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ひきこもりって、少しもマイノリティじゃない。

内閣府が2019年に調査したいわゆる「ひきこもり」(自宅に半年以上閉じこもっている状態)の40~64歳が61万3千人、15~39歳は54万1千人。

合わせて約101万人もの人が「ひきこもり」状態になっている。

今さらながら、これって相当な数ではないですか?


日本の人口約1億2千万人の中の101万人ですよ。
正直、以前まではほんの一部の人に限られていると思っていました。
もちろん対外向けに家族で隠している場合が多いだろうから想像よりはもっといるんだろうな、とは予想していましたが。
しかし実際数字で見ると、これは相当な人数です。

ひきこもりはマイノリティだと思っていた。だけど違う。
この数は少しもマイノリティな感じがしない。


体外受精で生まれる子供は15人に1人の割合だそうです。
ちょっとびっくりな数字です。
30人のクラスなら,、そのうち2人は体外受精で生まれた子ということになります。

近年急速に浸透してきたLGBTの認知度。
そのLGBTの人も10人に一人とか13人に一人などとも言われています。
やはりクラスに1人や2人いてもまったくおかしくない数字です。


何を言いたいのかというと、要はひきこもっている方々は、もしかすると自分は少数の側にいて大勢(マジョリティ)の側からは外れてしまっているという心理的不安を感じているかもしれないけれど、まったくそんなことはないということ。
隣の家にもいる。
極端な話、そんな感覚。


マジョリティとマイノリティの境界線なんて、いつどんな風に逆転するか分からない。
どちらにいても自分は自分であればいいわけだし、少数の側にいることで肩身が狭い思いをする必要はないですね。


様々な理由でひきこもり状態になっているのだとは思います。

40~64歳のひきこもりの7割が男性とのこと。
退職後に引きこもってしまう方も多い。

就職氷河期といわれる世代もここに属します。
当方もここに位置しています。(前半の方)
一度レールから外れてしまうと、再就職は厳しいとずっと言われてきました。
団塊ジュニア。人口も多いです。


だけどね。という話。

自分の同級生も同じ立場になっているとしたら、やっぱりちょっと悲しい。


彼らに会ったらこう言いたい。

わたしだって何度も職を変えたし、その度に人間関係とかもきつかった。
だけど家に籠ってばかりはいなかったぞ。

わたしたちの世代は、頑張れば成果が出る、やれば、努力すれば成功すると尻を叩かれてきた。
でも時代や環境の変化もあって、努力した人が誰でも必ず成功するわけではないことを思い知らされた。
人口も多いし、そこからはみ出てしまった人たちがたくさんいる。

だけど結局、それも人生だよね。


一つのところでダメだったら、自分をダメな奴だと責めないで、方向変えて試して別のやり方探していくしかないんだよ。
もうあの頃のライフスタイルじゃなくなっている。
団塊世代の親を持っていると、いい学校に入って、いい会社に就職して、いい人と結婚して家庭を持ってという既成概念が今よりもっと固定化していた。
そんな親の期待にも応えなければならないし、同世代の成功のモデルケースに自分が適合しているかなんていう見栄もある。

そんなことは分かっているけど、たぶんわたしたちは100歳くらいまで生きるんだよ。平均寿命はどんどん上がっている。
人生100年構想が書かれている『LIFE SHIFT』では、1977年生まれの平均寿命は95~98歳になっているの。
だからあながち100歳くらいまで生きるというのは嘘ではないわけ。
そうなると、ゴールまであと半分あるんだよ。

このままでいいの?
親は先にいなくなるよ。

あと50年も、このままでいいのか?


これまでの固定概念をなくして、フットワークを軽くしていかないと。

まず、カーテンを開けないとね
それから散歩をしないとね。何も考えなくていいから、ただ歩けばいい。
運動すると脳は嫌でも活性化されてくるから、まずは歩くこと

体を動かした後には本を読むこと
それが嫌ならYouTubeで本の紹介チャンネルをみつけて視聴すること

今は以前と違って無料で素晴らしい知識が手に入る。
ちょっと信じられないくらい、学ぼうと思えばお金をかけずに学べる。

コロナの影響もあり、リモートで仕事している人が増えた。
つまりはひきこもりで、なかなか人と対面で仕事をするのが苦手な人にも大チャンスということ。
人間関係が原因でレールを外れてしまった人でも、パソコン相手なら社会と関わり合いやすい。

とにかく、引きこもっていた間に世界は変わってしまっている。
でもだからといって「怖くて外に出られない」というのは違う。
外に出ないから怖いのであって、何かに恐怖を覚えるのは相手とか対象を知らないからに過ぎない。それが一番の原因。


もし、ひきこもっているクラスメイトが独身ならこう言ってやりたい。
今、コロナで失業中の人もいる。
その中には家族を抱えている人も大勢いる。
それを考えるとまだ恵まれているよね。
だって少なくとも一人分のことだけ考えればいいんだからさ。

自分だけのことを考えて、一人分だけ立ち上がってみようよ。

親の顔色なんて見なくていいんだから。
これまでたくさんの心配をかけてきたこと、あなたたちは充分に知っている。
だからこそ、親のためになんて考えないで自分のこと、一人のことだけ考えて外に出ていけばいい。
あなたが一人で、勝手に立ち上がることこそ、自立を促す親から見れば一番してほしいことなんだから。


もう一度言うけれど、親はあなたより先にいなくなる。
子を持って気がかりなのは、自立できていない子供を残して自分が消えること。
子供が各自の幸せをつかんでくれれば、親は安心できる。

長い間一円の収入もないなら、まずは一円を獲得する努力をすること。
ゼロから1にするのはなかなか難しい。
けれど、少ない賃金でもいいからまず働こう。
ゼロを1にしよう。


なにはともあれ、
そこから出ておいでよ。

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