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全宅ツイ不動産チンパンジー情報 第122号

全宅ツイ

【特集】地主もつらいよ

峰不二夫（以下、峰）：全チン122号のテーマは「地主もつらいよ」。土地を守ることに必死な地主の皆様にお集まりいただきました
鴨鍋不動産（以下、鴨鍋）：激務のなか駆けつけました。よろしくお願いします
まゆずみ君（以下、まゆずみ）：よろしくお願いします
西川：よろしくお願いします
峰：地主のイメージって、「土地が勝手にお金を運んできてくれて楽だなぁ」って感じなんですが、とはいえそれなりに苦労があるんじゃないだろうか。地主の辛い話が聞きたい！　そんな気持ちから企画させていただきました
まゆずみ：みんな１ミリも営業しないから売れない気がするけど大丈夫かな。がんばって売ってほしい
西川：地主なんて石の下に這ってる蟲くらい不快な存在の特集回をわざわざ買ってくれる奇特な読者がいると本当に思いますか？
鴨鍋：地主回は受けないから止めたんだけど、峰ちゃんが「出来ます！やります！」と言うから……
峰：峰がパンイチで土下座営業いたします

峰不二夫：配偶者家系がちょっとした土地持ち。等価交換したら一生楽して暮らせるのに、って思いながら虎視眈々とその機会を狙って10年。これもうダメだ。6人くらい亡くならないと順番回ってこないやつだった。

鴨鍋不動産：限界関西エリアで地主やってます。アップサイド見込めないエリアが主戦場で、どエンド君が提唱するところの梅ジャム工場です。挨拶強要も発狂もしないため地主界では貴重な感じよい地主と評判です。

西川：埼玉の地主分家次男坊。勤労者なので地主の中では比較的正気や常識を保っている方です。蕨・西川口を中心にベトナム人やネパール人に物件を貸してますが、言葉が通じないんで何もかもが滅茶苦茶です。

まゆずみ君：東の暴力と西の陰湿に囲まれた唯一の穏健派。パンケーキで地代払って貰ったことあります。近隣地主にキャスティングボードポジションを取られがち。人の言うことを聞かない地主界の中ではコミュ力偏差値70ぐらいあります。

・地主になるとお金は使い放題？

峰：さっそくですが、まゆずみ君が作ったエクセル大好きなんですよ

まゆずみ：ツイ消しはしてるから残ってないけど、増やしてるんだよね

西川：何一つ人間が土地に勝てるところがないのが凄い
鴨鍋：人は信用ならないからね
峰：ほんと地主協調性ないな！！！　でも、去年から弊社に二人メンバーが増えましたけど、こいつらより保有している物件の方が稼いでくる。文句も言わずに家賃持ってきてくれる。たまに漏水するけど
西川：人間は減らせば減らすほど完璧になる。でも、これはつまり地主本人もコストセンターにすぎないという事なんで自分で自分をリストラしたくなるよね
峰：確かに土地さえあればお金入ってきますもんね。お金の心配とかは全然ない感じなんですか？

鴨鍋：生活は質素だから「お金の心配」という問題がピンとこない。そもそも「お金＝家のもの」なので自由に使う概念が無い。
西川：「家」の金だから豊かさはあんまない。例えば勤務してる「会社」に金があっても自分の金じゃないやろ
峰：あぁ、なるほど。知ってる地主とか車好きで、高級車揃えていたりしたから、みんなお金自由に使えるもんかと思っていました
西川：代替りで当主（社長）になれば少しは豪華な生活があるかもだけど不動産賃貸業の利幅なんて長期で5%以下だと思うから、まぁお察しである
鴨鍋：地主業、景気良くても利幅が増える訳じゃないんよね。
まゆずみ：最低限食べていくお金ということに関しては心配はしてないけど、それ以上になると自分で稼いでるエリサーとかのがずっと楽しんで使えてそう
峰：西川さんはエリサー＆地主やってるからよくお出かけしたり毎日外食ですよね
西川：不動産クラスターと遊ぶと一回で半月分の生活費が飛ぶんだけど（不動産ゴリラ純血種の金使いの方がヤバい）
鴨鍋：全チンのみんなでご飯いくと、すごい勢いでワインあけて唖然としています
峰：我々持たざる者は、いかにお金をばら撒いたかが気持ちよさにつながっちゃうから…

鴨鍋：そんな性質なので地主はパンケーキ理論（自分が売上減ったときだけ文句言う）への拒絶反応すごいんよ
まゆずみ：人がだいぶ戻って来たと思うけど、パンケーキは家賃多めに払っとるんやろか
鴨鍋：元三和がそんなことする訳ないだろ！
峰：話を戻すと、地主が使えるお金は意外と自由ではないということですね
西川：自分の代で土地を売却して地主から降りないと贅沢はできんよ。あとは地主以外に収入広げるか（うちの本家はこれやってる）

