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全宅ツイ不動産チンパンジー情報 第99号

【御礼】3/24-26に行われました酒チャンス2周年記念祭に来ていただきました皆様ありがとうございましたっ。ますますパワーアップして皆様の良きコミュニティの場となれるよう精進してまいりますので引き続きご愛護のほどよろしくお願いします。ぜひ、まだお越しになったことない方も遊びに来てください!

【特集】外資系不動産サービス会社の実像

全宅ツイのデベ夫人です。4年ほど前、全宅ツイがKKベストセラーズという出版社社長の口車に乗せられて、売れない不動産本を同時に6冊も出版するという暴挙に出たことがあるのですが、執筆に協力した「稼げる会社が分かる!不動産就活2.0」という就職指南本で、普段自分が取引でお世話になっている外資系不動産サービス各社が、多くのページを割かれて取り上げられていました。(詳しくはこちらを読んでね❤️)

CBREジョーンズラングラサール(JLL)、クッシュマン&ウェイクフィールド(C&W)、コリアーズといった、舌を噛みそうな長ったるい横文字の企業名がつく外資系不動産サービス会社は、日本に不動産証券化の制度が導入され、所有と経営が分離し、不景気に喘ぐ国内経済に外資マネーがじゃんじゃん流入するようになって、急成長を遂げた不動産の一業種です。しかし、業界内のプレーヤーが多くないせいもあり、あまりその実態が語られることがありません。

都心一等地のSクラスビルに、テレビドラマのロケに使われるような超絶オシャレオフィスを構え、中の従業員用カフェでは、コーヒーを片手に外国人社員が日本語とは異なる言語で楽しそうに談笑をしている一方、その隣でいかにも、ザ・不動産販売!という風貌のツーブロのおっさんが、ケータイの向こうの取引先に、なんかよくわかんないけど絶叫してる。

そんなアンバランスな光景が、日常的に見られる玉石混交感…もとい、ダイバーシティに溢れる、実は懐のとても深い企業体だったりします。脳がバグるほどいろんなタイプの社員がいて、まさにそれは、SDGs。

というのも、この手の外資系不動産は日本での商売規模をデカくするために、金にモノを言わせて、他社から稼げそうなブローカーを片っ端から引っこ抜いたり、あるいは既存の仲介会社を、まるごとM&Aしたりしています。業界最大手のCBREが、何かとタイムラインで「生駒www」と揶揄されるのは、彼らが少し前まで、生駒商事という関西を出自とする地味〜な仲介会社だったのが、業界歴のある不動産プレーヤーの記憶に新しいからです。

でも、中の人が取り扱う物件は、オフィス、物流、住宅、ホテル、商業施設と不動産ならなんでもアリで、とてもダイナミック。実は、日経不動産マーケットの売買ニュースで取り上げられるかなり多くの案件ディールに、これらの外資系不動産サービス会社が、いっちょかみしています。

英語? 学歴??

稼げりゃ、そんなもん要らんわ!!

就活中の学生さんにも、あらゆる不動産ブローカーにも、はたまた業界未経験者にまで、広く門戸を開ける外資系()不動産会社のリアルを、みんなで覗いていこうではありませんか。

■自己紹介(記事の内容上匿名での参加となっております)
駒井君
:リーマンショック後に外資系不動産サービス会社に新卒で入社。東京と大阪で10数年勤務しました。業務はリーシングを少しと売買仲介です。今は日系の不動産会社でぬるま湯に浸かっています。中堅です。

石井君:新卒で外資系不動産サービス会社に入社して、リーシングや売買のお手伝いと、ベテラン社員のITお世話係として働いています。若手です。

デベ夫人:留学時代、年くったパリスヒルトンみたいな金髪整形おばちゃんブローカーの下でインターンやってました。C&Wオルソン代表の生駒商事時代を知るベテランです。

・BtoB取引ではナンバーワンのシェア

夫人:みなさん新卒で入った会社をどうやって選んだんですか?不動産業界においては、ニッチな選択ですよね。

石井:冒頭の全宅ツイ「不動産就活2.0」を読んで、今の会社を知りました。そのあと、外資系就活に特化したホームページを見てたらたまたま募集を見つけて、出したら通りまして・・・

