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おててえほんだって

たまたまnoteを回遊しているときに、おてて絵本なるものを知った。note内で流行っているのか、はたまた世間で流行っているのか、Google先生に問い合わせた。

 え? あのサトシンですか?

びっくりぎょうてん。そうか、まぁ、経緯はどうでもよろしい、これ、子どもとできるようになったら、おもちゃなしでも外でじっとさせられるな、などと母の打算が頭の中をかすめたりもしつつ、やってみたい!

しかし、我が家のチビさんは、中々新しいことには乗っかってきてくれない。ちょっとばかし下ごしらえをしてから臨んだ方がいいかな…。小さなお話を作っておいて…。

ねぇ、チビさんとやってみたいことがあるんだー、とまずは軽いジャブから。一応耳には入れておく。二人きりになる時間を探す母。最初は、長男抜きでやってみたい。そこへ、ここのところでは珍しく二人でお風呂タイムになった。実はその前にちょっとグズグズとなっていて、二人とも機嫌悪くお風呂に入ったのだが、これは絶好のおててえほんタイムではないか! と気分を立て直す。

ねぇねぇ、おててえほんって、しってる?

無言。顔に知らんと書いてある。
手をパタパタ、おててえほんはじまるよ〜。

ここは、もりのなかです。

と始めてみる。
パタン。

なんだかいいにおいがします。

ずいっと近寄ってきて手の中を覗き込んでいる。よし。掴んだか。パタン。

そこへ、チビさん(本人の名前)が走ってきました。

リアルチビさんは、ニヤリ。よし。パタン。

あれれ? どうしたんでしょう? チビさん、ないてるよ。

…と言ったところで、手を閉じさせられ、強制終了させられた。

ダメっ! 嫌なお話!

け、険しい顔になっている。しまった。
最初はもっと楽しく始めなければいけなかったか…!

じ、じゃあ、いいにおい、なんのにおいかなー

立て直しを図るも、もう断固拒否。両手を掴んで左右に引っ張り、本を引き裂いてしまった。
あぁ、失敗、失敗、大失敗。

気を取り直して、もう一度。

じゃあ、今度はチビさん。
はい、なにがあるかなー。

と振ってみたところ、ちょっと考えて、

バナナ

バナナかー!
じゃあ、バナナ、誰がたべるのかな?

おさるさん!

おさるさんがモグモグモグモグ
あー、おいし。

じゃ、次は何がある?

トマト!

(お、ちょっと乗ってきた。)

じゃ、誰がいるの?

きりんさん!

キリンさんがトマトをモグモグ。
あーおいし。

次は?

うーん。
しょうゆラーメン!

え、えぇっと、しょうゆラーメン!?
誰が食べるの? チビさん?

シマウマ!

シマウマさん、どうやって食べるの?

両手で持って〜

シマウマさんが両手で持って一気にズルズルズルッ! あー、おいし。

次は?

ゾウさん。

ゾウさんかー。ゾウさん、何食べよう。

おせんべい!

おせんべい、だ、誰が?

クジラさん!

おせんべいが飛んできて、ゾウさんナイスキャッチ! モグモグモグ、あー、おいし。
投げたのだあれ? クジラさんが、ぼーくだよー。

おしまい。

最後、若干強引に終了してしまったら、

おもしろくない

とボソリ。
し、しまった。時間に余裕があるときじゃないといかんな。

ここで折れては元の木阿弥、粘る母は、画力を振り絞って、ちっちゃな絵本仕立てにしようと夜なべした。

朝、ねぇねぇ、こんなの作ったんだよー、見て見て!

鉛筆で描いたページを見ながら、夜の復習をすると、ニッコリ。もう一回(読んで)! とリクエストがきた。またする? と聞いてみると、する! と満面の笑みが返ってきた。よしよし。

今度は、鳥さんかなー、魚にしよっ。

ふむふむ、赤ちゃん絵本みたいだけど、ま、うちの子では、そんなもんでもしかたないか。
あ、でも次はおはなしだけね。鳥やら魚やらよう描かへんで。

本日の教訓:時間も心も余裕がある時に、本人主導で、楽しさを予感させるワードを入れつつ、トライ!

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※ 保育園で先生に報告したらしい。トマトを食べたのは、フラミンゴになっていたようだが…。ライオンやウサギは出てこないらしい。ま、まぁ、何か楽しかったってことで。よしよし。



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