・地主ってどんな家に住んでるの？

峰：地主の皆さんのお住まいはどんな感じなんですか。以前取引した地主さん、結構な土地をお持ちのはずなのに、代々神社管理しているみたいで神社の横の荒屋に住んでたんですけど…
鴨鍋：地主の家は広い・古い・寒い。生まれたときから住んでるから荒屋でも気にならないんだと思う
まゆずみ：自分とこの建てたアパートよりも家のほうが基本的に古いし寒い。でもそうじゃないと嫌味言えない気がする
峰：他より古くないと嫌味が言えないw
まゆずみ：自分も相手が華美だと足元見るし
峰：お金持ってますアピールはやはり悪手なんだ
鴨鍋：アピールしたい相手がいない
西川：実家はハクビシンと鳩の集団と白蟻が営巣したからぶち壊してマンションにしました。古くてデカい日本家屋はマジで駄目。居住性やメンテナンス性がゴミすぎて、住んでる人間が老いると手がつけられなくなる
鴨鍋：庭の手入れしなくていいマンションに住んでみたい
西川：マンション建てる時に「ガスストーブ用のガス栓なくて大丈夫ですか？」って業者に聞いて笑われた（旧実家はガスストーブ2台回さないと冬場凍え死ぬ）
鴨鍋：ガスストーブ必須よね。エアコン、床暖は甘え。
峰：嫁のおじいちゃん家も広いけど建て替えしてない。寒いし、階段急だし、潰して賃貸併用にしてくれたら私たちも住めるって以前提案したんですけど、泥棒できませんでした
西川：建て替えの時は井戸が処分に困った。あると事故の元になりそうだけど埋めるのもちょっと
鴨鍋：昭和初期に埋めた井戸が完全に埋まってなくて、建物が傾きかけて大変だったよ。あとみんな蔵あるのかな？　どうしてる蔵
峰：雨ざらしになって崩れました
西川：勝手に崩れてなくなるイメージ
まゆずみ：改造する予定はある
峰：蔵どんな改装するんですかw
まゆずみ：改造したいね。って言ってるだけでまだ何も決めてない。。

・銀行は地主に頭が上がらない？

峰：地主の人たちって銀行マンにペコペコされるんですか？それが持ちネタみたいになってますけど
西川：地域金融機関は共に地元経済の健全な発展を目指す我々のパートナーであり…
鴨鍋：と言っている西川さんの固定ポストはこれです。恐ろしい恐ろしい

西川：今だに銀行担当者に「俺、新卒の時にお前のところ落とされたんだよな…（1分くらい相手の眼を無言で凝視する）」は言い続けている。何で通帳に○億はいってるのに落ちるんだよ。死ぬまで言い続けてやるからな
まゆずみ：銀行員はペコペコしてくるけど、本当に信用出来ます？　信用創造だって言うけどあいつら自体が信用出来ないでしょ。言質を取られないように喋ってるけど、基本嘘つきですよ。自分すらも信用出来ないのに、なんで他人を信じれるんだ
鴨鍋：金融ペコペコ仕草は嘘。「当行は地域貢献します！」も嘘。金利上がってるのは本当。辛い
西川：金利上がってるのはマジ。去年の冬時点でうちの資産管理会社も新規借入（固定）がついに1%いった。一応、役員が頭下げにきたから弊家も穏健な対応したが、母（実質上の社長）が頭の中で本当は何を考えてるかはわからん
鴨鍋：固定1％超えて失神しそうになった。恐ろしい恐ろしい
まゆずみ：ながーーーいお付き合いとか言いながら、わしの領土から一回逃げた金融機関もおるしな
西川：埼玉の某地域金融機関に秩父の土地案件を持ってたら「そこは範囲外です」と謝絶されたんだけど（お前らは逃げちゃ駄目だろ）
鴨鍋：みなさん地銀、信金と付き合いある？
西川：埼玉南部は全てと付き合いはある。学生時代に各金融機関に回って通帳作らされた。
地域外の地銀で付き合いあったのだと、みちのく銀行とか。祖父の代（昭和）だと新規口座開設協力依頼とかあたんで、実家の犬が口座持ってて、祖父の相続の時に閉鎖したが色々事務手続きが大変だった
峰：地主の飼い犬すら口座開設できるのに、Twitterでたまにいる口座開設を謝絶されるみなさん！
西川：つーか、００年代にメインが国有化された時に「我々は国有銀行になりましたから日本で1番安全な銀行です」と真顔の支店長から説明されてから銀行は心底信用してない
鴨鍋：り　そ　な
西川：り○なとか知らない。埼銀（さいぎん）しかわからない

