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親子分離の是非と居場所支援

社会的養護シリーズ第3段。今回は親子分離の是非と居場所支援について考えてみます。
こんにちは!くつばこ+のせんです。この前秋冬の服を買いました。洋服選びが苦手なせんはお店に行っても買わずに帰ってきてしまうことが多いのですが、珍しく気に入る物があって色違いを2着買いました。今シーズンはこれをベースに乗り切ろうと思います。

☆親子分離について

親子分離とは、文字通り、親子が距離をとり別々に生活することです。何かしらの理由でこのまま家庭内で育つことが不適切だと判断され、親がそれに同意した場合、施設入所や里親などの社会的養護へ移行措置がとられます。親子分離の目的は永遠分離ではなく、適切な養育環境が整うまでの準備のひとつとして行われるもので、社会的養護も最終形態は家族再統合を目指しています。

☆虐待・ネグレクト家庭の親子分離は最善か?

虐待によって心身の安全が脅かされ、子どもが親に強い恐怖心を抱いているケースは、親子分離をし子どもの命を守ることが最善だと思います。ただ、どんなケースも親子分離が最善かというと、そうとは限らないような気がします。
例えば、食事を用意しない、洗濯や掃除をしない、学校に行かせないなどの明らかにネグレクト状態の家庭で、保護して施設や里親のところで過ごした方が「適切な」生活ができると児童相談所や施設は判断している。でも当の子どもは今の生活をなんとかしてほしいとは思ってなく、親子共に離れることを望んでいない場合、果たして親子分離は正しいのでしょうか?その子にとってはこれが当たりまえで、親と離れたいとも思っていないし、この自由な生活からルールがいろいろある施設に行く方が嫌だという子もいます。

☆「適切」というのは、誰の判断基準なのか

スマホを自由に使えて、親から特に何も制限されてなくて、色々自分が思うようにできてる。ご飯や洗濯、衛生面など多々問題はあるのかもしれないけど、別にこれが「普通」だと思ってるから、このままでいい。
こう思っている子どもを無理やり保護して様々なルールがある施設で生活させたら、今まで以上にストレスを感じるかもしれません。周りが「こっちの方があなたのためになる」と思っても、本人はそれを望んでいないかもしれない。施設入所については、保護者の反対を押し切っての措置はできないので、このケースだと社会的養護への移行は不可能です。

☆でも、子どもの権利条約には反する

 ただ、いくら本人が望まないとしても、このままだと子どもの権利条約に反します。この前うたが紹介していましたが、上のケースだと特に「命を守られ成長できること」「子どもにとって最もよいこと」が守られていません。権利条約が守られていないことが明らかである以上、何かしらの介入は必要になると思います。
 そんなとき支援者はどう関わるべきか。保護を望まないのなら定期的に家庭訪問したり、食料を届けたり、子どもの話を聞いたり……。そして家でも学校でもない、第三の居場所があるといいと思います。最近はこの役割を子ども食堂が担っています。ご飯を食べるだけじゃなくて、ゲームをしたり雑談をしたり、宿題をしたり。リラックスできる場所で少しでも心が満たされると、ふとした時に本音が出るかもしれません。それを受け止めてくれる大人に出会うことはとても大切です。子ども食堂の他にも、家庭支援が必要な子が通う無料塾がある地域もあります。学習支援としているけれど、やはりここも勉強の前に必要な環境づくりや居場所の役割が大きいようです。
自分の居場所が見つかって、事が深刻になる前に誰かに「助けて」と言える子どもが1人でも増えることを祈って、せんにもできることをやっていきたいです。

ひとまず社会的養護noteはここまで。最後まで読んでくれた方、ありがとうございました!

※今回のnoteを読んだうたが、「それが言いたかったーー!」と思うようなnoteを書いてくれたので、ぜひこれも読んでみてください。↓


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