夫人:その話を聞くと、本当に心が痛むんです。ごめんなさいwww

駒井:私は不動産でもBtoBの取引がやりたくて、色々調べた結果、オフィス仲介の会社が数社候補に入りまして。当時リーマンショック前で新興系のデべも受けてたんですが、会社が危ないって話で消去法的に選んだ流れです。

夫人:BtoBをやりたい!ってなると、取引高を見て自ずと外資が選択肢に入りますよね。不動産の入口で、BtoBをやろうと発想するのはけっこうすごいなと思います。

石井:外資の不動産屋っていうと7割くらいの人が「センチュリー21?」って聞いてきますもんね。

夫人:ゴールデンジャケット!

https://www.century21.jp/imagecharacter/

(ケインコスギ的社員は外資系不動産にいがち)

夫人:新卒採用を実施しているのは、CBREとJLLの2社だけでしたっけ。

石井:そうですね。C&Wとコリアーズは第2新卒なら入れるって感じです。うちは新卒採用を部署ごとにやってて、初任給も部署ごとに結構違います。ちなみに、最高待遇は売買仲介チームの新卒です。

駒井:うちの場合、新卒一括採用後にジョブローテーションをして、最終的に適正をみて部署をふりわけるので、新卒時の基本給は一律ですね。

・外資なのに、意外や不問の英語力

夫人:おふたりともアメリカが本社の会社ですが、ぶっちゃけ、英語は出来ますか?

石井:英語力はまだまだ拙いですけど、仕事で使ってるうちに話したり書けるようになってきました。でもchatGPTとかDeepLとかも全然使ってますね。正直。

駒井:これが面白いことに、東京時代は意外と英語を使う機会が多くてそこそこやれてたんですが、関西に移ってからは使う機会が無くなって、耳を含め退化しちゃいました。

石井:確かに、支店だと英語使う機会は少ないですね。

夫人:わたしの知ってる他の駒井君も石井君も、英語出来る人って実は少なくて、逆に英語が出来るというだけで、すごく幅をきかせてる印象なんですよ。

石井:上司が取引先のメールとか社内研修課題の理解のためにGoogle翻訳使ってたから、もっと優秀なDeepLを教えたらTeamsで社内にうきうきで共有してましたからね。そんなもんですw

駒井:中途入社だと英語レベルは低いですね。ただ、新卒は最近は留学経験か帰国子女が多くて、英語のハードルは結構高いと思います。

夫人:へーそうなんだ!石井君の会社もそう?

石井:英語を出来る新卒を採りたいってことにはなってますが、厳密なスコア基準などはありませんね。ただ、管理職になる要件には入ってるはずです。

・各社が競う成功報酬制度

夫人:不動産業って学歴がなくても腕一本とトークで大きく稼げる、数少ない業種じゃないですか。わたし、外資すげえと思ったのが、よく取引するブローカーが水商売あがりなんですけど、留学経験もないのに、六本木仕込みのブロークンな英語力で30台前半で1億円稼いでて。

石井:うちの会社にも、社会人は夜職からはじまったって人いますw

駒井:ほんとうに外資なの?ww

夫人:で、会社のグローバルなネットワークで海外から案件が降ってくるわ、BtoBだから取引額もデカいわで、コミュ力とそこそこの英語力でここまで稼げるの?ってびっくりしたんですよね。

石井:英語が出来ると、携われる案件は増えます。あとは成功報酬の制度設計がしっかりしてますよね。リーシング(オフィス仲介)の場合だと、成約賃料1ヶ月分が売上になるんですが、自身の年収の何倍分を売上げたかによって、成功報酬が付与されるんです。例えば

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