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補聴器の配慮申請

補聴器の配慮申請は、自分を守るためのものでもあるんです。
こんにちは!くつばこ+のせんです。珍しくじゃんけんで勝ち続けました。出したのはすべて同じ手。しばらくはこの手を信じてじゃんけんしようと思います。(大学生にもなると、そんなにじゃんけんする機会はないんですけどね…)

☆補聴器と試験

補聴器を使い始めて4年半。この間に、大学受験・大学の定期試験・就職試験、そしてこの先は国家試験もあり、そこそこ人生の中で重要な試験を補聴器と共に受けていることになります。
障害がある人が試験を受ける場合、点字受験や時間延長、座席指定など、合理的配慮を受けるための申請をすることがあります。これは試験を担当する人に考慮してもらうことがあるため、必要な申請になります。これらの合理的配慮申請の中で、一番忘れやすい(とせんが思っている)ものが、補聴器の使用許可申請です。座席を前に指定する場合は、それとセットで申請するので忘れにくいのですが、静かな環境であれば聞き取れるせんは、センター試験と大学個別試験では座席配慮をお願いしたものの、その他は「まあいいか」と思って申請しませんでした。そうすると、補聴器の使用申請を忘れるんです。自分で補聴器をつけて行けばいいだけなので普段の生活となんら変わらず、試験を担当する人は特にすることはありません。なので、「申請しなきゃ」という感覚が薄いことが原因です。

☆なんで必要?

そもそも補聴器の使用許可申請がなぜ必要なのか。それはずばり、通信機器とみなされてしまう可能性があるからです。ワイヤレスイヤホンが主流になったこと、補聴器の形・色がおしゃれなデザインになったことが重なって、イヤホンと補聴器の見分けがつきにくくなってきました。補聴器ユーザーは「あれはイヤホン、あれは補聴器」とわかると思うのですが、補聴器を見慣れていない人にとっては、すべてイヤホンに見えてもおかしくありません。そうすると、「試験中にイヤホンをしている人」と見られてしまうわけです。

☆自分を守るための申請

せんはついつい忘れてしまう補聴器の使用申請ですが、これは、試験で有利にならないため・不正行為にならないために必要な申請なんです。他の合理的配慮申請は、しなければ試験を受ける側が試験を受ける前の段階で不利益を被ります。これは試験を担当する側からすると、「申請しなかったんだから仕方ないでしょ」となるだけで、受ける側もまあ納得できると思います。でも補聴器の使用許可申請は、しなければ他の人よりも有利な状況とみなされてしまうんです。髪が長い人は、イヤホンや補聴器を完全に隠すことができてしまいます。実際のところ、通信機能があるイヤホンや補聴器をつけて不正行為が可能なのかはわかりませんが、“そういうもの”を身につけている人がいる状態は、公正とは言えませんよね。そして、試験開始時に補聴器の存在を指摘されず途中でわかった場合、「通信機器を使用したことによる不正行為」とみなされても文句は言えません。なので補聴器ユーザーは、これは不正行為ではありませんよ!と身の潔白を証明するために申請をするんです。(ただ、試験前に補聴器を指摘され、「申請してないんだから認められない。外しなさい。」と言われたら外すしかないので、こうなったら他の障害と同じように不利益を被る形になります。)

試験によって、医師の診断書が必要なときもあれば、補聴器のメーカーと型番を伝えればいいものなど様々です。白杖を持っていくこと自体には申請はいらないので、イヤホンと間違えやすい&通信機能がついている可能性がある補聴器特有の必要性なのかなと思います。次の試験ではちゃんと期限までに申請をせねば…!


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