写真を撮る＝女子力？

インスタ映えするカフェが好きだ。

可愛くて美味しいもの、面白いもの、キラキラしていてテンションが上がる。
周りの人と同じように、嬉々として私も写真を撮ったりもする。でもそれを、インスタやSNSに投稿することはほとんどない。
その時はカフェの空気か、美味しいものを目にしてルンルンだからか、「わぁいい写真が撮れた〜」とか思っている。しかし家に帰ってさあ投稿しよう！と写真を見返すと、「あれ？こんなんだっけ？」と思わず首を傾げてしまうほど冴えない写真が数枚あるだけなのだ。

SNSによく投稿する人はだいたい決まっている。そして、そういう人はちゃんと写真写りとかいろいろ研究をしているのだ。
私もすごくやる気がある時は頑張る。
加工で明るさや色彩を調整したり写真を撮る時のアングルを研究したり･･･
でもいざカフェで食べ物が運ばれてきて写真を撮るとなると、早く食べたいしアングルとか調整して邪魔な物を退けて、とか色々してるのが面倒になってしまう。でもその時はSNSで行ってきました！って報告する気満々だからとりあえず何枚かそれっぽい写真は撮るんだけど･･･
そこまで気合を入れて撮ってないから先程述べたようにとてつもなく冴えないただ撮った写真がただフォルダに増えただけになってしまうのだ。



そういえば、昔から写真を撮ることが得意ではない。
高校生の時、彼氏の誕生日プレゼントに2人のアルバムを作って渡すのが流行っていて、
「素敵！私も作ろう！」
と張り切ってアルバムを買ってきたのは良いが、スマホにある写真をプリントアウトしようとして愕然とした。

全然写真ないじゃん。

本当に、驚くほどなかった。
当時一年以上は付き合っていたはずなのに、水族館とかそれなりに色々な所にいったはずなのに、二人で撮った写真は5枚くらいしかなかったと思う。しかも全部私からではなく、彼氏が撮ろうと言ってくれて撮ったやつ。

その時私は初めて、自分の写真を取るという意識のなさと、女子力のなさに気がついた。

友達にリサーチすると、ツーショットはだいたい彼女側から提案して撮っているらしい。

ええ、どーゆうこと？
なんで写真撮りたいと思うの？？

もうこんなこと言ってる時点でおかしいのだが、本当に彼氏と二人で写真を撮りたいと思ったことがなかった。
動物園に行って、彼氏と動物、とかは撮るけどそこに自分も入りたいとは思わない。

友達には二人の思い出なんだから二人で写らないと！と言われて「あーなるほどなぁ確かに」と思った。確かに時間が経って見返した時に二人で撮った写真がないのは少し寂しいかもしれない、と思った。

それから写真を撮ろうと少し頑張ってみたが、いわゆる自撮り慣れしていない上に元々不器用なので全然上手く撮れず、写真の中の私は全て私の必死さが伝わる顔をしていた。
そういう経験も積み重ねて普通は自撮りが上手くなっていくんだろうけど、私はそこでもうやーめたっと諦めてしまった。
どうしても二人で撮りたかったら誰かに撮ってもらえばいいし、元々写真に自分が写るとこも好きでないのに頑張らなくていいや。

そんな心意気なので当たり前だが写真のスキルは向上せず、今に至る。
未だに色んな人にもっと思い出を残せといわれるけど、人間には得手不得手があるから仕方ない。

「わたし女子力ないから（笑）」

なんで自撮りしないの？写真撮らないの？と聞かれる度に私はこう答えていた。
周りからも「ほんとだよー、女子力上げていこー」みたいな感じで言われることが多かったけど、最近、これは女子力の問題なんだろうか？と思う。色んな人や食べ物と写真を撮って、それをSNSに投稿したりすることが女子力なのだろうか。メイクを極めたり、服装を気にしたり、髪型を可愛くして、かつ写真まで撮らないといけないなんてもう私は女子力いりません！無理です！

最近は少し開き直ってしまったのでオシャレなカフェに行っても写真を撮らないことが増えた。
向かいに座る友達はだいたい撮ってるけど。

いいんだよ写真は今の時代、探せば同じようなやつがいくらでも見つけられるし。
ツーショットとか、集合写真も撮りたいと思った人が撮ればいいんだよ。



そんなこんなで形には残らないけど、写真は撮らないけど今日も私はインスタ映えカフェをSNSを駆使して探している。