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「〇〇障害者」の他人行儀感

「この資料の、QRコードってなんのためなの?」「ああ、それは視覚障害者用のね、、、」こういう場面、「〇〇障害者」という言葉を使うんですが、なんだかとっても違和感があるんです、、、。

こんばんは、くつばこのりこです。早稲田祭準備と、もう一個のサークル(スポーツ新聞部)がインカレシーズン突入につき大忙し。てんてこまいの毎日を過ごしています。(てんてこまい、って可愛いですよね。「てんてこ」さんと結婚して、子供が生まれたら絶対「まい」ちゃんにしたいです。)

☆「〇〇障害者」って、普段使わないよね

たぶんこれはくつばこメンバーなら共感してくれる人もいると思うんですが、「〇〇障害者」っていう言葉、たとえば「聴覚障害者」「視覚障害者」は普段あんまり使わないなと。「〇〇ちゃんってどんな子?」「ああ、あの子は聴覚障害者で、、、」っていう場面とか、ほとんどないです。でも、なんでなんでしょう? 同じように人の属性を表す言葉として、「She is Japanese」は使うのに。

では今回は、「知っている人を表すときに〇〇障害者を使わない理由」を探るところから、考えてみましょう。

☆代わりに何を使っているか

「〇〇障害者」の代わりに使う言葉は色々あります。「新聞が読めるくらいの弱視」「色盲」「全盲」「目が見えにくい」「ろう」「難聴」「人工内耳使ってるタイプのろう」「手話で話す人」「唇の形読んでる人」「車椅子で移動する人」「右手が動かしにくい」「大人数が苦手」「感覚過敏がある」など。そもそもその人の特徴で1つ目が障害の話になる場面ってそうそうないですが、障害関係の特徴を表すとしたらこんな言葉を使っているような気がします。

☆「障害がその人にある」感じがするから

1つ目が、〇〇障害者って、いわゆる「一般に」使われる言葉で、公な文章などでよく出てくるわけです。もっというと、福祉関係以外の場面で使うなら〇〇障害者が無難かつ普通の表記。そうすると、「〇〇障害者」は「障害がその人にある」感じがしてしまうんです。「聴覚障害者は、その人の聴覚に障害がある」ということです。(反対の考え方が、社会モデルですね。)「障害」にきつく当たる人が「〇〇障害者」「障害者」という言葉をよく使うからかもしれません。

☆「〇〇障害者」とひとくくりにするのが怖いから

代わりに言う言葉を書き出しながらも感じましたが、「聴覚障害者」にも色々あるわけで。それをひとまとめにするのはかなり危険だなーというか、もはや怖いなと思うんです。冒頭のQRコードの例でも、読み上げ機能を使わない視覚障害者もいるので、そういう意味でも事実とは離れてしまいます。(視覚障害者じゃなくても、読み上げを使う方もいますし!)

☆響きが堅いから

これも結構大きいと思うんですが、「ショウガイシャ」って漢語で、硬い感じがします。一方、私結構「ろう」が好きなんですが、多分単にこれは響きの問題なんですよね。「父」と「お父さん」の差と近いものがあるのかも。親しい人には「おとうさん」を使います。自分の中の「お父さん像」と一致するのは、「チチ」じゃなくて「オトウサン」なんですよね。つまり、「ショウガイシャ」っていう響きに一致する「障害者」は、私の周りにはいないんです。というか、人間に対して使うにはあまりにもカクカクした言葉ですよね。この感覚、私だけ?

☆そもそもその子を、「〇〇障害者」と認識していないから

そして、知っている人に対して使うときは、「その人を〇〇障害者と認識していない」という可能性があります。説明難しいんですが、私の周りでは「障害者」はマイノリティではないので、「〇〇で、〇〇で、〇〇で、耳が聞こえにくい人」としてそれぞれを認識していくことになります。そのときに、単に「〇〇障害者」という言葉を当てはめていないので、とっさに出したときに違和感があります。なんで「〇〇障害者」という言葉を当てはめていないのか、と聞かれると、ここまでに書いてきた理由が入ります。簡単にいえば、「色んな理由で障害者という言葉を使わなくなって、脳内でも選ばなくなったので、友達にも当てはめていなくて、改めて『〇〇障害者』って聞くとなんか変」ということです。

☆だからそもそも「〇〇障害者」という言葉を避けるように

こんな理由から、知人に当てはめるとき以外も「障害者」という言葉を使わなくなっているなと思います。この感覚、他のくつばこメンバーにはあるのか、聞いてみたいなと思います。


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