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[一語一会の種 #5] Empathy

Empathy: 自分とは違う相手の感情などを,相手の立場になって理解し共有すること.

よく似ていて,教科書的な日本語訳では混同されがちなシンパシー(Sympathy)は,割と哀れむ,可哀そうだと感じる感情だったり,相手と同じ感情を感じることだったりに使われる.だから,冒頭で使わせていただいている画像はどちらかというとシンパシーの方が近いかもしれない.

Empathyは,数学の極限のようなイメージで,相手とのココロの距離をゼロに近づけるようなことだ.自分と相手の間のバウンダリーを一旦取り払うのだと考えてもよいだろう.

日本はほぼ単一民族からなる同質性の高い集団だが,そんな集団に属する人の間でもそうなのだから,他の国の人が違うのは言わずもがなである.文化や境遇など持っている背景が違うために,考え方が違って対立が生じることはグローバル化した現代では日常茶飯事である.

せっかくなら,そういう「外国の人」に対してだけでなく,周囲の人にもエンパシーを発揮できるように練習してお互い気持ちの良い社会をつくれたらいいだろうし,それが出身の違う人たちと交流・協力していくうえでも役に立つのではないか,と思うわけである.

限界はあるかもしれない.でも,どこまでいっても私たちはみな(まだ)人間の身なのだ.個人主義の権化だと言われたらそうかもしれないけれど,私は人は対等であるべきだと思っている.シンパシーからは少しずつでも足を洗って,Empathyへゆきたいものだと思うのである.もちろん,自分を顧みながら.

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