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さよならコンビニエンス

「当店は2月末日をもちまして閉店いたします。長い間ご愛顧賜り厚く御礼申し上げます」

行きつけのコンビニに書いてあった言葉に、ほんの少し感傷的になった。

そこは通勤中によく寄っているところで、飲み物や雑誌、たくさんのものを購入した。お客も多いし、ずっと半永久的にあると思っていた。

仲のいい店員も運命の出会いもないし、自分より常連は山ほど存在するはず。
それなのにこの店に対して寂しさを感じてしまうのには、理由がある。

6年前の3月14日、月曜日は、震災の後の週明けだった。そんな朝に寄ったからだろう。いつもケースにはぎっしりお弁当や飲み物が並んでいるはずなのに、既に物がまばらだった。

平素だったらあまり手に取らない味のサンドウィッチを慌てて取って、先を急いだ。必死だった。

あの日の自分を生かし、今という未来に連れていってくれた食べ物。それを提供してくれた店には感謝しかない。

ありがとう、さようなら。

そして今日は6年が経った日。

手さぐりで進んでいくしかない。

できることをやっていこう。





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