話完結型。 1話以外は、今のところ以前の小説を書き直したものです。
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#小説シリーズ

三:『やる気を食う怪物』

 教室に入ってきたのが誰なのか、顔を上げなくても分かる。教室にいた女子生徒達の囁き声には…

四:『人魚すくい』

 金魚すくいは『ゲーム』だ。  取れるか、取れないか、何匹取れるのか。そういう『ゲーム』…

五:『海洋学者の疑問』

「私は、海洋学者だ」  声をかけるとこの人はいつもそう答える。聞いてもいないのに毎回そう…

六:『ねがいごと』

 カウンター席に腰掛ける男に抱いた印象は、少しばかり挙動がおかしい、というものだった。 …

七:『盆にかえらず』

 盆休み。避暑を求めて俺は山間に車を走らせていた。助手席では幼馴染の宇佐木月光が、この辺…

八:『奇数の月』

 幸せとは恐ろしいものなのか。そう感じたのはその日が初めてだった。  その日は夜に、幼馴…