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空間のDX/イトーキ座談会の収録終わる(3/3)

座談会3部は、ワークスタイルデザイン統括部の岡田部長に、今後のイトーキのサービスについてお聞きしました。

オフィス3.0

イトーキは「オフィス3.0」というビジネスコンセプトを掲げています。

オフィス1.0 オフィス家具
オフィス2.0 オフィス設計、働き方のコンサルティング
オフィス3.0 ITやDX推進による働き方改革

ただ、少しわかりにくいですね。
Web3.0のように、××2.0、××3.0という表現は「世界観」を示しているのに対して、ここでは販売するものを対象にしている点が、わかり難さの一つの理由かもしれません。

そこで僭越ながら、オフィスや働き方に関する世界観の変化を整理してみると、以下のようになると考えられます。

オフィス1.0 全員毎日出社 / 固定席
オフィス2.0 選択制/ フリーアドレス・テレワーク
オフィス3.0 ABW / オフィスDX

働き方は「全員毎日出社」から「ABW」へと移行し、それを実現する手段も「固定席」→「テレワーク」→「オフィスDX」と高度化していく。
組織も「集合」→「分散」へと変化していきます。

空間のDXとは?

どちらにせよ、近未来を示している「オフィス3.0」に関心が向かいます。

座談会でこの点についてお話を聞いていくと、岡田さんは、これは要するに「空間のDX」だと説明されます。
DXとは、デジタル技術を使ってビジネスや社会の "スタイル" を変えることですが、フィジカルな空間をDXするというのは理解がなかなかむずかしい。

話を整理します。
まず、「オフィス3.0」で必要になるデジタル技術とは、分散化に伴う「見える化」技術であり、また、ABWに伴うデータ分析やフィードバックといったものです。これまでオフィスに必要だった通信やネットワーク環境とはまったく異質なものです。

そして、これらのデジタル技術は、ワークスタイルを変えるための道具です。そこで「オフィス3.0」を「オフィスのDX」のこととして理解することができます。

それでも、まだ「空間のDX」と「オフィスのDX」には開きがあり、「空間のDX」にはもう少し説明が必要です。

例えば、「オフィスDX」で「見える化」を施す背景には、従業員が分散して組織の見通しが悪くなったことが挙げられます。デジタル技術で「見える化」したオフィスは、もはや従来のオフィスとは別に「デジタル空間」に拡がるオフィスです。
さらに、このデジタル空間は、物理空間(センターオフィス)と補完的な役割を果たします。

このように、「オフィスのDX」は、デジタルツイン状の両空間を跨ぎながら総合的に進められていきます。
そして、デジタルツインが「オフィス3.0」の実態を現しているならば、「空間」という表現は満更でばないと思います。

DXは空間レシピ

こんなことを考えていて、「空間のDX」という言葉、大変気に入りました。
「空間レシピ」が扱うレシピの一つに「DX」を加えて、いろいろな場面に応用してみたいと思います。


イトーキの皆さん、この度はご協力ありがとうございました。

XORK12階に設けられたリラクゼーションルーム。たくさんの座蒲が置かれていました。