新しい年を迎えました。

 新しい年を迎えました。 子ども達は自分の世界を見つけ、喜びと挑戦の中にいます。 ですから、家を留守にすることも増えましたし、巣立ち目前の者もいます。 そんな中で、家族全員揃って、お正月を迎えられたこと、ほんとうにありがたいです。

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<今年はアイドルを意識して撮影してみました。40代後半には無理がありました。>

話しは変わって、今シーズンは種を蒔けばハトに食べられたり、夏に雨が降らなかったりして、必要ギリギリ量の280kgの収穫だった大豆。でも、こんなコンディションの中、よく育ってくれたなあとありがたく思います。

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<土寄せで土をかぶった苗もそのご、元気に育ってゆきます。根性あります>

大豆は毎年、農協の選別機をお借りして、選別しています。 おかげさまで、半日で選別作業が終わるようになりました。 選別機を借りるようになる前は、冬の間中ひたすら手選別をしていました。今の収量だったら春に突入することでしょう。

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<脱豆の風景。「まめっこ」というマシーンが大活躍します。>

選別機様々なんですが、もちろん、機械にはロスがあります。(もちろん、手作業にもロスはあります)いわゆる「くず豆」としてはねられる豆の中にも「いい豆」がそれなりの量、入っています。

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<これは選別されたA級品。次年度の種用にしたい出来です。>

収量に余裕があれば、くず豆は「まあ、最終的に畑に還すんだからいいか」と、納得したふりをしているのですが、ほんとうはちゃんと食べられる豆が入っていることも知っている自分がいます。

今年は、収量に余裕がなかった事を幸いとして、「今年こそは、くず豆の中から食べられる豆を拾い出そう。」と決めて、ぼちぼち、選別を始めました。冬の寒い朝の時間限定で、ストーブの横を陣取ってぬくぬくと選別していましたので、快適な時間でした。

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<選別機でくず豆として選別された豆たち。>

脱粒時に欠けた豆やしわしわになってしまった豆、虫に食われたけど、食われてない所は美味しそうな豆などなど、市場に出ることはありえない大豆たちですが、「ちゃんと食べられる」「ちゃんと美味しい」「ちゃんと加工できる」豆です。そんな豆を拾い出す作業をしながら感じたことは、私自身だって決して一等級ではないけど、自分なりには「ちゃんと動ける」「ちゃんと考えられる」「ちゃんと頑張っている」自分であるという事でした。見た目も性能も文句なしに素晴らしいものだけが生かされる世の中だったら、ぼくなんか、とっくの昔に選別されて「くず行き」です。 なんだか、自分で自分を拾っているようなそんな気分でした。

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<手選別によって、残念ながら「さすがに食べれない」と分けた豆。改めて見ると、まだ、食べられるのが残っているような、、、。>

選別終了後、せっかくなので測ってみたら、「くず豆」としてはねられた豆は17.5kg。 そのうち8.5kgを「大丈夫、食べられる。」と救い出しました。7kgは残念ながら「さすがに食べられない」としたもの。

収量の280kgを足して考えると、なんと、今年の収量のうち、くず率は2.4%。 ここまでやれば、満足です。

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<こちらは、救い出した豆。皴があっても、割れていても、虫食いがあっても、食べてみたら、全く問題なしです。>

そして、この7kgの「ホントにホントのくず豆」のうち2kgくらいは節分の時に豆まき用に使います。(我が家は毎年、豆まきの豆はくず豆です。一等品のしかも食べられるように炒った豆をまくなんて、ありえません。そんな事したらそれこそ、福が逃げてゆきそうです。)(でも、くず豆で豆まきしたら、貧乏神が来るかも、、、。)

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<選別してみたら、だいたい、半分くらい救い出せました。この大豆を仮に全量みそにしたら30kg近くの味噌になります。>

残りは来年の植え付け時に、畑の端に蒔きます。 ほとんどのものは土に還るでしょうし、ほんの一部は芽が出て、収穫にまで至るかもしれません。今シーズンの収穫の一部分はそんなくず豆から発芽したものでした。

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<この中にも昨年の「くず豆」から収穫に至った株があります。けなげでありがたいです。>

正月早々、くずの中から豆を拾い出すなどという貧乏くさい話題になっちゃいましたが、書きながらこんなことを考えました。

貧乏神というのは、実は貧乏とか、困難の中であっても、いや、だからこそ喜びや楽しみを見つけられる神様なんじゃないかなと。

それは、そのまま福の神であって、貧乏神も福の神も全く同じものなんじゃないかと。

きっとその対極にあって交わらないのは「面倒くさい」「興味がない」といった心の動きでしょう。

眼の前の1つ1つの事を大切にして新しい一年を送ってゆこうと思います。

みなさま、今年もよろしくお願いします。





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