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[一語一会の種 #2] NIMBY

NIMBY: 総論賛成,各論反対.Not In My BackYardの略(簡単に訳すと,「(ええな,)でも私のお隣には堪忍ね」)

自由とは何か.それは新型コロナのパンデミックに向き合うなかでも,また先日来のロシア・ウクライナ紛争をメディアで見聞きする中でも,考えるところとなった人も一定数いるのではないだろうか.特に日本人の私たちは歴史の経緯からして忘れがちなのだが,常に自由とは勝ち取られてきたものであるのだ.

(広い意味での)社会基盤と自由との対立.そう,社会基盤と自由の観念は同列の問題ではなく,いわば,社会基盤を文字通り基盤としてその上に安定した多数の「自由」を存在させることができるのだ.(公共の福祉,功利主義が前提にあるか.例えば「最大多数の最大幸福」のベンサムやジョン・スチュアート・ミルが有名)

だから公共の福祉に適うことであれば,例えば発電所や防衛施設や,上下水道といったものは整備されていき,個人の自由を一定制限する可能性がある.特に今後社会・自然環境が厳しさを増すなかで,そのような国内社会からの要請は局所的に増えていく可能性がある.(もちろんインフラに関していえば,居住の自由があるので移住してやる!という方は自由であるが)

そこで改めて,補償の在り方が重要になると考えられる.これまで通りのとりあえず補助金を突っ込んで納得してもらうやり方はわかりやすい.しかし,常にお金がかさむうえ,当該地域(そしてそこに住む人たち)がそのお金に依存してしまいその経済的な根が腐ってしまうことも考えられる.
だから,例えば今後は,「負」への注目を少しずつそらし,産業・イノベーション育成をすることや,観光資源の発掘とマーケティングの支援をすることにより傾注していくのがよいのではないかと考えているところである.

批判から問題解決へ.
お金から血の入った温かさへ.

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