・隣地とのバトル

峰：地主って隣地とのバトル常にやってませんか？
まゆずみ：むしろなんでバトルしてないんですか？国ですら国境で揉めてるのに
鴨鍋：隣地と揉めない世界があるんですか？
まゆずみ：鴨鍋がドクダミ取ってるのも隣地への嫌味で自分で取ってるんでしょ？
鴨鍋：隣地寺からモスキートを寄越してくるのだもの。仕方ない
峰：不動産屋からすると隣地と揉めていいことなんてないんだよ！みんな一生売らないからバトルできるんだ！　
鴨鍋：祖父同志が仲が悪くてそのままの隣地もある
峰：怨恨まで相続しなきゃいけないんだ。鴨鍋さんの隣地寺はもともと自分の土地から派生した寺ですか？
鴨鍋：寺もうちも昔からあった。代々仲悪い
峰：仲悪いと言えば本家と分家の関係性もありますよね。ある取引で分家の方が「土地を売りたい」って来たんですけど、間口1.98mしかないんですよ。聞けは数代前にやらかした奴がいて、罰としてその土地を与えられたと。絶対売れない土地に押し込まれる分家。なにしたん？って
まゆずみ：声がデカかったんじゃないかな。リクルートみたいに
西川：不用意に分家グループを屋敷にいれた本家が、台風一過みたいに室内全て破壊されてた
鴨鍋：本家が弱ったとき、分家連合が財産奪いにきたことあったので、ソイツら一生出禁にしています。「生家に入りたい」と亡くなっていった分家さんもおられたとか。ほんとかわいそう
峰：入りたい、って言って入れてもらえるもんじゃないような…
西川：この中では唯一の分家筋だから言うけど、最高に生を実感できるからもっと争いたい
峰：西川さんの本家との戦いえぐいですよね
西川：本家のやつら、祖母の葬式ドタキャンして北海道でゴルフやってたんだけど。「ぶち殺してやる」って叫ぶ兄を羽交い締めにして止めたが、今思えば一緒に暴れにいけばよかった
峰：本家筋からすると分家からの言い分とか小言って結構言われるんですか？
鴨鍋：同年代の分家さんは干渉しないスタイルで冠婚葬祭くらいしか付き合いない。高齢分家さんの小言は凄いよ
まゆずみ：おまえの手柄は俺の物、俺の手柄は俺の物。って感じ
峰：どんな小言言われるんですかw
鴨鍋：お墓の手入れの仕方や、本家土地の新テナントが気に入らないとか。あと「賃貸業とは～」と無職老人に説教されたりする。
まゆずみ：「うちの街にそんなテナントいらない」とか
峰：テナント誘致でも小言言われるのｗ
鴨鍋：たまたま前通ったら「おまえんとこのテナント〇〇になってたな。なんであんなとこに貸すんや！」みたいなにクレーム感覚で電話くる。

・地主あるある「本家vs分家」問題

峰：本家も分家も一族じゃないですか。みんなで自分たちの土地を守るために団結とかしないんですか？個人プレーがすぎる気がするんだけど
西川：母が「家」の敵になった弟（叔父さん）に盗聴器を仕掛けたりなどアクティブディフェンスして叩き潰してた。血が流されないと集積された土地の維持なんてできない
峰：血が流れないといけないんだ
西川：結局、人間集団を律するには恐怖しかないよ
鴨鍋：ある時点で妥結していても、キーマンが亡くなったり、共有者が没落したり情勢変われば人は変わる。常に猜疑心を、猜疑心を加速させろ。共有はクソ
峰：そうか、単有ではなく共有であることも多いのか。相続税とか遺留分、遺産分割の成れの果てですかね。
鴨鍋：祖父が仲良く事業してもらうように、わざわざ共有で買った土地もあったりする。
西川：共有分以外だと資産管理会社（般社、財団等）の法人保有で出資割合でシェアがデフォだけど、ある日、自分の持ち分が勝手に0にされてたんで理由を聞いたら「お前は信頼できないから」と母に面と向かって言われた。結局、どんな仕組みつくろうが単独しか信用できない
峰：全然団結してなかった。みんな自分の資産を守るのに必死なんだ
まゆずみ：団結とか妥結というよりも〝わからせる〟感じの方がしっくりくるかも
西川：地道に親族間売買で個人に集約してるがキツイ。相続のたびにまたリシャッフルされるし
鴨鍋：相続対策で「共有を解消しましょう！」と言ってるけど無理無理
峰：共有して地代入ってきてる土地が、さらに相続で持分細切れになるとか恐怖でしかないですよね。そのポジション狙ってるの私なんですけど
西川：そうそう。姻族はいるから戦線が限りなく拡大していく。日中戦争みたいにいつまで経っても勝利が見えない
峰：売る方もだるいんですよ。共有者11人集めて司法書士も読んで「代表で長男が相続するものとする。ただし売却後の利益に関しては相続分にのっとって分配することとする」みたいな集まりをまとめるのクソ大変。長男は「売買価格1000万円下げるから、あとでこっそり俺に返してくれ」とか謎業務委託書持ってきたりするし。「契約の場に行くのも、決済に行くのも俺だから当然だろ！」って叫んでいるけどお前の時給500万円なんか？
まゆずみ：親族でこれだからな。他人との共有なんて無理無理
西川：祖母の相続の時に、母と叔父が自分たちが幼年期を共に過ごした祖母宅を真っ二つに切ってベニヤで壁を作ったのを見て人間は滅んだ方がいいと思った
峰：いい具合に呪詛が集まってきました、最高です。西川さんのこれ、最高に狂気を感じます

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